一言いいたい19

このページは19年7月からの記事です。                                                      それ以前の記事をご覧になりたい方は右のボタンをクリックして下さい。


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大阪じじい報告=211111  酒吞童子

秋になると、各地から初冠雪の便りが届きます。これを聞くと、いよいよ本格的に寒くなるんだなあと思います。

 ところが関西の山で「〇〇山、初冠雪」というニュースは聞きません。ほとんどが低山であること、低緯度であることが関係しているのでしょう。ただ、低山というのは、人々の生活の場に近いということですから、山にまつわる逸話は豊富です。

 

 京都府北部、丹波と丹後の国境に大江山という山(830m)があります。ここには酒呑童子(しゅてんどうじ)という鬼が住んでいたという話があります。

 

― むかしむかし、京の都で、貴族の娘が相次いで神隠しにあうという事件が起こった。 帝が陰陽師に占わせたところ「大江山に住む酒呑童子の仕業なり」とでた。早速、帝は征伐隊を組織。源頼光を隊長とし、隊員として当時腕自慢の剣術四天王を大江山に向かわせた。出立の際、帝は「これを持って行きや」と言って、ある酒を持たせた。この酒は、人が飲めば力が湧き、鬼が飲めば力が萎えてしまうというもの。酒呑童子は酒に目がないと聞き及んでのこと。

 

 大江山に到着した征伐隊一行、修験者になりすまし、酒呑童子宅の門をたたいた。「たのもう。われら修験者なり。一夜の宿を請う」。しかし

「なんだと~、怪しい奴らめ。断る!」と酒呑童子。

 でも「はあ、そうですか・・」と引き下がるわけにいかない征伐隊。「われら朝から日がな一日修験に励み、もはや疲れはてておる。ここに都の美酒を携えておる。お礼に、今宵そなたと酌み交わしとう存じる」。「なに! 都の美酒!? よし、わかった! 入れ!」。

 

 静かな山の中。酒呑童子と征伐隊一行は、酒を酌み交わしている。だんだん酔っぱらってくる酒呑童子。身の上話を始めた。「ワシは、もともと比叡山に住んでおった。ところが最澄とかいうズルイやつがやってきて『酒呑童子ハン、今、ここの土地を売ったらエライもうかりますえ。こんな不便なとこ売って、都の一等地に住み替えはったらよろしおすえ』などとうまいこと言いやがって・・。まあうっかりだまされたワシも悪いんだが・・。 で、住み替えた都の一等地なんかどうだ! チョー狭い!」「最澄とかいうヤツは、わしが出ていった比叡山に延暦寺とかいう寺を建てやがった」「ところが今度は、都の建売の狭い家も、空海とかいう極悪地上げ屋に立ち退かされた。そこに空海は東寺とかいう寺を建てよった。仕方なくワシは大江山に来たんだ・・・・、アレ・・・?、なんだ・・・かっ、身体が・・動かん・・・・!」。

 

 酒呑童子が動けなくなったことを確かめ、征伐隊はバッと蓑を脱ぎ捨てた。下に着けていた鎧の姿に早変わり。兜を冠り、刀を抜き、酒呑童子に切りかかる。酒呑童子の首が斬り落とされた・・・が、首がいきなり跳ね上がり、すさまじい形相で、頼光の兜にカブリつく! だが、やがて力尽きて、首はゴトリと床に落ちた。その時「鬼に・・横道無きものを・・・」と首はつぶやいたという(鬼は、こんな卑怯なまねはしないのに、ということ) ― 。

 

 この物語を聞いて、なんだか酒呑童子って可哀想だなと思ってしまいます。都の貴族の娘を誘拐するが、地元には手を出していない。大江山の麓には、村人が酒呑童子を葬った塚があり、今でも年に一度、酒呑童子供養祭がある、麓の福知山の道の駅では「鬼まんじゅう」を売っている、など、それなりに地元では愛されていた鬼さんだったかもしれません。  

 

 「悪いヤツ」というレッテルを張られているが、その裏にはいろいろと事情やいい面があるのでしょう。中国しかり、北朝鮮しかり、タリバンしかり。たしかにいろいろと問題はあるでしょうが、過剰に反応したり、武力で対応しようとしたり、改憲だの軍拡だの言いだしたりする政治を許さず、打ち解けて酒を酌み交わせるような関係を作れば、本音も聞けるように思います。

 

 

 

 

大阪じじい報告=211102   右脳的思考

急に寒くなって、木々の葉の紅葉がグ~ンと進みました。 

 

私は、徹底的に「右脳的思考人間」のようです。物事を論理的にとらえず、感情的、情緒的にとらえてしまうのです。紅葉の季節に入り、私含め、みなさん「あー、秋だなあ、きれいだなあ・・」と喜びます。ここまでは同じです。

しかし、デイサービス送迎車運転手のほとんどが「コロナが落ち着いてきた紅葉の名所・箕面→紅葉狩りの観光客の増加→道路渋滞→デイサービス利用者送迎車の運行に支障→いやだなあ・・・」という「業務上の論理的(左脳的)反応」をします。ところが私は、というと「観光客で道路大渋滞→なんだかおもしろそう。ワクワクする」のです・・・。 みんなの手前、口には出しませんがね。   

 

ある調査で、日本の若者に「恋愛相手は、どんな人がいいか?」と問いました。回答で一番多かったのは、男女とも、「やさしい人」でした。これを海外の若者にも同様に問うたそうです。恋愛相手はどんな人がいいか、と。  覚えているのは、ヨーロッパの若者の答え ― 「誠実な人」が男女とも一番多かったそうです。

 

「やさしい人」というのは、きわめて観念的、漠然としています。だって、だれにでも優しい面はありますし、また表面的にやさしくふるまうこともできる。彼、彼女の歓心を買いたいがために、むりにやさしくふるまうこともできる。経験あるでしょ。

 

しかし「誠実な人」というのは、かなり焦点が絞られます。約束は守る。ウソをつかない。言うことが論理的で、筋が通っている。言ったことに責任を持つ。言ったことをやりとげるため、懸命に努力する。要するに信頼に値する人間であることでしょう。 

 

この調査結果は、「日本人の『右脳的思考パターン』=ものの見方が感情的・情緒的」と、「諸外国の『右脳・左脳を使い分ける思考パターン』=論理的・学問的な事柄と文化・芸術を使い分ける」が、恋愛観にも現れているような気がします。

 

そして、この日本人の「右脳的思考パターン」は、恋愛観に限らず、今回の総選挙結果にも出ているように見えます。

 

「カッコイイわ~」「迫力あるし」「ついて行こいう気にさせるわ」―維新の吉村さんへのわが職場の介護ヘルパーの声。「息子の友だちが仕事してる会社のほうから言われたから(自民党に)入れてきましたわ」―これも別のヘルパーの声。「(維新の)身を切る改革いうのが成果を上げてる。これからもやらせたらええと思う」―デイサービス利用者の高齢者の男性・・。

 

見てくれがいいイケメン、人から言われたから、フェイク・スローガン、などが投票の決め手となる。ごく表面的に、感情的に判断する。右脳的思考の典型みたいな気がします。

 

かたや事実を示し、問題点をあぶり出し、対策を具体的に示すような政党に対し「あ~、もう理屈っぽいやつらやなあ。反対ばっかりして!」となる。社会を論理的に思考する左脳に訴える護憲勢力はふるいませんでしたね。

 

日本の社会をもっと良い方向に変えたいと思う。しかし日本人の右脳的思考パターンが、物事を感情的、非論理的に捉えてしまう。そうすると、見てくれや迫力、聞こえがいい方になびいてしまう。「地道に事実を掘り下げるような運動は、日本人には向かないのかなあ」なんて、ちょっと気落ちしています。

 

 

 

 

大阪じじい報告=211028  テレビニュース

今年の10月は、真夏日が観測史上最多で、「暑い10月」だったそうです。

そんな夏の気配が残る先日、バイクで兵庫県中央部を走ってきました。ところが・・・サ~ブイ、サブイ、激寒!! 日中でも、峠などでは「気温12℃」などと表示されています。大阪の街中なら、真冬の気温。おまけに冷たい雨。

 

 わが家では、前日まで扇風機をつけていたし、出発時は天気もまずまず、さほど寒くなかったから軽装ででかけていました。カッパを着込んでもまだ寒い。手はかじかむ。市街地に出たとき、ワークマンを見つけ、399円のヤッケを買って着用。夏からいきなり冬へ。秋が無くなってます。

 

 コロナが落ち着いてきました。子どもたちが楽しそうに街中で遊び始めました。子どもたちにとって「自宅軟禁」を強いられたのはさぞつらかったことでしょう。堂々と外遊びができるようになったのは、大人としてもうれしい事ですね。 

 ただ、そんな子どもたちの様子を見ていて、ちょっと異変を感じたのです。みんな「東京弁」を話しているのです。東京弁というより「テレビ弁」というのでしょうか。

 

 「早くおいでよ。おいてっちゃうよ!」「あ~ん、待ってよ!」。「早よ、きーや。おいていくで!」「ちょう、待ってーや!」ではない。

「そいでさ、だからさ」。「ほんでな、ほやからな」ではない。そういえば、テレビのドラマでも、京都府警での会話はすべて標準語ですね。

 

 人間の思考パターンに大きく影響を与えるファクターに「言語」があります。人が9歳の時に話していた言葉が、その人の母国語になり、その言葉は、その人の思考パターンに影響を与えるという。 例えば、秋の夜、虫の音を聞いて、深まりゆく秋を思う・・・というのは、日本語の影響だと言います。日本語により、日本人は情緒・感覚など、いわゆる感情的な活動をする右脳を中心に思考するようになっているそうです。だから、虫の音と、ワビサビが結びつく。

 

 ところが、たとえば英語を母国語とする人は、科学的・論理的な情報をつかさどる左脳と右脳を使い分ける。コウロギやスズムシの音は、ハエやカと同じ昆虫の羽音と聞こえる・・・そうです。ただ、世界中で右脳中心に物事を考える言語は日本語と南太平洋の島々の人たちの話す言葉だけだそうです。そういう点で方言など、子どもたちの話す言葉が、ダラ~ッとした、ルーズで、しかし、しっかり相手の表情を読んで、ボケ時とツッコミ時をわきまえる関西弁から、テキパキ、チャキチャキの礼儀正しいテレビ弁に変わりつつある状態は、関西人として少し不安感を覚えます。

 

 しかし、ここでもっと不安に思うのは、テレビの(あるいはテレビ以外のメディアの)影響の大きさです。わが職場の人たちに聞くと、帰宅したら、とにかくテレビをつける、特に見るとはなしに、なにげなくつけている、テレビがついていないとさみしい、などと言っています。

 そのテレビからは間断なくテレビ弁、あるいは標準語が流されています(たまに、このコロナ禍で、わが大阪府知事・吉村くんの大阪弁が流されましたけどね)。これに頭の柔らかい子どもたちはすぐに順応し、見事なテレビ弁を使いこなします。

 

 テレビの人間の思考回路に与える影響は、極めて大きいと思います。これは、ただ「〇〇弁」というコミュニケーションの道具という性格面だけでなく、その話の内容も、知らず知らずに人の頭に刷り込まれているのではないか、と思います。

 

 テレビニュースの内容の圧倒的多数は、政府の発表ものです。これが「帰宅したら、まずテレビをつける」「見るとはなしに、なにげなくつけている」なかで頭の中に、とくに頭の柔らかい子どもたちの中にストレートに入り込み刷り込まれていく。

 「老人福祉が国家財政を蝕んでいる」「高齢化社会を支えるために、現役世代が苦労をする」「消費税は福祉の充実のため」「競争に打ち勝たなければ、日本はダメになる。そのために規制緩和を」「中国の攻撃から日本を防衛しなければならない。そのために日米同盟の強化を」。 

 こういう政府や財界が唱えるフェイク情報が、国民の多数派です。テレビの影響を抜きに考えられません。

 

 選挙の投票日を前に、相手の情報量の多さ、巧妙さにちょっと疲れを感じながら、しかし目の前で走り回る子どもたちの将来に思いを馳せながら、老体にちょっとだけムチ打って、フェイク情報を跳ね返す努力をしています。

 

 

 

 

投稿Kさん=211017  大石又七さん

195431日、大石又七さんは第五福竜丸に乗船し中部太平洋のビキニ環礁近海でマグロ漁の途上、アメリカの強大な水爆実験に遭遇しました。

 

現地では夜明け前だというのに、夕焼け色が空いっぱいに広がり消えないでいます。その後地鳴りのような大音響が海底から突き上げてきました。しばらくすると空は明るくなり、西の水平線に入道雲を56つ重ねたような巨大なキノコ雲が空を突いています。2時間ほど過ぎると白いものが空からぱらぱらと降り始めました。やがて風を伴い、雨も少し交じってたくさん吹き付けてきました。顔にくっつき下着の内側にも入ってきます。デッキの上には足跡が付くほど降り積もりました。舐めてみると、溶けないで砂を舐めているようにジャリジャリして固い、熱くもないし匂いも味もしません。これが「死の灰」でした。

 

 この「ビキニ事件」で無線長だった久保山愛吉さんがその年の9月に急性放射能症で亡くなりました。日米政府はわずかな見舞金の支給だけで被害者の頭越しに9ヶ月で政治決着し、アメリカの責任を不問にしました。乗組員は全員被爆しているのに被爆者手帳も受け取っていません。当時約900隻の日本漁船がビキニ海域などで操業し、2万人近い乗組員が働いていたと思われますが、彼らには何の手当も補償もされませんでした。第五福竜丸の乗組員はその後次々とガンでなくなっていきます。

 

 大石さんは見舞金を受け取ったことで中傷されたり、妬みや嫌がらせにいたたまれず焼津から離れ漁師をやめて東京で働き始めました。

そして所帯を持ちました。

 

大石さんは今年3月に87歳で他界しました。7月にNHK EテレでETV特集「白い灰の記憶~大石又七が歩んだ道」(10月再放送)が放送されました。大石さんの生涯を追った追悼番組でした。1984年に中学生から「ビキニ事件」の講演を依頼されたことをきっかけに、生涯続く長い「語り部」活動が始まります。晩年高齢者福祉施設に入居後も「語り部」を続けました。第一子が死産だったこと、大石さん自身も肝臓がんの手術をしたことが紹介されていました。長女の佳子さんが番組に出て話していました。とっても良い番組でした。「ビキニ事件」の顛末。家族の頑張りや苦労、大石さんが核兵器のない世界を願っていたことがストレートに伝わる番組でした。

 

思い出します。私たちの小さな集まりにも講演に来てくださいました。当時の資料を見ると、2007年発行の自著「これだけは伝えておきたい ビキニ事件の表と裏」、レジュメ、20098月の朝日新聞のコピーがありますから、その年の出会いだと思います。その新聞記事には元空自航空支援集団司令官が「装備の向上と同時に、カネのかからない安全保障政策、例えば「核の傘」のありかたや評価をめぐって米国と徹底的に議論することも必要・・・」と述べています。この記事に対して大石さんが反論した投稿があります。「あなたはビキニ事件をご存じですか・・・武器をそろえても国は守れぬ・・・核兵器の恐ろしさを知るべきだ・・・」と。

 

 否応なしに被爆者となっても国からは見捨てられ、病気になっても「自己責任」に等しい扱いを受けてきた大石さん。「戦争と核兵器はなくさないと・・・」。がっしりとした体躯に不条理に対する怒りの炎を燃やし続け行動した信念の人でした。

 

テレビ番組では、東京の夢の島にある都立第五福竜丸展示館の学芸員・市田真理さんが、亡き大石さんの思いを込め語り掛けます。「第五福竜丸は、今は固定されて二度と再び海を走ることはできませんが、核のない未来に向かって今も航海中です」と。

 

 

 

 

大阪じじい報告=211013  立ち上がる若者

10月半ば。箕面では、稲刈りがすんだ田んぼの土色と、まだこうべを重そうにたれている緑黄色の田んぼのモザイク、ツートーンカラーに彩られています。デイサービス送迎車の車窓からのながめは、なかなか素敵です。

だけど・・・暑い。 

 

 この時季と言えば、天高く馬肥える秋、虫の音を聞きながらの読書、さわやかな風の中のスポーツ、のはずなのに、暑すぎる。空の雲は、まるで梅雨時季のよう。モクモクと湧きあがる雲間から、生暖かい風が吹き降ろしてきます。

 選挙の応援で、チラシをポスティングしている時、屋外のポストに触ってビックリ。焼けるような熱さ、手が火傷しそうです。身体も汗びっしょり。熱中症になりそうです。今年は10月としては、真夏日(最高気温が30℃以上)が史上最多だそうです。 

 

 「気候変動の原因は、人間の経済活動にあることは疑いない」と、国連はじめ、世界中の有識者から警告が発せられています。3年前、スウェーデンの高校生、グレタ・トゥンベリさんが「今、地球が燃えている。こんな時、一番問題なのは、環境を守っているふりをして、何もしない政治家や企業だ!」と社会を告発し、たった一人でストライキに突入しました。すごい勇気と行動力ですね。 

 

 これに対し、彼女が言うところの「環境を守っているふりをして、何もしない政治家」の反応は、というと・・・

▶アメリカ・トランプ大統領(当時) ― 「まったくバカげている。グレタ、落ち着け、落ち着くんだ」

▶ブラジル・ボルソナロ大統領 ― 「小娘が、なにを生意気な」

▶ロシア・プーチン大統領 ― 「世の中、そんなに単純なものじゃないということを、だれも彼女に教えていなかったんだな」

▶日本・小泉環境相(当時) ― 「大人に対して文句ばかりつけていては、未来はない」

▶この他、グレタさんに賛同・連帯して、世界中の若者が「気候スト」に加わったのを見て、オーストラリアの何とかいう首脳が「そうやってろ。

  キミたちは、そのうち職業安定所の前に並ぶことになるのだ」と言いました。

 

 10月半ばにさしかかっているというのに、まだ街角での挨拶に「こんにちは」「暑いですねえ」という事態。市民的感覚からすれば「やっぱり、なにか気候が狂ってる」は肌で感じられると思うのですが、いわゆる“エライ人たち”は、こういう肌で感じる「自然の異変」はわからないのでしょうかね。

 

 今のティーンエイジャーより若い人たちは、21世紀末どころか、22世紀まで生きるのです。地球環境を守ることは、決してバカげているわけでも、生意気なわけでも、世の中を知らないからでも、文句ばかり言っているわけでもない。彼ら、彼女らにとって切実なことなのです。

 

 「大人たちは、地球をメチャメチャにしたまま、死なないでください」とは、地球環境を守る運動に参加した日本の青年のプラカードの文言。

 

 もうすぐ総選挙です。地球をメチャメチャにしてきた大人としての責任を感じつつ、地球環境を守る勢力を伸ばすため、暑さに負けず、ムリをせずもうひと頑張りしますか・・。

 

 

 

大阪じじい報告=210930  重要土地利用規制法

お彼岸を過ぎたら、いきなり涼しくなってきました。箕面の山沿いでは、紅葉の気配が出ています。今年も、何もできないまま、はや、秋を迎えてしまった・・。

 

 今、通勤は大雨の日以外はバイクです。この時期くらいならまだ大丈夫ですが、もっと寒くなってくると、バイク通勤はつらいです。といっても、通勤時間はドア・ツー・ドアで約20分だから、へみたいなもんですが、最近ほんとうに寒さに弱くなってきました。そんな、寒さに弱くなった老体に対し、うれしいことがありました。通勤経路に、新しい道が開通したのです。

 

 かつて大阪・豊中市北部、箕面市との境に「自衛隊通信隊」と呼ばれていた陸自伊丹駐屯地の分屯地がありました。ここが2006年クローズされ、広大な空き地になっていました。フェンスに囲まれ草ボウボウ。ここにこの度、新しい街ができることになり、今工事がすすめられています。

 

 戸建て住宅、シニア向け高級マンション、ショッピング施設などができるようで、ダンプカーやコンクリートミキサー車が走り回り、大型クレーン、ショベルカーなどがせわしなく働いています。

 敷地内には広い道路が整備されています。ここを通れば、通勤時間を約5分短縮できるのです。これまでの通勤経路と、距離的には大差ないのですが、経路がまっすぐであること(=スピードが出せる)、そして途中、信号が一か所だけ。これが大きいですね。 

 

 今のところ、ほとんど更地です。眺めは良好。むかしから、お城など軍事基地は、その地域で一番高いところに造られるようで、この元自衛隊基地も、このあたりでは一番高い所にあります。   眼下にUR団地群、千里川をはさんで千里丘陵の住宅群、千里中央の高層ビル、晴れた日には遠く大阪市内の高層ビル群、その向こうに信貴・生駒連山が見渡せます。ただダンプカーやミキサー車が出てくるので、わき見運転は厳禁ですがね。

 

 軍事基地が閉鎖され、広大な敷地に新しい街ができる。戦争のための施設から、生活のための空間に変わる。いいことですね。基地閉鎖で、もうひとつ「よかったなあ」と思うことに、この6月に国会で「重要土地利用規制法」が強行成立した影響を受けずにすんだことです。もし、自衛隊基地が現存していたら、私たちが日ごろ活動している地域がガッツリ含まれます。 

 

 基地から周囲1KM以内の土地・建物・所有者・賃借者などの情報を調査、収集し国家が把握するというのですからね。調査は自衛隊、警察の他、自治体も動員されるようで、おそらく周辺住民のプライバシーは国家によって完全に丸裸にされるんでしょう。 

 そして要注意人物と認識された人には、尾行や張り込み、盗聴も行われるかもしれません。山添拓さんが、一瞬、線路を横切ったということを警察が見ていたということは、常に尾行されていたということですからね。仙台で、自衛隊が市民運動を監視していたことに対し、裁判で「違憲」判決が出ましたが、あれも今は「合法」となります。

 

 国民を疑い、監視し、場合によっては逮捕できる。秘密保護法、共謀罪などとセットで運用されたら、基地反対、原発反対などの運動は軒並み押さえつけられてしまいます。 

 「いや~、危なかったァ! 自衛隊がいなくなって、ホントによかった!メデタシメデタシ」なんて言っている場合ではありませんね。こういうヤバイ法律が、近年どんどん成立していきます。政権を変えなければと、切実に思います。

 

 

 

 

大阪じじい報告=210918  オリパラ開催めぐり

一昨年でしたか、台風による停電で苦しい目にあって、つくづく「日頃の備えが大切だなあ」と、その時は思っていたのですが、「のど元過ぎれば、熱さを忘れる」。今回の台風14号に対し、まったく「そなえ」をしていませんでした。

 まあ、大阪ではあまり大きな被害が出なかったから良かったものの、だめですねえ。学習能力のない人間は。

 

 身近に大きな被害は出ていませんが、台風接近にともなう悪天候の中のデイサービス送迎には気を使います。利用者の人たちにとって、雨は送迎車への乗り降り時、滑りやすいし、運転手にとっては走行中の視界が悪くなる。特に日没が早くなってきて、夕方、路地裏が暗くなってきました。狭い狭い曲がりくねった袋小路。生垣と土壁に囲まれた旧集落など、雨で周りがよく見えない。どこまでが道で、どこに溝があるのかわからない。そこをバックで入っていく・・・。 いやだいやだ。  

 

 「送迎時に気を使うこと」に、もうひとつ。ワン公(犬)です。独居の人、あるいは老夫婦だけの世帯で、犬を飼っているお宅が何軒かあります。ほとんどが屋内で飼っています。

 ヘルパーが利用者を玄関先まで送っていきます。犬はなかなか利口で、送迎車が家の前まで近づくと、音を聞き分け「ウチノ、ゴシュジンガ、カエッテキタ!」と喜び、ワンワン、キャンキャン吠え、玄関まで迎えに出てきます。玄関の扉が開いて、ゴシュジンが帰ってきた!・・・と思ったら、見知らぬ人(ヘルパー)が、入ってくる! 犬は「喜び態勢」から、急きょ「警戒態勢」に入り、「攻撃態勢」に移ります。送迎時に、何人かのヘルパーがワン公にかまれています。

 

 息子や娘と同居している場合、その人たちに「送迎時は、犬をつないでおいてください」といえば済むのですが、お年寄り夫婦だけ、あるいは独居の人には、言っても理解してもらえません。

 「ウチのペペちゃんはおとなしいから人をかんだりしません!」「タロをつないだままデイサービスに行け、言うんか!」と、逆に怒られます。仕方ない。そういう利用者宅に送迎する時は、ヘルパーが先に室内に入るようなことはしないようにします。

 

 犬というのは、たいへんかしこい動物で、思考回路は集団生活を基準に組まれているそうです。 集団の中で序列を作り、上下関係を厳格に守る。元祖の狼に比べても、この「集団での序列」主義は厳格で、だから自分より上の身分の飼い主には極めて従順、逆にこの序列社会を乱すよそ者には、厳しい反応を示す。この性格を利用して、長い間、犬と人間は共存してきました。

 

 ただ、人間と犬の関係や、犬の社会においては、こういう序列主義もありでしょうが、人間社会の中での序列主義はなくすべきです。なくすべきなのに、序列、その結果生じる人間どうしの格差は広がる一方です。 

 

 オリンピック・パラリンピックが強行開催されました。オリ・パラが開催された期間と、コロナ感染拡大が急増した期間はピッタリ当てはまります。オリ・パラが閉会したこのところ、感染拡大のペースは落ちてきました。オリ・パラがコロナ感染拡大の震源になっているのは間違いないと思います。医療関係者も、オリ・パラ前からそう進言していました。

 

 ある大学の教授は、こんな指摘をします。

 「今回のオリ・パラ開催をめぐって、国民の大半が開催反対、あるいは延期を希望している中、IOC幹部から『日本政府が何と言おうと、オリ・パラは開催される』『開催されるからには、ある程度の犠牲はやむを得ない』『競技が始まったら、コロナのことなど忘れて、国民は競技に熱中する』など、暴言が続けて発せられた。バッハ会長始め、この暴言を吐いたのは、みな白人で富豪である。もし今回のオリ・パラが、アメリカやドイツ、イギリスなどが開催国で、当該国が、緊急事態に陥っていたら、こんな暴言を吐けただろうか。アジア人の国を見下す目線があるのではないか」と。  

 

 人種に対する序列、格差、差別的偏見と利権が絡み、医療崩壊状態の下、やってはならないオリ・パラを強行し、多くの人命が失われたとすれば、オリ・パラ開催、これはもう犯罪です。

 

 犬と仲良く暮らすために序列を利用することはありでしょう。しかし人間の社会の間で、こんな序列・格差が広がれば、命にかかわる事態を招く、ということをわれわれは学ぶべきだと思います

 

 

 

 

大阪じじい報告=210903  アフガニスタン事情

9月に入ったら、またまた雨続き。最高気温は30℃プラスアルファ。蒸し暑いけど、猛暑続きの最近の夏より、ちょっと楽でしたね。けれど、われわれが子どもの頃、真夏で晴れた日でも、最高気温はこの程度だったんですね。最近の夏の過酷さがわかります。

 

 「コロナ、コロナ、コロナ、コロナ・・・」ニュースに疲れてきた日々に飛び込んできたニュース「アフガニスタン、タリバン政権に」。わが老健の職場でも「恐いわ~! またテロなんかが増えるやろか・・・」などと会話が交わされています。 

 

 アフガニスタンという国についても、イスラム教についても、タリバンについても、あまりなじみのないわれわれ。アメリカや、その家来の日本政府が流す一方的な情報がほとんどのもとでは、「アメリカに逆らう勢力=話の通じない、ろくでもない恐いヤツラ」という見方になるのも、やむを得ないかもしれません。 

 

 今から70年近く前、梅棹忠夫さんという民族学者が、モゴール族という部族を調査するためにアフガニスタンに入ります。モゴール族というのは、大昔、モンゴルがヨーロッパにまで及ぶ大帝国を作った際の、モンゴル人の末裔です。モンゴル帝国の勢力圏や、その影響が近隣諸国に与えた文化的影響を調査するのです。 

 

 まず通訳が要る。イラン人の学生をテヘランで雇います。というのは、イランのペルシャ語とアフガニスタンの公用語・パシュトゥーン語は親戚で、日本の中で、いろんな方言がある程のちがいだからみたいです。この学生が、パシュトゥーン語を英語に訳してくれるのです。

 

 アフガニスタンは部族社会です。都会を除けば、部族ごとにまとまって、一つの社会を形成しています。ルールも部族ごとにあり、他の部族がそれを侵害することは許されない。時と場合によっては、銃撃戦が生じることもある。一番勢力が強い威張っているのはパシュトゥーン人だそうですが、その他にも、たくさんの少数民族、部族がいます。インド・アーリア系だけでなく、日本人とそっくりな人たちもいます。

 

 いきなり気楽に調査隊が訪れても、まったく歓迎されない。調査への協力はおろか、話さえまともにしてくれない。調査隊が食料や水を調達しようと訪れたある遊牧民の部族など、夜、調査隊が眠っている間に、村ごと引っ越してしまっていた。調査隊が目を覚まして、テントから出たら、村が無くなっていた、こともあったそうです。

 こういうことがあってから、調査隊は、まず村の長老に、心から信頼と敬意をこめて、正直に、訪問の目的を告げるようにしたそうです。すると、非常に親切に、あたたかいもてなしがなされるようになったといいます。

 ある時、調査隊は日程の都合から、夕闇が迫る時間に次の目的地に向け出発をしようとしたら、村の長老が「やめろ。今夜は泊っていけ」といって止めた。「いや、予定より遅れているから、出発したい」というと、長老は言った。「アフガン、コチ(パシュトゥーン人の夜襲に合う)」。

 

 「たしかに昔はそうだったかもしれないが、今は違うでしょう」と思うかもしれませんが、ペシャワール会の故中村哲さんも、灌漑用運河を建設する際、まず部族の長老にあいさつに行くのが礼儀であるということを言っておられました。「運河を作ってやる」ではなく、その目的をきちんと誠意をもって語り、協力をあおぎ、一緒に作っていくことが大切なんだそうです。

 

 とっつきにくいが、しきたりに厳格で、しかし敬意と誠意をもって接すれば、欲がなく、正直で親切、そんな国がアフガニスタンのようです。そこに「自由がない、民主主義を教えてやる」といってズカズカ入り込む。実際は「自由、民主主義」は口実で、金もうけの材料にしようとする国、その国にヘコヘコしながら付き随う国。そんな国からすれば、アフガニスタンは「わけのわからん恐い国」に見えるのかもしれません。

 

 世界中には、いろんな人たちが生活しています。風習も、しきたりも様々です。価値観の相違は当然です。しかし、誠意と敬意をもって接すれば、みないい人たちのはずです。そんな世界中のいろんな人たちと友だちになり、平和に生きていくのが本当のグローバル時代の生き方です。

 国民を恐がらせて、その恐怖心を利用して、軍拡だの、憲法改悪だの言う人間には国のかじ取りをまかせておけません。 

  

 

 

 

大阪じじい報告=210819 相変わらず

お盆の時季といえば、日中の厳しい残暑はあるものの、日の暮れが早まり、夕暮れ時には、なんとなく秋の気配を感じさせる、そんな時季なんですが、今年はどうですか。雨、雨、雨・・・。

本当に、季節の移ろいがおかしくなっていますね。

 

 そんな狂った季節のなかですが、デイサービス送迎車の車窓から見える道路わきの墓地のお墓には、どれもきれいな花が生けられています。人々は、コロナ禍でも、大雨でも、お盆の墓参りを欠かさないのです。「日本人は信仰心が希薄」などといいますが、そんなことはないように思いますね。

 

 コロナ、コロナでもう1年半。

テレビでは、相変わらず「感染が爆発している!」「病院が大変だ」「恐ろしい!」「若い者が警告を無視して騒ぎまくっている!」ばかり。かたや行政側からの指示はというと「動くな、家にいろ、人と人との間を開けろ、直に話をするな(なに言うてるんや! オリンピックまでやっといてからに)」「ワクチン、ワクチン、ナムワクチン」・・・。

 ワクチン以外、感染が始まった当初と、なんにも変わっていない。いったい行政は何をやっているのだ! いつまでこんな生活を強いるのか!とハラがたってきます。

 

 今からちょうど100年前、「スペイン風邪」という新型インフルエンザが世界的に大流行したそうです。第1次世界大戦で、兵士を中心に媒介して、世界中に感染拡大したと思われます。世界中で、5000万人以上が亡くなりました。これは、第1次大戦の戦死者1000万人の5倍にあたります。

 

 当時まだ「ウィルス」というものは人類に知られていませんでした。感染は3波まで起こります。

最初の第1波は「風邪をひく」程度。それは自然に収束しますが、やがて第2波がやってきます。 ウィルスが変異したのです。ここでたくさんの死者・重症者がでます。しかし、この感染症の原因はわからないのです。多くの人が感染し、自己免疫ができた時、第3波が到来しました。また変異ウィルスによるものです。

 

 結局、日本中で約26万人もの人が亡くなりましたが、その後自然に収束していきました。

 

 このスペイン風邪についての、当時の大阪での新聞記事を研究、紹介したものがあります

(大阪民衆史研究・73号 石原圭子・寄稿)。

 それによると 

    ■大阪でのスペイン風邪の正確な死者数はわからないが、資料から試算すると、大阪府全体で27300人、大阪市13330人。

    ■新聞の社説は ― 前期(第2波)流行時では、自粛、清潔、健康的な生活など、個人の生活態度について、気をつけようという内容が主だっ 

       た。ところが後期(3波)流行時になると、感染拡大の背景にある貧困、不衛生な生活環境などを社会として解決していくことが論じられた。

 

 コロナ失業、コロナDV、コロナ離婚、自殺急増。その裏で、巨額の富が一部の超大富豪に集中しています。コロナが社会の矛盾を浮き上がらせています。100年前のスペイン風邪流行当時と比べ物にならないほど発達した科学技術と医療の現代。新型インフルエンザの正体もわかっている。ワクチンもある。なのに、相変わらず「ワ~! エライコッチャ! エライコッチャ! 出歩くな!」ばかり。

 

情けない。まったく能がないと思います。

 

 

 

  

大阪じじい報告=210727 図書館を守れ

始まりましたね、オリンピック。テレビでは、特にNHKなんか、オリンピック一色ですよ。

「オリンピックもやるみたいだから、これ(旅行)もありかな、と思って、やってきました」と、ある観光地での観光客の声。実際、多くの観光地では観光客の数が大きく増えているそうで、中には真っ直ぐ歩けないくらいの人込みになっているところもあるそうです。

 

 「GO TO」の時もそうでしたが、政府がイベントを取り組むと、それはもう「何をやってもOK」というサインに受け取られるわけです。当然、人流は増加し、感染リスクは高まる。東京をはじめ、全国各地で感染者が激増しているのを見ても、それは言えると思います。「緊急事態発令中」の社会で、オリンピックをする感覚が理解できませんね。

 

 ところで、今、私の住む地域では、「図書館問題」が浮かび上がってきています。

 市が発表した「中央図書館構想」

 

 ●岡町地区(市役所がある地域)に、立派な中央図書館を建設する。

 ●その代り、現在、市内の各地域に11ある小さな図書館、図書室を中央図書館含め4つに集約する。 

 というもの。老朽化した施設を建て替えるさいに、ドサクサにまぎれ「公共施設を20%減らす」という政府の方針にのっとったものです。

 

 わが地区にある野畑(のばたけ)図書館は、蔵書数は豊中で1位、図書貸し出し数、同3位、図書館の会議室やホールの利用者数、同1位という、文教都市・豊中(と市が言ってます)を代表する図書館です。本の貸し出しはもとより、絵手紙や読書会など、たくさんのサークルや地元の老人会などが利用しています。高校生などが、ノートや参考書を持ち込んで、受験勉強しています。

 窓際の椅子に腰かけ、新聞を読んだり、おしゃべりや居眠りしているお年寄りもたくさんいます。すぐ近くにある小学校では、最初の社会科見学で、子どもたちをこの図書館に連れてくることになっているそうです。本当に地域で使われ、親しまれ、愛されている図書館です。この野畑図書館も廃止または縮小・統合の対象になっているのです。

 

 市議会で、維新の会や無所属の議員から「全国の図書館は、図書の購入額は、市民一人当たり年平均2000円であります。ところが、わが豊中市は一人当たり2600円もかけている。市の財政がひっ迫しているなか、一部の者だけが使う施設に、このような大盤振る舞いを続けておってよいのか!」と意見が出たそうです。市はさっそくこの「豊中の図書館はゼータク」論にのって、中央図書館構想を出してきたんでしょう。いや、おそらく裏で談合がなされていたんでしょう。「いきなり図書館を減らす話をしたら、市民からの反発が強いやろうから、今度市議会で、『豊中の図書館はゼータク』だっちゅう質問をしまっさかいな」と。

 しかしね、図書館にかける金額が多すぎる、といっても、そんなにムチャクチャな額ではない。「カネがかかるから、図書館を減らせ」などという発想をする人間は、おそらく日ごろ本など読まないんでしょうね。

 

 「一部の者だけが使う施設に、みんなの税金を使うのはいかがなものか」という論は、図書館に限らず、いろんなところで聞かされました。

むかし、子どもがまだ小さいとき、無認可保育所の父母会で対市交渉をしたとき、市当局の答弁に必ずこれがありました。もっと無認可保育所への補助を増やしてほしい、というこちらの要求に対し、「市の財政は厳しい。一部の者が利用する部門にばかりカネをつぎ込むことは、いかがなものか」と。私はそういう時、「あっ、それもそうやなあ・・」と思ってしまうのでした。

 

 麻生さんが総理の時、「自分が好き勝手、呑んで食って、そして勝手に病気になって。そいつらの医者代を、なんでオレが払わなきゃならんの」といいました。みんなが払った健康保険料を、不摂生をして勝手に(?!)病気になった一部の者につぎ込むことを、激しく非難したんです。

 何とかいうTVキャスターも、人工透析している人に対し「勝手に病気になったんだろ。透析しなければ死ぬというから『じゃあ死ねば』と言ってやったら、炎上しちゃって(笑)」などといってました。ちなみにこいつは、維新の会から立候補しましたね。当選したんですかね。

 

 結局、自民党や維新の会など、「みんなが健康で文化的に暮らせる社会を、国が責任を持って創る」という発想はないのでしょうね。本が読みたければ、自分で買え。病気になったのは自分の不摂生。自分で何とかせよ。自己責任。菅さんの基本姿勢と同じです。

 

 図書館、なんとか守りたいと思っています。

 

 

 

 

大阪じじい報告=210708 本田副理事長陳述

ここ数年、7月になると、毎年毎年、必ず大きな自然災害が発生し、多くの人の命が失われています。そのほとんどが気候変動によるものです。

 

 そもそも「気候変動」という言い方は、アメリカが名付けたそうですね。最初、世界中では「地球の温暖化」と言っていました。しかしアメリカは「人間の経済活動が原因で、地球が温暖化している」ということを認めなかった。ただ「人間の経済活動に由来しているかどうかは不明だけれど、気候が変動しているのは認める」というのです。

 世界で一番温暖化ガスを排出し、世界で一番の経済力と軍事力を持つアメリカ。仕方ない。強くて、暴力的で、ダダッコ・アメリカの言い分に、世界が合わせた言い方、「気候変動」が、現在使われています。

 

 自然災害が起こると、自衛隊や消防隊の人たちの活躍ぶりがTVなどで報じられます。しかしほとんど報じられないのが、医療現場です。災害で傷ついた人たちが助け出される模様は報じられますが、その救出された人たちを受け入れる病院。そこで直ちに全力で治療にあたる医療関係者。

 捜索→救出→搬送→治療。 この体制がしっかり整っていてこそ、救出されたことを喜べるのです。

 

 今年の春、衆院厚生労働委員会で参考人として出席したNPO法人医療制度研究会・本田副理事長が意見陳述した内容を紹介します。

(3/25付赤旗)

 

   ▼2018年度における人口あたりの医師の数はOECD平均値(46万人)より13万人足りない。 

   ▼今から10年前、感染症学会は「感染症の専門医はあと3000~4000人必要」と提言していた。今、全国で1500人しかいない。

    感染症医療指定機関に指定された病院に専門医がいないところもある。

   ▼ドイツには集中治療医が8000人いる。ドイツより人口の多い日本には1850人しかいない。

   ▼20万人いる勤務医にアンケートをとった。8万人(40%)が過労死ラインを超える勤務、2万人(10%)は過労死ラインの2倍を

    超えていた。

   ▼「医師不足は医師の地域偏重の問題」と政府は言うが、人口当たり、日本で一番医師数が多い徳島、京都、高知でも、OECD平均値に

    達していない。 

   ▼人口当たりの医師数はOECD最低、医学部卒業生は世界最低。そんな中、2023年度以降、医学部学生定員を削減する計画。そして

    病床削減推進。

   ▼政府は「現在の医師数で、医療の需要は満たされる」という。これは統計の取り方をOECDと違う方法で取り、医師不足を矮小化させて

    いるから。

  医師不足を放置すると、感染症や災害発生時に医療崩壊を起こしてしまう。医療崩壊は経済崩壊も招く。医療だけの問題ではない。問題が起き

  た時、しっかり検証すべきだ。でないと、何度も同じ過ちを繰り返してしまう。

 

 伊豆で発生した土石流は、山を切り開き、盛り土をしたことが関係している可能性が指摘されています。今、進められようとしているリニア新幹線の工事。大井川源流近くに、巾500m、長さ2km、高さ50mの巨大な盛り土を作る計画のようです。トンネル工事で生じた残土を、人目のつかない南アルプスの奥に捨てておこうというのです。とてつもない「不法投棄」です。 

 当然、大井川流域の住民から不安の声が上がっていますが、当局もJR東海も「適切に管理されるので、問題はない」といってました。どう適切に管理するつもりや・・!

 

 医療体制にしろ、気候変動にしろ、本田副理事長の言われるように、しっかり検証する姿勢がまるでない日本のいわゆる上層部。下層部の我々が運動して、正していかなければなりません。 

 

 

 

大阪じじい報告=210628 なにやっとんねん

先日、わが職場のデイサービス送迎車で、事故が発生しました。私がやったのではありません。他の運転手です、念のため・・・。まあ「事故」といっても、ガードレールに送迎車が「ホオズリ」しただけで、特にけが人などは出ていません。送迎車のサイドに、見事なストライプが入っただけです。

 

 軽い失敗や事故は、周りから「あ~あ、何やっとんねん、アホやなあ・・・」と、笑われたりバカにされたりします。本人は意外と傷ついていても、客観的に見たら大したことではないから、からかったりバカにしたりできるのです。 

 

 ANA現役時代、この手の失敗の代表はといえば「JOURNEY LOGへのサイン忘れ」ではないでしょうかね。J/LOG サイン忘れは、法的には、航空法違反ですから、重大なことではありますが、現場の感覚は「そんなもの、ちょっと書き忘れただけではないか。会社は何をギャーギャー騒いでるんだ。バカじゃないか」「だいたい、30分やそこらで、あれもやれ、これもやれと急かすのがいかんのだ」など、失敗した人に対してより、会社に対して怒る人が周りにたくさんいて心強かったですね。

 

 けれど、これが本当に重大なことをしでかしたら、笑ったりからかったりできません。人命にかかわる失敗など、笑うどころか、口にも出しづらいでしょう。

 

 今、twitterなどでは、オリンピックをめぐる批判的な声、「こんな時にオリンピック開催など、『何やっとんねん、アホやなあ』」の声がひろがっています。オリンピックがクラスター発生のエピセンター(震源地)になりかねない。それは、国民の命にかかわる事態です。なのに医療関係者の警告を無視してまで、しゃにむにオリンピック、ですから。

 twitterでの「何やっとんねん、アホやなあ」は失敗を笑うのではなく、J/LOGのサイン忘れをしたとき、会社が怒りをこめて当該整備士に発した、こめかみに青筋を立てて言う「何やっとんねん!! ドアホが!!」と同じ感じのものです。みんなは本当に怒っているのです。本当に、どうなってるのでしょうね、日本の政権は。

 

 ところで、この「何やっとんねん」政府に輪をかけて、おかしなことをやってるのが大阪の維新です。コロナで人口当たりの死者の割合がインドに匹敵する事態の大阪市ですよ・・・。

■大阪市の小学校の1/3を廃校とする。 

 PTAにも図らず、ある日突然、学校が廃校になる。3密状態を作り出す。

■住吉市民病院を廃止。

 「二重行政でムダ」だからと。大阪市のコロナ患者発生数は東京より少ない。これは人口に比例しているからでしょう。しかし人口当たりの死者の

  数は先ほど触れたように、インドに匹敵する。これは病院が少なく、入院出来ないまま自宅で亡くなる人が多数いるからです。 

 そんな時「二重行政でムダだから」といって市民病院を廃止するとは。

■副首都・大阪、カジノで成長!

 さしあたり夢洲(大阪湾の埋め立て地)に1000億円ほどつぎ込む。なにか、狂ってますね。・・・もう、言うべき言葉がない。

■看護学校2校が廃校に。

 これまで大阪市が補助金を出していたけれど、これも「二重行政でムダ」という理由で補助金は打ち切りに。校舎が老朽化しているが、建替える資

 金がないため、廃校を決めた。在校生が卒業する2022年度、2023年度で1校ずつ廃校に。 

 大阪の医療体制がひっ迫して、自衛隊に助けを求めたりしたのをみても、医療体制を充実させるべきことは明らかなのに・・・。

 

 市長室にサウナを持ち込んだり、保険金をだまし取って逮捕されたり、「北方領土は戦争して取り返す」と騒いだり、カジノ企業からわいろをもら

 っていたり・・・。もうメチャクチャ集団です。

 心をこめて、「何やっとんねん!! 消えろ!!」といいたい。

 

 

 

 

大阪じじい報告=210618 五輪開催ありき

全国でコロナ・ワクチン接種がすすめられているようですね。テレビでは全国の接種会場の様子が写され「これで少し安心して暮らせるかなと思っています」など「ワクチン万能・バンザイ」のコメントが報じられています。 

 「確かに、ワクチンは力強い武器だけど、ワクチンだけでは抑えられるものではない。定期的な検査、感染者の隔離、保護が大切。そのためにも医療体制を充実させなければ」などというコメントはまったくありませんがね。 

 

 私は6月11日に、ワクチン接種2回目を終了しました。介護従事者ということで、優先的に接種されました。コロナ、何するものぞ! 宴会でも、矢でも鉄砲でも持ってこい!

 副反応は出ました。2回目接種翌日、強い倦怠感、節々の痛み、頭痛。いわゆる風邪の症状です。ただ、熱は出なかったです。副反応は人によって異なります。熱が出た人もいます。手が痛くて、ものが握れなかったという人もいます。これからワクチン接種する予定の方は、接種翌日は予定を入れない方がいいかもしれません。

 

 スガさん、本当にオリンピックをやる気でいるようですね。「国民の安全・安心を最優先に」というが、「ではどうやって、安全・安心を保障するのか」と問われたら、「関係各方面と緊密に連絡をとり、国民の安全・安心最優先に取り組んでまいりたい」と答弁。 ・・・これって、答えになっていないと思いますが。

 

 こういう質問にまともに答えられない国家の判断に対し、いろんな人たちからオリンピック開催に対して声が上がっています。

 

・ムリに開催されなくてもよい。人命が最優先。命に勝るものはない ― 2016・リオデジャネイロ五輪競泳400m個人メドレー金メダリスト・萩野公介選手

 

・国民がやるべきではないというのなら、開催する意味がない。選手だけがやりたい、ではただのわがままだ ― 陸上女子10000m代表・新谷仁美選手

 

・今は命を最優先するべき。命が約束された世の中であってこそスポーツが成り立つ ― 夏冬パラリンピック金メダリスト・土田和歌子選手

 

・大きな反対の声の中での開催など「平和の祭典」からほど遠い ― レスリング世界選手権男子74キロ級銀メダリスト・高谷惣亮選手

 

・現在の感染状況からは、参加できない海外の選手も多い事だろう。普通は開催できないと考えるべき。コロナ以外でも、スポーツに適さない真夏の東京で開催すること、雨が降った後、東京湾に大腸菌が大量発生することなど、これまでIOC総会で指摘してきたのに無視されている。

人々に勇気や希望を与える五輪精神はすばらしい。それだけに、今回の東京五輪が理念に結びつかない形で開催されようとしていることが残念だ。 ― オリ・パラを考える都民の会共同代表・横山聡弁護士

 

 オリンピックの本来の崇高な理念から外れ、カネもうけ、為政者の人気取り、国民のガス抜きなど、いかがわしい目的に利用されようとしている2020東京五輪。感染大爆発の懸念を抱えながら、本当に開催していいのか。

 

 おりしも都議選が近々行われます。都民の、国民の賢明な判断が問われていると思います。

 

 

 

大阪じじい報告=210601 子どもを動員か

今から10年以上前、横浜開港博(Y150)という催しが開かれました。その名の通り、横浜港が世界に開かれて150周年を記念する、大きなイベントでした。 

 当時、横浜に住んでいたから、市内のあちこちに“Y150”のポスターが貼りだされている中、羽田へ通勤していました。特に横浜駅など、会場に近いこともあり、Y150のポスターは、駅の建物の壁が見えないくらいベタベタ張りめぐらされていました。だけど「フ~ン、もうひとつ、行く気がせんなあ・・・」と冷めた目でポスターを眺めていたものです。

 

 しかし「フ~ン、もうひとつ、行く気がせんなあ」と、思っていたのは、なにも私だけではなかったようで、Y150入場者数は、当初予想の1/10という惨憺たる状況でした。 「これはいかん!」と急きょ動員されたのが、横浜中の小学生たち。“課外授業”の一環として、Y150見学が行われました。それでもやはり大赤字だったようで、この赤字をめぐって企画運営企業とスポンサー企業の間で訴訟が起こったり、言い出しっぺの当時の市長が辞任したりで、Y150、開催はしたけど、その後、横浜は大荒れになったのを思い出しました。 

 

 なんでY150のことを思い出したかと言うと、この夏、止めりゃいいのに、なんとしても開催するつもりのオリ・パラを見てです。東京の小中学生90万人を、観客として動員する計画だそうですからね。オリ・パラを盛り上げるために子どもたちを動員することに対し、SNSなどで「学徒動員だ」「いや、大会成功という目的のためであれば『業務』にあたる。勤労奉仕だ」「それって、児童労働で労基法違反ではないのか」などの批判がたくさんあげられています。

 

 「もし仮に、オリ・パラ観戦が行われた場合、東京都の各学校への指示によると『公共交通機関を使用して、会場に集合する』となっている。つまりものすごい数の児童たちが一所に集合することになる。状況によっては身動きが取れなくなるような状態を作ってしまう。最悪の3密状態ができる。子どもたちにも感染しやすい変異株も広がっているなかで、もしクラスターが発生したらどうするのか」と、吉良よしこ議員が国会で質問していましたが、本当にどう考えているんでしょうね。

 ちなみに、この吉良議員の質問に対する大臣の答弁は、「組織委員会が適切に判断されると承知しております」ですと。「こいつ、バカではないか! なんの責任感も思考力もない。『わしゃ知らん』。 こんな情けないヤツが大臣だとは・・・!」と思ってしまいます。

 

 先日、Tさんが投稿されていたように、コロナ禍を収束できない状態で、総合病院の病床削減を、法律で決めてまですすめようとする一方で、オリ・パラに「学徒動員、勤労奉仕」をすすめる政府。 もしものことがあったらどうするのかと問われたら「さあ、わたしは知りません」と、堂々と国会で答弁する政府代表。

 

 アジア太平洋地域の国々 - 韓国、中国、台湾、ベトナム、ニュージーランド、オーストラリア・・・と見た時、いまだに「コロナで大変だ! とにかく動くな! ジッとしておれ!」と去年と同じことを言って騒いでいるのは日本だけだそうです。他国はあらかた収束しています。政府の政策を見ていると、それも当然ですね。まったく学習能力ゼロ、無能です。国民がなんとかしないと、命も守れない状態、究極の自助努力です。

 

 ついでに大阪の状況を一つ。

 来年、再来年にかけて、大阪府内の二つの看護専門学校が閉校します。理由は経営難です。 

 校舎が古くなって建て替えの必要があるが、金がないのだそうです。なんでそんなに経営難に

陥ったのかというと、大阪市からの助成金がカットされたからです。なぜカットされたかというと「二重行政だから」だそうです。

 この2校は大阪府と大阪市から助成を受けていましたが、維新の「二重行政が諸悪の根源」という、大阪だけのおかしな理論の下、市からの助成は切られました。コロナ禍で、エッセンシャルワーカーとしての看護師の需要が増々高まる中での看護学校の閉校。 

 

 大阪は自民党政府とともに、維新のムチャクチャ府政ともたたかわなければならない。 

 ほんと、疲れますよ。

 

 

 

 

投稿=Tさん   210523   いま病床削減?

コロナ禍において、医療の需要が大幅に増し、医療提供体制が追いついていない地域では医療崩壊が懸念され、緊急事態宣言が出されています。

 

その様な中、政府は病床を減らした病院に補助金まで出して病床削減を推進しようとしています。しかも、この補助金の財源は、消費税という衝撃的な事実が明らかになっています。

 

振り返ってみれば、これまで日本では、医療のダウンサイジングを目的に病床の削減が進められてきました。1998年から2018年までの間で、全国の病床の総数は約1892000床から約1641000床、9210床あった感染症病床は1882床にまで削減されています。201910月の経済財政諮問会議では「官民合わせて約13万床の病床削減が必要」とする提言が出されています。

 

そして、コロナ禍の202011月には、厚労省は地域医療構想に基づく補助金「病床削減支援給付金」の医政局長通知を出しました。病床削減への補助金により、既に約2700床の病床が削減されています。202158日に「病床削減推進法案」が衆院本会議で可決され、20日には参院厚生労働委員会で可決されました。

 

この法案には、医師の時間外労働を「過労死ライン」の2倍の年1860時間まで容認しています。「病床削減推進法案」が施行されれば、病床削減の動きがさらに加速すると思われます。

 

政府は、何を考えているのでしょうか?   みなさま、この政府対応、どう思われますか?

病床削減推進は、国や地域の医療提供体制の縮小・弱体化につながります。

国や地域の医療提供体制を維持し、この国に生きる私たちみんなの命と暮らしを守ることが大切なのではないでしょうか?

 

 

大阪じじい報告=210522 バイクを宅送

15年連れ添った愛車XR100モタード。燃費も悪くなり、エンジンの振動も大きく、50KM/Hを過ぎると、ハイ・バイブレーション、まるで電気アンマ器。 

 

 近所のバイク屋さんに、若返り作業を持ちかけたんですが、「ウ~ン、大変ですよ・・・、エンジンを割らんといかんから、費用もかなりかかるし・・・。今、調子よかったら、このまま乗り続けた方がエエですよ」と“やりたくネ~”オーラを出します。もう廃車にするか、と思っていたら、息子が「廃車にするなら、くれ」といいます。「欲しい? アッそう。なら、やる」となり、息子がすむアパートに届けてやりました。ただ、息子は埼玉県鴻巣市在住なので、ちょっとしんどかった。

 

 当該バイクは道路運送車両法では原付。高速は走れません。自走で埼玉までとなると、ものすごく時間がかかるのでフェリーを使うことに。大阪・豊中から和歌山まで自走、和歌山からフェリーで徳島へ(1泊)。翌朝、徳島から18時間かけてフェリーで東京お台場へ。お台場から自走で埼玉の息子宅へ向かいました。息子のアパートの駐輪場にバイクを置いて、JR高崎線、山手線で浜松町へ。浜松町からモノレールに乗り、羽田まで出て、飛行機で大阪に帰りました。

 

 バイク、フェリー、鉄道、モノレール、飛行機・・・。乗り物大好き人間にとって、幸せな2泊3日でした。「そこまでしなくても」と妻も息子も言いましたが、「いや、かわいい息子のためだ!」・・というのは口実で、私が行きたかったんですよ。 

 

 5月中旬、といえば「風薫る五月」。新緑がまぶしい、快適な陽気のなか走る・・・・はずだったのに、なんですか、いったい?! 雨、雨、雨。 なんと梅雨入りですよ。雨の中、車にあおられ、スリップに気を使い走ることになってしまいました。桜がとんでもなく早く開花したり、風薫る五月が梅雨入りだったり、ホントに気候がおかしくなってますね。

 

 大阪から和歌山へのルートは国道26号線を使用しました。しかしこの道、ひどいんです。大阪府から和歌山県に入る峠部分は自動車専用道になってしまうんです。原付は通れない。通れないなら通れないなりに「原付は、こちらを通ってください」の表示があってもよさそうなのに、なんの表示もない。「原付は通るな」表示だけ。 

 道路は車だけのためにあるのではない。特に国道なら、みんなの道路だろ!フザケルナ!とひとり憤慨しながら、畑の中の道を行ったり来たりして雨の峠を越えました。

 

 フェリーは大好きです。いつもほとんど船室に入らず、デッキでズ~ッと海を眺めています。海の上を波をけ立てて船が進んでいくのを眺めているだけで、とても気分がいいのです。ただ、眺めていてちょっと気になったことがあります。特に和歌山 - 徳島間において。海の上に、プラゴミが途切れなく浮かんでいることです。今、世界中で問題になっている海洋におけるプラゴミ。岸が遠くにかすんで見えるくらい、陸地から離れているのに、ペットボトル、ポリ袋、発砲スチロールの箱などが、波間に漂っています。本当に何とかしなければ。

 

 お台場に到着後、大宮バイパス(R17号)で埼玉に向かいました。朝の首都圏、渋滞が心配だなあ・・、と思っていましたが、的中。何ですか、この混みようは! 大阪のR171がいつも混んでいますが、桁が違う。ほぼ全線渋滞です。「国道17号線、大宮バイパスは、北行きが70キロ渋滞・・」なんて交通情報で言っているのでしょうか。 

 埼玉県は、さいたま市を過ぎると、公共交通機関が貧弱になるようで、どうしてもマイカーに頼らざるを得ない環境にあるのでしょう。日本で4番目の人口密集県の埼玉。SDGsで「環境を守ろう」と言うなら、もう少し公共交通機関の整備が必要なんではないかなあ。

 

 埼玉から羽田に到着したのがお昼、12時前。だけど・・・、13時発25便、欠航。14時発27便、欠航・・・。なんでや~! 結局乗れたのが29便15時発。3時間待ち。加えて、この29便、本来B8を使用するはずなのに、B3-800に機種変更。大幅なダウンサイジング。だからかなりのギュウギュウ詰め。これって、コロナ感染拡大防止の観点から問題ではないのか。ただただ企業利益の観点からの対応ではないのか、と思います。

 

 疲れて帰宅した時、マイカーの後ろに、クルクルッと丸めたバイク用ボディーカバーが雨にぬれていました。おとといまでXR100にかけていたカバー、もう使うことはなくなりました。 

 

 ちょっと胸が痛みましたね。 

 

 

 

投稿=Tさん 210509  人権

「大阪じじい」さんの『もっと憲法記念日の重みを広めなければならないと思います』は、何時もながら素晴らしい主張だと思いました。賛同いたします。前に「檻の中のライオン」(今一番わかりやすい憲法の話)の学習会に参加し、その感想などを投稿いたしました。今回も、この学習会の中から引用した投稿をいたします。

 

イギリスの哲学者ジョン・ロック(16321704年)、フランスの哲学者ジャック・ルソー(17121778年)が唱えたもので、

 

「私たちが人間らしく生きていく権利は、人間として生まれて以上、生まれながらにして自然に備わっている(自然権)。生まれながらにして、天から与えられている(天賦人権)。『国家』より前に、私たちの『人権』がある」

 

この考え方は、「自然権思想」・「天賦人権説」とよばれています。日本国憲法も、この考え方に基づいています。私たちは、みんな、人間らしく生きていきたい。これが憲法の出発点です。私たちには、人間らしく生きていく権利(人権)があります。憲法11条は、

 

「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる。」としています。

 

「基本的人権は・・・・・与えられる」とあります。これは人権が「生まれながらにして自然に与えられている」「天から与えられた」という意味です。国からもらったものではありません。国からもらったものなら、国の都合で制限されかねません。憲法は、「個人の尊厳」「人権尊重」という目的に向かって組み立てられていると言えます。

 

 

 

 

大阪じじい報告=210506 ゴミの日!

箕面の街中、朝からの雨に、盛りを過ぎたツツジがぬれています。道ばたに落ちた花びらは、車が跳ね上げる泥水をあびて、薄汚くアスファルトにへばりついています。人も車もまばら。冷たくガラ~ンとした様子、ちっともGWらしくない。デイサービス送迎車の運行にとっては助かりますが、なんだか、寂しいなあ・・。

 

 ただGWが「GWらしくないなあ」という状態は、今始まったわけではないような気がします。以前は、GWが近づく4月下旬頃、あちらこちらの家で、こいのぼりが泳いでいました。大きな古い家では、立派なこいのぼりが悠々と、マンションや公団住宅の窓にも、小さいこいのぼりがヒラヒラと風にはためいていました。ところが、最近は本当に、ほとんどこいのぼりの姿を見かけません。 

 

 その昔、メキシコの国民的画家、アルファロ・シケイロスという人が来日しました。彼はこいのぼりを見て、「オ~、風に逆らって泳ぐなど、なんて革命的なんだ!」とコメント。そんなこと思ったことなかったので、そのコメントに感心したことを覚えています。

 その「革命的」こいのぼりが、今や絶滅危惧種・・・か。

 

 「祝祭日には日の丸を」なんてスローガンがありました。私が子どもの頃、ご近所でも結構たくさんの家が日の丸を掲げていました。路線バスなども、日の丸をはためかせて走っていました。

 あれを見ると、子ども心にもなんとなく「今日はお祝いの日だ」という気になったものです。祝祭日に日の丸を掲げるというのは、日の丸に対する考えは別にして、それなりに晴がましい日を演出していたのでしょう。けれど、最近は日の丸の旗を掲げている家がほとんど見受けられません。バスも何にもつけずに、普通の顔をして走っています。

 

 「日の丸、君が代」を国旗、国歌と制定して、太平洋戦争で犯した大罪を正当化し、あわよくば再来させようという思惑の自民党の意に反して、「日の丸掲げよ」という上からの押し付けに、国民の心が離れていく見本みたいな現象ではないでしょうか。「祝祭日に日の丸を」も絶滅危惧種ですね。

 

 これまで、GW中は、真っ暗の老健事務所。日勤職場で、カレンダー通りの勤務をする部署ですが、この53日、こうこうと灯りが点いています。課長以下、全員が出勤し、通常通り業務が行われていました。今年度から、年間休日を120日(だったか110日だったか、定かでない・・)に固定する労働協約を老健の労使で締結したため、カレンダー上で大型連休がある年は、その代替として、本来休みの日のどこかで出勤が発生することになりました。その最初の「本来休みの日の出勤日」が53日だったということです。

 

 しかしちょっとおかしいと思うのは、53日というのは、連休の真っただ中です。まあ、今年はコロナで、みなさんあまりどこにも行かないから、とくに大きな影響はなかったかもしれませんが、もしコロナがなければ、GWで長旅に出ることもあり得るわけで、その真ん中にポツンと出勤日を入れると、長旅が出来難くなります。今年はコロナで無かった「憲法集会やデモ」も行けない。 

そもそも「53日・憲法記念日」という、おそらく祝祭日中でも、最も素晴らしい記念日に、あえて「代替出勤だ。出てこい、働け」という発想が気にくわない。

 

 この3日、朝のTVのバラエティー・ニュース番組で、「5月3日、さあ、今日は何の日でしょう・・・。なんと、ゴミの日!」とレポーターの女性が、かわいい声でレポートしていました。「なに~! ゴミの日?!」。その後レポーターは、増え続けるプラスティックゴミ問題を、いろいろ取材して報じていました。まあ、それも大事なことではありますが、憲法記念日に、今の憲法がどれだけ国民の生活に深く関わっているのか、どれだけ憲法の理念が活かされているのか、など深く掘り下げた報道がほとんどありません。 

 「憲法記念日もGWの一つの部品。一つの橋桁。中身は何でもいい」になりつつあるように思います。もっと憲法記念日の重みを広めなければならないと思います。こればかりは絶滅危惧種にしてはなりません。

 

 

 医療崩壊状態の大阪。今、コロナに限らず、大きな病気やけがをすると助からない可能性があります。慎重に生きていかなければ。

 

 

 

大阪じじい報告=210427 もしや・・・

先週の初めあたり、時々頭痛がしました。頭痛といっても、しばらくすると治ってしまうので、あまり気にせず過ごしていました。すると、今度は喉の痛みが出始めました。これは日を追うごとにひどくなり、週中頃あたりは、食べ物や唾をのみ込むのも激痛になってしまいました。いわゆる、扁桃腺が腫れている、という状態でしょう。

 

 唾をのみ込むのも激痛です。気になると、よけいに唾が出て、それを飲み込むたび、身をよじるほど痛い。痛くて夜もよく眠れず。

 翌日、仕事に出かけましたが、身体がだるく、ボ~ッとしています。まさに「夜勤明け」状態(これで、何人ものデイサービス利用者を乗せて、送迎車を運転していたんですからね。恐ろしい事です)。夕方、気だるさがひどく、大食いの私に食欲がない。肩、膝などの関節が少し痛む。念のため、体温を測ってみたら・・・

38℃!

 

 体温は、施設から毎朝計測が義務付けられているから測っていました。今朝は36℃でした。いきなり発熱です。「エッ!? これは・・・、もしや・・・」です。

 息苦しさはない、味覚は正常なので、コロナではないと思ったのですが、症状は人によって違うそうだから、翌朝発熱外来を受け付ける開業医へ行き、PCR検査&診察を受けました。PCRは陰性。肺炎にはなっていない。いわゆるただのカゼでした。

 

 だけど、大変でした。PCR検査の結果が出るまで「コロナ容疑者」です。

 

 喉は痛い、節々が痛い、だるい、しんどい、という状態の中、まずデイサービス職場に事情を連絡。直近に送迎した利用者や添乗スタッフの洗い出しを依頼。地域で活動している人たちに連絡。予定のキャンセルや、私が受け持っている担当を、他の人に代わってもらう手はずをとったりと、もう痛いの、しんどいのと言ってられない。

 

 濃厚接触者として、妻も関係各方面に連絡することを迫られていました。

 すまぬ。

 

 発熱外来も、まず電話で予約。予約時間に病院到着後、車(マイカー)の中でスタンバイ。携帯電話に「入ってよし」の許可があれば、ようやく診察室に入れる。マイカーで来ていない人は、病院の外のベンチで待たされる(これじゃあ、よけいに具合が悪くなりそうですがね)。診察料は、会計では支払いません。診察した医師が、完全防備の医師が直接受け取ります。

 

 診察が終わって、薬が処方されるが、これも薬局に入れない。薬局横の隔離テントは魚釣りなどで使用される、防風用のものです。薬が処方されるまでこの中で待っているわけです。

 隔離テントは、薬局横のバス通りに面したところにあり、横を人が通ります。道端にポツンとテントがあり、その中でジイサンがじっと座っているのです。通る人がジロジロ見て通ります。薬の処方ができると、完全防備した薬剤師が、薬をトレイに入れ持ってきます。薬を患者に渡した後、薬剤師は、薬が入っていたトレイをアルコールで消毒します。

 

 日曜日朝方、受診した医師から自宅に「PCR陰性でした」の電話あり。医師も、日曜返上で頑張っているようです。

 今の時期、うっかりカゼもひけません。大騒ぎになります。お気を付けください。

 

 

 

 

大阪じじい報告=210413 理解に苦しむ

満開の八重桜、ハナミズキの花々、街路樹のイチョウやソメイヨシノの新緑を、介護施設利用者の送迎車の車窓からながめて楽しんでいます。サツキも芽がふくらんで、これからいっせいに咲き始めるのでしょう。

 春は、一年で最も華やかな季節だと思います。これで、コロナと花粉症がなければ、最高なんですがね・・・。

 

 「介護施設従事者は、コロナ・ワクチンを優先的に接種される。予防接種を希望するか?」という話が、今年の初めに施設からアンケートがありました。私は「希望します」と回答しました。希望者は「3月中に、予防接種が行われるので、後ほど接種日をお知らせします」ということでした。

 けれど、3月に入っても接種日は未定でした。その後「予防接種日は、後ろにずれ込むので、後ほど日程をお知らせします」に変わりました。そしてまた、その後のその後「予防接種の見通しが立たないので、全員の予防接種が完了するまでの間、1回/2週間のペースでPCR検査を行います」となりました。

 

 ある送迎車運転手が「むかし営業で仕事してた頃、“PCR”いうたら『プライス、コスト、リターン』と、毎日目標にされてましたわ。そやから“PCR”いうて聞いたら、なんやムズムズとしてきますわ」といいます。 

 フ~ム・・・。

 

 で昨日、第一回目のPCR検査を受けました。唾液で判定するもので、痛くもかゆくもない検査です。結果は数日後に出るようです。きわめて簡単な検査です。検査をする機器は、日本で作っています。だからみんながやればいいと思います。なのに、日本はPCR検査をやらないのです。OECD加盟国最低の水準だそうですよ。

 「疫学の教科書には『感染症対策は、検査→感染把握→隔離→保護と書いてある。なんで(PCR)検査をしないのか。理解に苦しむ」とは、ノーベル賞受賞者の本庶氏の言葉。

 

 ところが、PCR検査に対し「PCR検査の確度は7割程度で、あてにならない」「PCR陰性でも、その後感染するかも知れない」「検査で陽性者がたくさん出れば、医療崩壊する」など、PCR検査を否定する声が、大規模に拡散されているといいます。実際、日頃、世直し活動に参加している仲間の中からも、そんな声が出されていました。こいつにうまく説明できず・・・。

 ただ、こんな「PCR無用論」は日本だけだといいます。

 

 物事を科学的に進めようと思えば、まず検査して実態把握する、それをもって具体的な対策をとるというのは、アッタリマエでしょう。

 かつて、労組がまともだったころ、毎闘争ごとにアンケートをとって、そこから組合員の声や生活実態を中央が把握し、要求や闘争方針(案)をきめたものでした。決めた方針(案)に対する職場からの意見をさらに持ち寄り、闘争をさらに具体化しました。 

 

 ところが、組合の性格が変わってしまってからは、アンケートはとらず、中央が勝手に「ユニオン要望」なるものを作って、恐る恐る会社に「あの~、お願いします・・・」になりました。職場実態や生活実態は、労組の運動方針には、ほとんど反映されなくなりました。当然、労働条件は激落ちでした。

 

 「PCR無用論」は、今でもネット上では猛威をふるっているようです。こんな非科学的理論で利益を得る一般市民は、ほとんどいないでしょう。ということは、どこかから、だれかが、意図的に、それも大規模に、こんな理論を流しているのでしょう。国民の命や健康にかかわることなのに・・・。 嘆かわしい事です。

 

 しかし、ああ、とにかく、コロナ禍が早く収まってほしいです。 

 

 堂々と旅がしたいです。宴会したいです。

 

 

 

大阪じじい報告=210327 乗りかかった船

桜が咲き始めました。東京の桜の開花は、観測史上最早だそうですね。かつては、満開の桜の下での入学式(=4月上旬)でしたが、最近は桜吹雪の下での卒業式(=3月下旬)になりつつあります。 

 紅葉の時季が、どんどん遅くなっている(終戦直後に比べ、約ひと月おそくなっている)なかで、桜の開花時季は年々早くなる。このまま進めば、桜は「紅葉しない、花が咲かない」植物になりかねませんね。

 

 近所でいっしょに地域活動をしている70代女性のHさん。連れ合いさんはすでに他界、お子さんは大阪市内に住んで働いています。よって彼女は現在独り住い。このHさんに昨年、がんが見つかりました。治療に専念するために、大阪市内に住む息子さんのもとに行かれました。病院も、近畿でも最大規模の大阪市立総合医療センターにかかります。順調に治療が進んでいました・・・が・・。

 

 息子さんに会社から長期出張(約1ヶ月間)が言い渡されました。息子さんがいない家         大阪市立総合医療センター

に独りいても仕方ないので、Hさんは豊中の家に戻りましたが、さて通院ができない。

Hさんは、いまだ鼻から酸素吸入が必要な状態です。酸素ボトルを携帯して、独りでバス・電車に乗って病院に通うなど無理です。抗がん治療中断、となってしまいました。

 

 嘆き悲しむHさんに対し、女性仲間らが「何とかしたる! 気を落とさんとき!」と励まします。ただ励ましたはいいが、その「何とかしたる」のが私になりました。週1回、私がHさんに付き添って、車で医療センターに行くことになったのです。たまたまデイサービス送迎の仕事が休みと重なったためです。 

「エ~ッ・・・!?」と思ったけれど、私の他誰もいないなら仕方がない。乗りかかった舟だ。で、3月の休日、数回、Hさんに同行しました。

 

 そこで思ったことです。

・重病の親を引き取り、自分が通院させなければならない立場の者に長期出張の指示を出すなど、なんとかならんのか、と。また「いや、実は親の面

 倒を見てて、ちょっと出張でけまへんねん」と言えないのか、と。  

 日本の、労働者と企業の力関係から「出張NO!」と言えないんでしょうね。また、ギリギリの人数で仕事をしている日本企業。他に代わりに出張

 するやつがいないんでしょう。なにが「働き方改革」だ!と思いますね。

 

・大阪市立総合医療センター、おそらく毎日、数千人の患者が訪れていると思われます。地上18階建ての立派な建物です。真新しい建物、最新の医療

 設備、入院病床はもちろん、理容室、レストランやコンビニ、屋上庭園もあります。12Fの休憩室の窓からは、大阪城や高層ビル群が間近に眺め

 られます。

 このように医療施設、病院を充実させることは、とても大切で、すばらしいことです。だけど医療に限らず、介護でも、教育でも、文化でも、充実

 させる点で重要なのは「身近にあること」ではないかと思います。

ものすごく立派なものができたはいいが、多くの人が、そこにたどり着けないでは意味がない。特に、病院など、体調が良くない人が利用する施設

においてはなおさらです。

 わが豊中には市立豊中病院があります。そこから健常者なら徒歩15分くらいのところに住む女性は「かかりつけのお医者さんから、豊中病院で精密

 検査をしてもらえ言われてるんやけど、タクシーの予約がとれませんねん。わたし、脊椎管狭窄症で、病院までよう歩けませんし・・・」と言いま

 す。 

“効率化”の名のもとに、全国で進められている病院の統廃合。“効率化”したことで多くの人が利用できなくなったら、ちっとも“効率化”にな

らないではないか。

 

・大阪市立総合医療センターは大阪市立です。わが町の市立豊中病院と、肩書は同じ「市立」ですが、その規模は雲泥の差。日本第2位の大阪市の実

 力を見せつけられる思いです。昨年111日、大阪市廃止を問う住民投票が行われました。大阪市民は良識を発揮して、廃止を食い止めました。

 もし、大阪市が廃止されていたら、こんな立派な医療施設は造れなかったでしょう。大阪市は今後も健在で、近畿の見本となるような実力を発揮し

 てほしいと思います。

 

 4月には息子さんが帰ってきます。Hさんも私もホッとしています。

 

 

 

大阪じじい報告=210301 生活相談では

花粉症の季節がやってきました。

 昨年は、ほとんど症状が出ず、「こりゃ、花粉症を自力で克服したようだ。ヨ~シ、もう春は怖くない! ドンと来い!」と思っていたのですが、今年はダメです・・・。

鼻は詰まる、クシャミ100回、のどはカラカラ、目はかゆい。症状全開です。

 

 私の住む地域に、元市議会議員の人がいます。市議会議員は降りたけれど、今でも市民から生活相談を受け、解決に向け走り回っています。ただし今の身分は“一市民”だから、問題解決の方法は「相談依頼者をはげまし、アドバイスし、一緒に歩く」だけです。 

 しかし、この「はげまし、アドバイスし、一緒に歩く」という行為こそ大切だと思います。この元市議から聞いた話です。

 

 「私が市議会議員になったころ(15年くらい前)、生活相談の多くに『サラ金』問題があったんですよ」。そうでしたね。高金利のサラ金から金を借り、それが返せず、さらに別のサラ金に手を出す。暴力的な借金の取りたてが横行。それを苦に、夜逃げや自殺が相次ぐ。まさに借金地獄。こんなことが全国で発生しました。実体経済よりバブル経済でアブク銭を稼ごうという強欲資本主義の腐った性格を、政府が後押しした結果です。 

 

 昨年の東京都知事選に立候補した宇都宮さんなど、サラ金地獄に陥った人を救うために奔走しておられました。また逆に、サラ金会社が、立場の弱い者あるいは財政的に弱い者を、恫喝目的で起こす「スラップ訴訟」の、サラ金側弁護士として“活躍”していたのが、今や人気絶頂、わが大阪府の吉村知事さんですよね。

 

 ところが「その後、生活相談は、ホンマに生活上の困った話、生活苦や府営住宅入居の応募の仕方や就職の事なんかが多なったけど、最近、相談の内容が、ちょっとオカシなってきてるんですよ」と、元市議。 どうオカシくなってきているのかと聞くと・・・

 「この前、相談を受けたんやけど・・・」。  相談依頼者は府営住宅に住む高齢独居女性。 

8年前、隣の住民と、もめた。 そのお隣さんは、5年前に自殺した(ゲッ?!)。 その後、隣はだれも入居していない。なのに、その空き部屋から、夜11時になると、生活音がするという。「だれかがきっと無断で住んでるんだ。確かめて、退去させてほしい」というもの。

 

 こういうことは、本人が住宅の管理者に直接言うべき事だろうが、管理者にどうやって言えばいいのかわからないから、元市議に頼んできたということ。元市議が、住宅管理者に連絡し、管理者共々、問題の空き部屋を点検したが、どう見ても、人が生活している形跡はなかった。

 それでも相談依頼者は納得せず。「い~や、絶対だれかいてます!」と。

「仕方ないので『私が、夜見回っておきます』と言っておいた。念のため、事実確認のため、本当に夜、見回りに行こうと思っている」と元市議。

 

 別の相談、依頼者、こちらも高齢独居女性。

「資産をめぐって訴えられている」という。誰からですか?と問うと「苗字はわかっているが、よくわからない人から」だという。 

 よくわからない人からでは、対処のしようがない。「よくわからないけれど、訴えられているのは確かだ」と相談依頼者。ウ~ム・・・。 元市議は仕方ないので「次、また相手から訴訟に伴う動きがあったら、すぐ連絡してください」と言い置いて辞したそうです。

 

 この他、「絶えず監視されているから何とかしてほしい」「生活保護のことで役所から恫喝されている」という相談もあったそうです。「ホンマに、どう対処してええかわからんような相談事が、ものすごい増えてて、困ってますわ。はっきりいって、被害妄想的な話が多い。神経内科に見てもらうべきような状態やと思うんやけどね。高齢社会になってきたということでしょうね」。 

 

 たしかに、ちょっと普通ではない感じの相談事みたいです。だけど、これはただ単に、高齢化による認知機能の低下だけが原因ではないように思えるのです。

 「生産性のないヤツは生きていても仕方ない」「高齢者福祉は、枯れ木に水をやるようなもの」「本来なら死ぬようなヤツに税金を投じて生きながらえさせる。 こんなこといつまでやるつもりか」「なにがぜいたくか、といえば、まずは福祉だ」「70才にになっても、80才になっても貯金してる。なんで?と聞いたら『老後に備えるため』という。いったいいつまで生きてるつもりだ」など、高齢者を邪魔者と見る発言が、政府や著名人から絶えず発せられる日本社会。 

 

 女性に対する差別発言は、女性を中心に機敏に反撃の火の手が上がるようになりましたが、高齢者バッシングは野放しです。肩身の狭い思いで、社会の端っこで孤立して、ひっそりと生きている高齢者。頼る人もない、金もない、身体の自由は利かなくなる。世間は「オマエは邪魔ものだ」という風潮が蔓延している。 

 そんななかで、認知機能が低下したり、脳内に病変が生じたら「監視されてる」「脅されている」となってくるのではないか。

 

 高齢化社会と言われながら、行政がやっていることは、それがいかにお荷物になっているか、という点を強調するだけ。高齢化社会への対応など、まったくやろうとしない。こんな状態がさらに進展すれば、もっと解決困難な相談事が、元市議のもとに舞い込んできそうです。

 

 年金者組合がよく掲げるスローガン、「高齢者をなめんな!」をもっと広げなくては。 

 

 

 

大阪じじい報告=210219 SGDs何それ

今朝冷えこんでいます。

 日本海側は大雪だそうで、ここ大阪北部も、日本海側から流れこんでくる雪雲から、ときおりハラハラと雪が舞い降りてきます。 

 

 オリンピック組織委員会の森会長が辞任されましたね。「女性蔑視の失言」が、世界中から批判されたわけです。当然の結果でしょう。

 しかし私の職場の中には、「不寛容の時代だ。あんなこと、笑って受け流せる程度の話ではないか」「今、うっかりへんなことを言ったら、あっという間に拡散されてしまう。SNSなんてものがあるからなあ。コワイわ」」「あの程度のことを言ったからといって辞任に追いこまれるなんて、かえって女性に失礼だ」「あれは女性の特性を理解していないヤツラが騒いだんだ」などの声がありました。当の女性を含めて、森さんを擁護する声です。 

 “オンナはおしゃべり”なんですかね。

 

 しかし、2020東京オリ・パラをめぐっては、その誘致活動のさい、裏金を使って不正な誘致活動をしていた疑いで、JOC会長が辞任しています。そして今回の組織委員会会長の辞任です。独立行政法人「日本スポーツ振興センター」という政府の外郭団体が、昨年、スイスの民間調査組織と共同で、世界108ヵ国のスポーツ団体へのアンケート調査を行いました。調査の内容は「SDGsとスポーツの関係」です。

 

 ご存じSDGsは、2030年を目途に「平和な社会を創ろう」「貧困をなくそう」「美しい自然環境を守ろう」など17項目の目標が掲げられています。当然、「男女差別、人種差別をなくそう」が入っています。

調査によると

・「SDGsを知ってますか?」の問いに対し、海外のスポーツ団体、約80%が「YES」であったのに対し、日本のスポーツ団体のそれは約35%。

・「SDGsは、あなたの組織の今後の組織運営に影響を与えると思いますか?」という問いには、海外では56%が「(少しは、大いに)影響がある」と回答したのに対し、日本は19%。

 「影響するかどうか、わからない」という回答したのは海外では13%であったのに対し、日本は53%。

 

 つまり日本は「SDGs? なにそれ・・・?」状態です。

 調査結果についてスポーツ振興センターは「国内において、スポーツと社会課題の解決の関連性が理解されていない現状が浮き彫りになっている」と記述しています。そんな中で、オリンピック・パラリンピックというスポーツの頂点の祭典の責任者の森さん発言です。 

「80歳を過ぎたお年寄りだから」「不寛容な社会だ」という話ではない。日本社会全体の問題ではないでしょうか。

 

 以前にも報告した通り、現在東京都が所有する選手村跡地は、開発会社(大手宅地・不動産会社のJV)に異常な低価格で売却が内定している。その開発会社には、東京都の幹部職員がたくさん天下りしている、など、なにやら非常に腐敗臭が漂っています。

 

 JOC会長をめぐる疑惑、組織委員会会長の時代遅れ感覚、土地取引をめぐる疑惑、そしてコロナ禍・・・。 「復興五輪」を掲げながら、福島原発事故の後始末もできないまま、もうどうしようもなくなった放射能汚染水を海にぶちまけるつもりの政府と東電。 

 

 オリンピック、そこまでしてやるのか、と思います。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20210208   スマホ漬け

最近、コロナ禍の下ですが、公共交通機関を利用する機会が多くありました。バイクで行けばいいのに、電車・バスを利用するのです。理由の一つは「寒い」から。若い頃は、少々寒くても耐えられたのですが、近頃はダメですねえ・・・。

 それに、公共交通機関は、気が楽です。考え事をしていようが、居眠りしていようが、ちゃんと、安全に、目的地に連れていってくれます。「寒いから」「楽だから」・・・ああ、完全に精神的に後退しているなあ・・。

 

 すこし前までは、電車の車内では、居眠りする人が多かったですね。昔、緒方靖夫さんという「赤旗しんぶん」の海外特派員をしていた人の著書に、「日本に帰ってきて目につくのは、電車の中では、ほとんどの人が居眠りをしている、ということ。たしかに日本は治安がいいから、居眠りしていても大丈夫ということはあるだろうけど、こんなにたくさんの人たちが、電車の中で眠りこけている国を見たことがない。みんな疲れ切っているのではないか」というようなことが書いてあったように記憶しています。

 

 長時間かけて通勤し、長時間労働をして、サービス残業までして、また長時間かけて帰宅する。眠る時間は当然短くなります。疲れはてて車内で居眠り、は自然現象です。

 厚労省が、睡眠時間の国際比較をホームページで掲載していますが、やはり日本は短い。この厚労省の調査データは2014年版です。その後、日本の労働者の睡眠を取り巻く状況はどうでしょう。

 

 この調査後、労基法は改悪され、「残業100時間/月までOK」や、労働時間の制限をうけない労働者を作り出すようになってしまった。「フリーランス、個人事業主」など、名前はカッコイイが、実態は超不安定労働者を政府主導で大量に作り出している。むしろ、より過酷な労働環境になっている。本来ならば「車内=走る仮眠室」となるでしょう。ところがドッコイ、みなさん、まったく眠っていない。そう“スマホ”です。

 

 ほとんどの人たちが、寄り目になって、せわしなく、あるいはじーっとスマホを見つめています。なにか神秘的な、宗教的な、取りつかれたような光景。不気味ですらあります。ちなみに厚労省調査では、男女別でみた場合、ヨーロッパ諸国ではすべて、女性の方が男性より睡眠時間が長い。ところが、日本は女性の方が、男性より短い。

 おそらく、家事全般に対する責任を、女性に負わせている社会構造が原因でしょう。決して「女は話が長い」からではない。

 

 資本主義、特に新自由主義というのは、働く者をどん欲に搾取します。正規雇用の労働者は、死ぬほど働かせる。雇うのは、いつでも首切りができる非正規労働者ばかり。最低賃金ギリギリのワーキングプアが街にあふれている。 

 しかし、こんな状態も、そろそろ限界に近づいてきている。搾り取ろうにも、搾れなくなってきた。 「なにか、新たな搾取手段がないものか・・。 どうやってさらに搾り取ろうか・・。 オッ、そうだ! 愚民ども(労働者)が眠っている間は一銭のモウケにもならない。ならば、眠る時間を減らしてやればいいのだ! スマホだ。よし、これでいこう! ジョブスちゃん、いいもの考えたね!」。 

 

かくして、働く人たちに手ごろな値段でスマホを普及させた。労働者たちは、眠気も忘れ、財界や電通などが、次から次に送りつけてくる「お得情報」「トレンド情報」に目をこらせるようになった。

 「デジタル庁(このふざけた名称!)をつくり、通話料を引き下げ、税金を投入し、これを国家あげて後押しする。一方、そういうものに抵抗しているガラケー人間には「時代遅れのアナログ野郎」の悪罵とともに、そんなガラケーは、来年でもう使えなくしてしまう―。というのは私の勝手な想像ですが。

 

 ただ削られた睡眠は「負債」として蓄積していきます。夜勤改善闘争時に勉強した通り、蓄積された「負債」は、思考力・集中力の低下、ウィルスなどに対する抵抗力の低下、イライラ、体調の乱れ、老化の促進、認知症リスクなど、挙げればきりがないほどの弊害をまねきます。 

 

 スマホ漬けにならぬよう、気を付けてください。 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20210202   基本から違う

 コロナ禍の収束が見えない中、全国ではデイサービスの利用者の「利用控え」があると報じられています。介護施設でのコロナ感染クラスターが散見されるからです。

 わが老健のデイケアも、「利用控え」はあるようです。お年寄りや持病のある人ばかりの施設ですから、コロナ感染が発生したら、かなり重篤な事態になることが予想されますから。

 

 昨年の緊急事態宣言発令時、多くの利用者の人たちが利用を「自粛」されました。

ところが・・・。

緊急事態解除後、利用を再開された利用者の人たちのほとんどが、その身体的能力、あるいは頭の認知の能力の度合いが、ドス~ンと低下していました。 

 

 わりあい元気で、足取りもしっかりしていたSさん。施設では、帰宅前の空き時間に、利用者同士で将棋を指していました。名古屋にいる娘一家と孫に会うため、新幹線で出かけたりもしていました。ところが緊急事態解除後、利用再開したとき、話しかけてもボケ~ッとして反応がありません。足元も危なっかしい。

  スケッチブックに、老健の部屋の様子をスケッチしていたKMさんは、利用再開後、言うこと&行動が、少しおかしくなっていました。

ハーモニカを演奏して、みんなからヤンヤの喝さいを受けていたKDさんも、歩くのがやっと、という状態までダウンしていました。

 

 おそらく自宅にこもり、ほとんどなにもせず、話もせず、動かず、ボ~ッと過ごしていたのでしょう。介護する側は「じっとおとなしくしていてくれたら助かる」わけですから。だけど、その結果、認知症や身体能力の低下で、あとあと介護する側も、なにより能力低下した本人が大変になります。 

 

 人間が人間として生きていくためには、少しだけムリをする(ものすごいムリはダメです)、人間どうしの結びつきや交流を絶やさないことが絶対必要なんです。よく「介護施設」というのは、現役世代が働き続けるために、手のかかる年寄りを預ける「宅老所」、あるいは独り暮らしができないのに、身近に世話をする人がいない独居老人を世話するところだなど「介護しなければならない」という消極的な側面が語られます。

 たしかにそういう側面は大いにありますが、だけど一番大事なのは、人が人として、死ぬまで自分らしく生きていくための手助けするところという積極面も、もっと語られなければならないと思います。

 

 あるヘルパーの娘さんが、オーストラリアに介護(?)留学したそうです。その娘さんが言うには「日本とオーストラリアの介護の基本が180度違う」そうです。日本では、介護の基本は、ヘルパーは介護される人に対し、真正面から接する。オーストラリアでは、ヘルパーは介護される人の後ろに立つ。

 これがどれだけ違うのか。

 真正面からお年寄りに接して「はい、サトーさん、立ちますよ。この後、お風呂ですからね。その前にトイレに行きましょ」となる。つまりまず最初にあるのがスケジュール。それをこなすために、立たせる、トイレに誘導する、その後入浴させるというシーケンスができている。そこには、お年寄りの選択の余地はありません。真正面から、お年寄りを誘導し引っ張り上げる、それをどれだけスムースにこなすかが“介護テクニック”となるわけです。

 

 ところがオーストラリアでは、ヘルパーは、お年寄りの後ろに立ち、行動を見守ることが基本だと言います。あくまで、お年寄りは自由意思で動く。ヘルパーは常に後ろでフォローしている、という態勢です。「本当はそれ(オーストラリア方式)がいいのはわかってるんやけど、そんなことしてたらヘルパーが何人いるんやろ」と、この話をしてくれたヘルパーさん。

 

 これは介護だけでなく、教育でもよく言われることです。

 北欧などの学校では、先生は最初に問題提起をする。それに対し、あとは子どもたちに自由に意見や疑問を出させ論議させる。そして子どもたち自身で問題解決させる。その間、先生はニコニコ笑って見守っているだけ。だから学業の進捗は大変遅いそうです。 

 デンマークの教育相は「学校は、わからないことを見つけるところ、わからないことを『わかりません』と堂々と聞けるようになるところ」といったそうです。

 「教育は20000%、強制!」「締め上げてこそ、子どもは強くなって、国際競争に打ち勝つ人材が育つ」「それがイヤなら日本から出ていけ」というわが大阪の与党・維新の会の教育方針と180度違います。

 

 介護の在り方、教育の在り方。みんなで考えていくべき事でしょうね。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20210122  スタンディング

最高気温が一桁の日が続き、大阪・北摂でも、雪がちらついています。

 けれど私はこういう寒い日は、どういうわけか心がウキウキして、屋内でじっとしていられない。 寒がりのくせに、外に出たがるのです。「アホちゃうか」とか「先祖が犬なんやで」などと言われますが、そうかもしれません。

 

 寒い中、近所のスーパーとドラッグストアが並ぶ交差点の前で、月2回、地域の人たちとスタンディングをしています。「消費税を下げて」「3密を避けるためにも、少人数学級を」「GO TOより医療費への助成を」などの、手作りプラカードを掲げて30分ほど立っています。

 これまで「宣伝」といえば、ハンドマイクで誰かが訴え、その周りでビラを配る、というパターンでしたが、コロナ禍の下、マイクでしゃべること、ビラを手渡しすることを控えたのです。

 

 「スタンディング」といえば、岡本さんでしょう。スタンディングをするようになって、あの人の偉大さがよくわかりました。「いやあ、ただ黙って立ってるだけの体力があれば、だれにでもできるよ」と謙遜して言っておられましたが、実は奥が深いものでした。

 「憲法9条、守れ」の茅ヶ崎駅前でのスタンディングは、最初は岡本さんご夫婦だけで始められたと聞いています。その後、通りがかりの人、犬の散歩のついでに10分間だけ一緒に立つ人、「これを使ってください」といって、手作りのプラカードをプレゼントしてくれた美大生など、どんどん輪が広がっていったそうです。

 数年前、岐阜・長良川河畔の宿でANA・OB会が開かれた時、「スタンディング、今日はやらんのですか?」と、うかがったところ、「うん、オレは今日は休み。今、基幹メンバーが100人ほどいるから、そいつらが適当に采配を振るってくれている」と。基幹メンバ100人?

すごい・・・!。

 

 どんなたたかいでも活動でも「仲間の輪」を広げることが大切であり、しかしそれは、なかなか大変であることを経験的に感じています。それをあっさりクリアーしておられたのです。

 

 こんなこともあったそうです。警官がやってきて「市民から通報があった。通行のじゃまだ。止めろ」と警告されたのです。このときのスタンディング参加者と岡本さんの対処の仕方が、これまたすごい。警官はまず一人の女性参加者に「責任者はだれだ?」と聞いたそうです。女性は「知りません」と答えました。警官はその横にいた男性にも同じように聞いたけれど「知りません」。次々と聞いてまわっても、みんな「知りません」「知らん」。

 そこで岡本さんの出番です。こんなこともあろうかと、いつも憲法第99条をコピーして持っています。氏はおもむろに警官に近づき、コピーを見せ、「あんた、公務員でしょ。憲法には、公務員は憲法を守る義務があると、ホラ、書いてある。私らは『憲法守れ』と訴えているんだ。本来、こういう活動はアンタラがやるべきなんだよ。それをなんだ、止めろだと。帰れ!」と一喝しました。 警官はすごすごと立ち去ったそうです。

 

 茅ヶ崎駅にはホームレスの男性がいるそうです。

 その人は、何度も警官にイヤな目にあわされていたようですが、この「警官一喝事件」を目撃してから、岡本さんのことを「親分」と呼ぶようになって、その後、「親分、今、警官が西の方に行きましたぜ」など、警官の動向を報告してくれるようになりました。 

 岡本さんは、茅ヶ崎駅前スタンディングだけではなく「マネキン・フラッシュ・モブ」というパフォーマンスにも参加されていました。数人の男女が、黒いスーツ、黒いシャツ、黒いネクタイ、サングラス、黒いハットという黒ずくめで駅などを歩きます。それだけでもかなり注目を浴びます。 そこでいきなり全員がピタッと止まってポーズをとり、手にしていた「憲法9条守れ」や「アベ政治を許さない」などの垂れ幕をパラリと降ろします。注目度抜群!

 これを海老名駅(神奈川県)自由通路でやりました。ここは、小田急、相鉄、JRを結ぶ人通りの多いところです。ところがこれに対し駅から、管理責任を盾にクレームがあがりました。「駅での政治的な行為は止めていただきたい」と。

 しかしみんなは「ハイ、そうですか」と黙らなかった。神奈川県弁護士会とも連携し裁判にも訴え「なにを根拠に政治活動が禁止されるのか」と逆に管理者に問うたのです。これに管理者は答えられず。裁判では「著しい通行の妨げにならない限り、表現の自由は保障される」と判断が下されました。「駅での政治活動禁止に根拠なし」が判明しました。

 

 そこで、神奈川県内の駅を調べたところ、横浜駅や川崎駅など、主要な駅の掲示板に「以下の行為を禁止します」という項目の中に「政治活動」があがっていることがわかり、その禁止する法的根拠がないことは、海老名駅と同様でした。弁護士会と岡本さんたちが駅に申し入れ、横浜駅でも、川崎駅でも、掲示板の「政治活動禁止」を削除させました。

 

 「ただ、立っているだけですよ」とにこやかに笑っておられた岡本さん。 

 しかしそれを続け、仲間の輪を広げ、表現の自由を守り、やがて「茅ヶ崎駅の風物詩(朝日新聞)」と紹介されるまでになった。ものすごく大きな功績を残して旅立たれました。

 

 ご冥福を祈るとともに、この世でもう少し頑張ろうというわれら。スタンディングの火を絶やさず、さらに発展させていきたいと思います。

 

PS:昨年からの訃報を受けるにつけ思いだすのは、むかし職場で聞いた「航空整備士は短命」ということです。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20210115  Go Toに思う

 去年の秋も終わるころ、近所のスーパーに関物に出かけたときです。 

横断歩道を渡ろうとしていたら、歩行者用信号が「チカチカ」と点滅を始めました。「アッ、いかん、渡りきろう!」と、小走りになった途端、右のふくらはぎに痛みが生じました。 

 その時は「アイタッタッタッ・・・」と思った程度でしたが、その後買物をしている間に、だんだん痛みが強くなり、買い物を終えて帰宅する頃には、ビッコをひかなければ歩けない状態でした。 

 

わがマンションは、急こう配の上にあるので、登りがつらい。買物した荷物をぶら下げ、一足ごとに走る痛みに耐えながら、一歩一歩、気合を入れ前に進む・・・。 そろそろ冬が始まろうという寒風が吹き始めたのに、帰宅した時は、すっかり汗ばんでいました。

 一週間ほどすると、かなり痛みは無くなってきたので・・・、やめればいいのに・・・国定公園・箕面の滝まで、箕面駅から歩いたんです。そうしたら、またふくらはぎがどんどん痛くなってきました。滝まで歩くのは断念し引き返しましたが、もう最後は痛くて痛くて・・・。 最後の難関、駅から自宅まで、これがまたつらかった。

 

 傷ついた部分が治りきっていないのに無理をする、それも素人判断で。

これって、まるで政府の「GO TOキャンペーン」そのものではないか。政府が先頭に立って「感染対策をとっていたら心配ないスよ。さあ、みなさん、どんどん旅に出ましょう、宴会しましょう。カネは政府が補助しますよ!」と旗をふったのです。これは「GO TO」に行く、行かないは関係なく「もう心配ない、何をやっても平気」というメッセージを発したわけでしょう。

 クリスマス、年末の「騒ぎたくなる」時期をひかえ、このメッセージは、その後の感染急拡大の強烈な引き金になったと思います。

 

 「GO TO」の旗振り役の先頭は、自民党の二階さんだということですね。彼は全国旅行業協会会長とやらですが、「GO TO」など明らかに自らへの利益誘導です。自分への利益のために、国民の命や生活を犠牲にするものです。犯罪行為ではないのか!感染拡大の犠牲で亡くなった人もいるのです。「殺人」に相当すると思います。

 

 「コロナを始めとする新しい感染症は、これまであまり意識して見られていなかった社会の矛盾をあぶりだすもの」と思春期アドバイザーのあかた・やすこさんが言っておられましたが、まったくその通りだと思います。

 

 コロナ禍の下、国内でこれまで約100万人が失業したそうです。この数字は、あの安倍晋三前首相が以前、選挙の演説で「アベノミクスで雇用が100万人増えた!」と叫んでいた数字そのものです。共産党のCさんが国会で「雇用が増えたのは、老後も働かなければ生活できない高齢者と、高学費を払わなければならないアルバイト学生がほとんどではないか。むしろ正規雇用は若干減っている」と指摘しました。安倍さんは「働く機会を創ってやったんだ。それを評価せよ」的な答弁をしていたように思います。  

 Cさんは「正規雇用でなければ、何かあれば安易に解雇される“雇用の調整弁”となる」と指摘していましたが、まさに指摘通りになったのです。もしコロナ禍がなければ、いまだに、そんな非正規労働者に支えられた社会の頂点に安倍さんが居座り続けていたことでしょう。

 

 雇用だけでなく、アベノミクスの目ん玉と言われた「インバウンド(訪日外国人)」も、カジノも、もうメタメタ・・・。 自分や自分の取り巻きだけが得する政治を続けて、国民一人ひとりを大切にしてこなかったことが、コロナにあぶりだされました。

 「ポスト・コロナ」がどういう社会になるか、いろいろ語られていますが、大事なのは、予想や憶測ではなく、みんなが声を上げて、進みたい方向を意思表明することでしょう。

 

 

 だいぶ良くなった足をなでさすりつつ、新年に思ったことです。 

 

 

 

大阪じじい報告=20201220   一年をふり返って

一気に冬になった感じです。箕面の山沿いでは、ほんの少しですが積雪もありました。

 

 デイサービス送迎車は、山沿いに住む利用者の送迎もあります。狭い狭い旧集落の道。一応アスファルト舗装はされてはいますが、急坂で、曲がりくねってデコボコ。オンロードのビッグバイクなど、Uターンできないのではないかなあ。

 栗、桜、梅、柚子、柿などの樹木の枝の下をくぐり、生垣をよけ、お迎えに行きます。大きな門構えの利用者宅の離れには、耕運機や農作業用トラクターが顔をのぞかせています。 

 この辺りは、春になれば花盛りになり、とてもきれいな「山里」ですが、冬場は早くに日が没み真っ暗。ハイエースでの運転には、なかなか緊張を要します。

 

 今年も、あと十日ほどを残すのみ。ちょっと今年を振りかえってみます。

 新年早々、アメリカがイランにテロを仕掛け、イラン軍の司令官を殺害しました。それに対しイランが報復を宣言した時、「これはとんでもない戦争が始まるのでは・・・」と、世界中が緊張しました。 

 握りこぶしを振り上げて、今にも殴り合いのけんかを始めようとしているアメリカとイランに対し、「おい、やめろ!」「まあまあ、落ち着いて・・」「とりあえず、話をしようじゃないか」と、各国が乗り出してきたとき、「親分! さすが!カッコイイ!」と、トランプさんの足元に駆け寄り、ひざまずいて、作り笑顔で、まぶしそうにトランプさんを見上げたのが、わが国の最高責任者・アベシンゾーさんでした。っとにもう、こいつは卑屈なヤツですよ。

 

 その後、アメリカ・イラン双方が、いったん矛を収めた直後、新型コロナがやってきました。

 最初に問われたのが、クルーズ船におけるコロナ感染への対応でした。検査せず、隔離せず、密閉状態に留め置き、船内での感染拡大を招きました。その後、十分な検査もせず、クルーズ船乗客を公共交通機関を使用させて全国に帰宅させました。 

 通常、国家の様々な対応に対しては、あからさまな直接批判はしない国連機関のWHOが「やってはならない見本のような対応」と、日本を強く批判しましたね。

 

 コロナ禍の下、日本社会のいろんなひずみが表面化したと思います。

・医療や保健所など、国民の健康を守る医療や保健所などのシステムも、国民生活に必要な物資の生産も、もうかるか、もうからないかで判断し、もうからないとなれば、アッサリ切り捨ててきた。 その結果、海外で何か異変があれば、即、国民生活が行き詰ってしまう。

・地方を「生活できない場所」にしてきた。人が都会に集中し、イヤでも3密状態が作られてしまっている。

・「海外からの観光客頼みの経済」で、インバウンドが激減したら、経済がガタガタになった。 

・安上がりだからと、非正規労働者を増やし続けた。その結果、今回のコロナ禍で100万人もの新たな失業者が発生した - etc

 

 だけど、一番はっきりしたのは「いざという時、アベ自公政権はアカン」ということでしょう。

 アベさんは、辞任の理由を病気のせいにしているが、明らかに「役立たずで退場」でしょう。ちなみに、アベさんの崇めるトランプさんも退場になりましたね。 

 

 同時にコロナ禍の下、検察庁法改悪を阻止したり、陸上イージス・アショアの配備を撤回に追い込んだり、「大阪都構想」を粉砕したりしました。ただただコロナ禍に怯えるのではなく、国民の果敢なたたかいがありました。ただし、アベさんの後がまのスガさんも、行動パターンは似たようなヤツですから、今後も要注意ですね。

 

 だけど、これまでわれわれがあまり意識せずに行っていた「仲間をふやし」「ともにたたかう」という運動形態がなかなか困難になってきました。集会もずいぶんキャンセルになりました。

 どうしたもんですかね・・・。

 では、来年もよろしく。 よいお年を。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20201208   数字は語る

 コロナ禍の拡大が止まりません。大阪はすでに“医療崩壊”状態にあるようで、吉村知事が自衛隊に助けを求めました。

 大阪府庁に自衛隊が“駐屯してくるのでしょうか・・・。

 

●23000人

 現在、コロナ感染者数は全国で約23000人。重篤な症状の人から無症状の人まで、わかっているだけでもこの数字です。

 

 わが介護の職場では、ヘルパーさんたちの間に不安が広がっています。「トイレでも食事でも、お風呂でも、介助の時、利用者と顔を近づけて抱きおこしたり、口開けさしたりせんとあかんでしょ。 そんなとき、利用者が咳きこみはるねん。まともに顔にかけられるからねえ。『必要に応じてフェイスシールドを使うこと』いうて、フェイスシールドが貸与されてるけど、あれ、危ないねん。私ら、利用者と顔を近づけんとあかんでしょ。なんかの拍子に、フェイスシールドが利用者にあたってケガさせるから、みんな使てないわ」とヘルパーさん。

 

 で、自衛策として、ヘルパーさんたちは、自腹で100円ショップで花粉症用ゴーグルを買ってきて着用しています。ウィルスは粘膜から体内に侵入するから、目からも入ってくる。だから目を覆うため、と。 

「これ(ゴーグル)着けて事務所にいったら『それはなんだ?』と事務所(正職員)のヤツに聞かれたから、飛沫を浴びるのを防ぐためのものですと言うたら『そんなものを着けて事務所に入らんといて』と言われたわ。たぶん『勝手なことをしやがって』という気持ちなんやろね」とあるヘルパーさん。「事務所の人は、冗談で言うたんやないですか」と私が言うと、「いや、真顔で言われた。けど、そんなこと言うてたら、普通のメガネかけた人はどないするんや」と。

 不安と緊張のなか、介護現場の指揮命令系統、正規職員と非正規雇用、それに対する事務所(正規雇用職員)とヘルパー(非正規雇用)の反目みたいなものが透けて見えました。

 

 その後、現場の責任者(正規職員)の采配で、施設として、ヘルパーにゴーグルを貸与することになったようです。そうですよ。必要なものは、事業所の責任で確保すべきです。

 

●127000人

 コロナ禍は連日連夜報じられ、国民の関心を集め、国も自治体も対応に追われています。それは、健康や命にかかわることですから当然ではあります。だけど127000人、厚労省統計による一昨年の労災の件数。まったく知られていません。この数字は、労災と認定された数字です。スカイマークの猪又さんのように、認められなかったものを加えると、もっと大きな数字になると思われます。コロナ感染者に劣らない、深刻な状況だと思います。 

 

 コロナは相手が自然界のものですが、労災は人間が起こした人災です。コロナのように、連日連夜、マスコミで報じられ、クラスター発生職場が明るみに出され、場合によっては緊急事態が発せられ、きちんと対策がとられたら、あっという間になくなる性質の災害です。 

 かなしいかな、政治権力と、労災発生源の財界が3密状態で、政府は財界がふりまく金権ウィルスに完全に汚染しきっているので、まともな対策が取られないままとなっています。 

 これを無くすのは、労働者・国民のたたかい如何にかかっています。

 

●3200000人

 現在進行形の、犯罪、自殺、家庭崩壊発生源「ギャンブル依存症」の推定人数です。この病気の感染者の割合は、日本はダントツ世界一だといいます。ギャンブル依存症の一番の原因はパチンコだそうで、大阪は面積当たりのパチンコ店数は、これまた日本一です。

 

 こんな大阪に、さらに依存症を産むカジノを誘致したいと維新の会。「バクチを禁止しているから、日本はお坊ちゃんの国になってしまった。子どものうちからギャンブルをしっかり教え込ませ、日本を勝負師の国にする。そうしてこそ国際競争に打ち勝つ強い国になる」とは、橋下徹元維新代表の弁。こんな、とんでもない、まったく異常な見識が、大阪府民の心をとらえ、今でも府政に引き継がれ、そんな異常な見識を実現すべく、公明党を脅し屈服させ、仲間に引き込み、うごめく維新の会。

 この人たちこそ、重症のギャンブル依存症ですよ。

 

 この他、自殺者、餓死者、児童虐待、性的虐待、パワハラなど、なかなか数字は表ざたになりませんが、コロナと変わらないひどい実態があります。こういう数字を表に引きずり出し、行政に対応を迫っていくのは、われわれの仕事です。

 

 

 

 

  

大阪じじい報告=20201201   きれいな水

今年も残すところひと月。コロナ、コロナで、何もできないまま終わってしまいそうな一年ですね。

 

 私は自称「アウトドア派」。寒くても、雨でも、とにかく外に出たい。自粛を求められても、狭い自宅になど、じっとこもって居られない人間です。だから時々、3密を避けて、田舎に出かけます。 だけど田舎も結構な人出。特に休日の道の駅など、近所のスーパーと変わらない混みよう。「道の駅〇〇でクラスター発生」なんて起こり得る状態です。

 

 都会を離れ、田舎に行って「ああ、いいなあ・・」と思うことに「水の清らかさ」があります。大きな川の水がきれいだというのもあるけれど、それだけでなく、街中を流れる小川や、住宅の横の溝を流れる水がきれいだということ。

 

 私が物心ついたのは兵庫県・尼崎市です。中学1年まで、そこで育ちました。当時の尼崎は、阪神工業地帯の一角を占める工場の街でした。近所には、小さな町工場が何軒もあり、家の周りの溝は、どろりと濁ったドブ状態。夏には、そこにボウフラが湧くので、DDTか何かわからない薬品が撒かれていて、黒いドブ水に白い粉末が漂っていました。小さい家と家の間は狭く、路地が迷路のように走っている。そこをたくさんの子どもたちが、他人の家の庭に平気で勝手に入り込み、鬼ごっこやかくれんぼなどをして遊んでいた。庭になっているイチジクやビワの実を勝手にとって食べていた。それでもだれも怒らなかったですね。そう、昔の「江戸時代の貧乏長屋」とあまり変わらない風景でした。

 

 中学2年に上がる時、尼崎から大阪府・高槻市に引っ越しました。小さな建売住宅を購入したのです。京都府との境にある高槻市は、当時は”ドいなか”でした。新居の2階の窓から外を眺めると、裏は見渡す限り水田が広がり、その中に鎮守の森がありました。夏の夜はカエルの大合唱。鎮守の森からフクロウの「ポー、ポー(ホー、ホーではなかったなあ)」という鳴き声が聞こえてきました。

 

 そんな高槻に引っ越して、一番最初に感動したのが、小川や、家の周りの溝を流れる水のきれいさ、でした。家から自転車で少し走れば芥川(あくたがわ)という一級河川があります。この川の水質も、尼崎の神崎川に比べると、雲泥の差、でした。悲しいかな、現在は、高槻も完全な住宅地になり、小川のせせらぎも、カエルの合唱も、フクロウの鳴き声もなくなってしまいましたが(逆に、尼崎が、非常にきれいになっています)。 

 

 製薬会社に勤める娘が言うには、日本の水道水は、世界最高水準の水質らしいです。海外の同業者が視察に来た際、「薬の製造には水道水を自社でろ過したものを使っている」と説明すると、「ナニ~!? 水道水を使った薬など大丈夫か!?」と驚くそうです。そこで水道水の水質検査のデータを見せると「信じられない・・・」とさらに驚くそうです。 

 日本という国は、水がきれいで豊富な国です。適度な降水量があり、それが地中にしみこみ、いたるところから、清らかな湧水が流れ出て、人間の生活を、街を潤しています。コロナ禍で、政治が無策なわりに死者・重傷者が少ないのは、この「きれいで豊かな水」があるからともいわれています。

 

 今、世界の3割の人たちは、身近に水がなく、「きれいな水で手を洗う」という行為が簡単には出来ない環境下に置かれているそうです。水道の蛇口をちょっとひねれば、世界が驚く水質の水が勢いよく出る環境は、感染症の蔓延を防止しているといいます。雨がよく降るということは、地面がぬかるんでいることになり、そのため家に入る時は泥靴を脱ぐ、という習慣ができ、そうすることで外から様々なウィルスなどを家の中に持ち込まないことになるようです。 

 

 そんな、きれいな水に恵まれた環境を大切に守ることが大事だと思います。なのに、東京と名古屋の間の移動時間をたかだか30分か1時間早めるために、莫大なカネを投じて、南アルプスのドテッパラに穴をあけてリニア新幹線を造る。それが原因で、大井川という日本有数の大河が涸れるかも知れないと。なんと愚かなことか。

 

 温暖化の進展で、穏やかで湿潤な気候が暴力的になりつつある。その原因の温暖化ガスを大量に排出する石炭火力発電はやめるべきなのに、先進国の中で唯一、石炭火発建設を進める日本。温暖化で、土砂崩れや集中豪雨が増え、きれいな泉が涸れるかもしれないのに、「低コストだから石炭火発バンザイ」など、狂っているとしか思えない。 

 

 豊かで、きれいな水が身近にあるという自然環境を、今後も残していくことの大切さを、コロナ・ウィルスは人間に訴えているのではないでしょうか。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20201119  全日空、危うし!

紅葉真っ盛り。箕面の山は、色とりどりに染まっています。

 箕面市は、その南部に国道171が東西に通っています。この国道を挟んで、その南と北で、気温が大きく変わります。特に桜の木が、その変化を敏感に察知しているようです。

 

 デイサービス送迎車の車窓から見ていると、国道の南は今、紅葉の盛り。対して、北はかなり落葉している。さらに北に行き、箕面の山すその団地に入ると、もう桜の木は裸。冬枯れの装いです。夕暮れを背景にした裸の桜のシルエットは「冬がそこまできているよ」と言っているようです。

 狭い日本の、そのまた狭い大阪の、そのまた一地方都市の中でも、そんな違いがあるのはおもしろいもんですね。

 

 わが職場で、結構話題になっているのが「全日空、危うし!」。コロナ禍で、全日空の経営危機が深刻になっている、ということです。テレビで報じていたそうです。

 私は例によって、半年前の新聞(”新聞”とは言えんなあ・・)を読んでいる上、テレビはほとんど見ない。「全日空の今」を知るのは、このYY情報くらい。だから、そんなに大変な状況だとは知りませんでした。

 

 他のデイサービス運転手やヘルパーなどの話では、一時金なし、羽田一極化、機体売却、人減らしだそうですね。ただ思うのは、ついこの間まで、私など聞いたこともないような巨額の利益を出していた全日空。一度、災難に見舞われたら即アウト!となるもんでしょうか。 

 A380を買い、B8を爆買いし、一度捨てたA321を、バリバリの最新型に買い替え、国際線にどんどん進出し、単年度の経常利益が一千億円を超えていたのが、いきなり経営破綻の危機? ・・・なんだか信じられないなあ・・・。

 

 むかし、どれだけもうかっても、労組がB/Uを要求しても「経済の先行き不透明」「円高の進行が経営を圧迫している」「円安の進行が経営を圧迫している」(年によって、円高と円安それぞれが賃金抑制の根拠になっていた)、「財務体質はまだ脆弱」「こんな売上高利益率では、銀行がカネを貸してくれない」とかなんとかいって、なかなか従業員にまわしてくれなかったですね。 

 ああやって出し渋っていたカネは、どうしたんでしょう。

 

 まあしかし、推定24兆円というヨーロッパの一等国の国家予算並みの内部留保をため込んでいるトヨタでさえ、減収を補うため、1兆円を国から援助してもらい、内部留保には手をつけないそうですから、全日空がアップアップなのもうなずけなくはないですがね。JALと違い、労働組合運動が貧弱な全日空です。最悪の事態(整理解雇)なんかが生じたら、無抵抗で事が進んでしまう恐れがあります。いっしょに仕事をしたLTCの若いやつら。既婚者もいました。クビを切られたら、家族が路頭に迷うことになる。 

 これまでだったら、整備士の資格があれば、他の航空会社に転職することも可能であったろうけど、今はすべての航空会社が厳しい状況です。転職も容易ではないだろう。

 

 とても気になります。

 

 

大阪じじい報告=20201104   都構想否決

秋本番。豊中の市街でも木々が色づき始めています。こうなると、もみじの名所・箕面は、土日、祝日ともなると、もみじ狩りに訪れる人たちのマイカーで大渋滞します。加えて、新名神高速道が開通したため、大阪中南部から新御堂筋⇒箕面道路⇒新名神・京都縦貫道という新たに大きなルートができたため、休日は朝から晩まで、渋滞が発生しています。 

 「渋滞解消のため、新たな大きな道を造る」と言いますが、あれはフェイク、ウソです。道路は車を呼び寄せるのです。デイサービスの送迎車は渋滞にまきこまれ、つらいです。

 

 「大阪市を廃止して特別区を創る」住民投票が111日に行われました。大阪市廃止(案)は否決されました。やった~!! 「廃止反対」を訴える市民運動の応援に、何度か行きました。十三駅頭での宣伝、住宅街へのハンドマイク宣伝、投票日当日の投票所前でのスタンディングなどです。 

 

 感想です。

■わが地域でも、モノレール駅頭で、いろんな宣伝をするのですが、十三駅頭は、わが町のモノレール駅とはかなり違う。何が違うかというと、数が違う。100倍くらい人が通る。

 人人人の洪水。途切れることなく、ごうごうと音を立てるように人の波が押し寄せる。電車の本数が、モノレールの10倍くらいはあるうえ、一列車に乗っている人の数も、数倍ある。十三は大阪でも有数の歓楽街だから、電車の乗客以外にも、地元の人や買い物に来た人、飲食に来た人などで、とにかくごった返している。

 こんなところで、「こんにちは・・・、大阪市廃止に反対しましょう・・・」と細々とビラまきしても、ほとんどの人がビラを取らない。ビラを取ってもらわなければ、われわれが何を訴えたいのか、何が書いてあるのかもわからない。 

 こういう場所では、ビラまきより、はっきり主張を書いた、大きくて見やすい横断幕やプラカードを掲げてスタンディングする方が効果があるのではないか。 

 

 宣伝は、時と場所に見合った内容を工夫するべきだなあ。

 

■宣伝していると「大阪市の公務員の給料は高すぎる」「ゴミの収集業務を勝手に4分割したやないけ」「なんも仕事せんと、給料だけ取っとる」など、主に公務員攻撃をしながら「おまえら、公務員のまわしもんか!」と、怒鳴りつける人が何人もいた。維新や財界の「公務員=税金泥棒」宣伝が浸透しているよう。 

 しかし、この人たちが維新や財界の宣伝を受け入れるのは、それだけ大阪市の行政の在り方に不満を持っている、ということ。そしてその不満の原因は維新府政、市政が10年も続いている結果であること。だから、こういう人たちは本来、われわれといっしょになって「大阪市を守って、政令指定都市として市民のための市政をさせる運動をしよう」となるべき。それがそうなっていないばかりか、維新に取り込まれている。

 

 日頃から広く対話を積み重ねておくべきだなあ。

 

■「歴史ある大阪市を無くすな!」といっても、若い人を中心に「”大阪”が無くなるわけやないやろ?」の声が多い。「大阪府北区、大阪府淀川区・・・、べつに、ええんちゃう・・?」と。

 しかし、これがもし、お隣りの神戸が、あるいは横浜が、同じことが問われたらどうか。「神戸市灘区が、兵庫県東区になる」あるいは「横浜市戸塚区が、神奈川県西区になる」ことについて、賛否を問えば、おそらく相当な反対が出ると思う。 ”神戸””横浜”というブランドが無くなる、ということが大騒ぎになると思う。 

 大阪のように、たまたま府と市が同じ名前であることが、「都構想」なるアホみたいな話が、多くの人に、簡単に受け入れられてしまったのではないか。

 

 市民に語っていくさい、わかりやすいたとえで、これからやろうとしていることのおかしさを訴えていくべきだ。― など、思いました。

 

 投票所前で「大阪市をつぶすな」のプラカードを持ってスタンディングしていたら、高齢の男性が投票を終えて出てきました。杖をつきながら、ゆっくりゆっくり歩いて、私の前にやってきました。ハットをかぶり、マスクをしていますが、その奥の眼光は鋭い。

 「私ね・・こないだ、手術しましてん・・。ホンマは歩くのもしんどいんやけんど、こればっかりは黙ってられん思てね・・。大阪市をつぶすやなんて・・、ホンマに・・なあ! こんだけの街にすんのに、みんなどんだけ苦労したと思とるねん・・」。そう吐き捨てるように語って、またゆっくり、ゆっくり歩いて帰っていきました。

 

 あのおじいさんも、きっと喜んでるやろなあ。 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20201029   核なき世界へ

核兵器禁止条約が来年早々発効します。やりましたね。

 

 核保有・金持ち国が条約に加わらないばかりか、条約の批准を妨害しているなかでは、経済的援助がほしい貧しい国々は、どうしても核保有国・金持ち国の顔色をうかがわざるを得ない。だから、発効まで5年かかるか、10年かかるか、いやもしかしたら発効できないのでは・・・などと思っていたのですが、意外とあっさりとカタがついてしまいました。

 「子どもたちの未来に必要なのはカネじゃない。平和な社会だ」ということでしょう。核兵器禁止条約に賛成した国は122ヵ国ですから、今後、署名&批准する国はどんどん増えるでしょう。 

 

 国際紛争を、道理と言論で解決するのではなく、核兵器を突きつけてにらみあう。無能、野蛮、小心者の極みではないか。こんなことをしていたら、それこそ未来はない、と多くの国々は気が付いたのです。早く日本政府にも気づかせないといけませんね。

 

 無能、野蛮、小心者の代表はご存じ米国です。世界最大の核保有国です。「そんなに核兵器を持って、どないしまんねん・・」というほど核にまみれ、核に囲まれ、核に依存しているのです。

 

 同時に米国は、コロナ感染者数、世界最多。ベッド、人工呼吸器、マスク、防護服が全く不足しているという。低所得者、その多くは黒人やヒスパニックなどの人たち。彼らは医者にもかかれず、まともに治療など受けられず感染拡大しているそうです。

 NGOの試算では、米国の核兵器の維持費1年分だけで、集中治療室のベッド30万床、人工呼吸器3万5千個、医師・看護師22万人分の賃金がまかなえるといいます。お金を使う方向を、核兵器から医療に振りむけたら、どれだけ人の命が救えるか。

 

 そんな政府の政策に、米国のある学者は「コロナ危機は、医療を後回しにして核兵器などに資金をつぎ込むという、理性に欠けた優先順位に対し、自然界からの警告だ。国どうしの恐怖・不信感をあおる政策を見直し、人間を中心にすえた本当の安全保障にかじをきり直すべきだ」と米メディアに投稿しています。

 イギリスでも、退役軍人3人が「コロナ危機の復興には何十年もかかるだろう。そんなときに核ミサイルの維持に国家の予算をつぎ込むことが適切なのか」と国会議員に書簡を送っています。

 一方、米国の医師グループと、中国の医師団がネットで会談を行い、コロナに関する情報の交換を行ったことも報じられています。「非難しあうのではなく、話し合うことが事態をより良い方向に導く」と中国医師団。

 

 コロナ禍で、これまでの「人間どうしの殺し合い=戦争」に莫大な時間とカネを使うことのバカらしさが浮かび上がったのではないでしょうか。 

 少しだけだけど、人間は賢くなった、核兵器禁止条約の発効は、それを現わしているように思います。

 

 

 

 

  

大阪じじい報告=20201015   カジノ隠し

 ついこの間まで「暑いですねえ・・」などと言っていたのに、いきなり半袖では寒いくらいになってきました。箕面の桜の名所「桜通り」の桜は、少し色づき始めています。

 

 気象庁(だったかな?)によると、紅葉の時期は、10年間で3日くらいの割合で遅くなっているそうです。ということは、戦後75年。現在は終戦直後に比べ2223日紅葉の時期が、後ろにずれこんでいることになります。たしかに、昔は紅葉の季節と言えば、10月から11月くらいだったように思います。ところが大阪では、今は11月下旬が当たり前。年によっては紅葉は12月に入ってから、なんてこともあります。温暖化の影響でしょう。そういう点では、今年の紅葉はちょっと早いですね。

 

 今年は本当に「コロナの話題以外、なんにもない」くらいコロナ漬けですね。世界的な疫病の蔓延ですから、それにどう対処するか、緊急に判断を迫られました。だけど、どうしてよいかオロオロするだけ、バカな動きをするだけのアベシンゾーさんは、ついに退場させられました。「病気が理由」でしたが、あれは間違いなく「いざという時、役に立たず」「退場!」ですよ。

 

 新型コロナは、国の責任者の力量をあぶりだしただけではなく、社会における「大切なもの」と「いらないもの」も明らかにしたと思います。

 

 医療体制の貧弱さがあらわになりました。もうかるか、もうからないかで病院を統廃合してきた結果、いざという時、受診できない。感染者の受け入れをした病院は、経費も、医療用具も、人員も底をつき、倒産の危機に。PCR検査をする保健所は、完全にパンク状態。

 そんな事態を作っておきながら、政府は「調子悪かったら、家で2週間ほど寝ててちょうだい。そのうち治るんじゃないか」とのんきな方針。そんな政府に対し、批判が噴出したら「いや、そんなこと言ってません。みなさん、誤解してます」とスットボケ。こんなやつら、退場に追い込まれたのはトーゼンですよ。

 

 そして、こんな時、要らないもの、イージスアショアだとか、検事の定年延長の話だとか、みんな国民が止めましたね。これもいらないものの代表でしょう - 「カジノ」。今こんなものに、みんなの税金を突っ込むなど、愚の骨頂でしょう。ところがこの愚の骨頂を、まだ、必死で追い求めているのです、国も、大阪府も。

 日本にカジノ参入を計画していた、世界最大のカジノ企業・ラスベガスサンズが5月、日本からの撤退を表明。ところが、その直後、菅官房長官・現首相は「観光立国を目指すわが国にとって不可欠」、やめるわけにはイカン!と表明しました。当時のIR担当大臣の赤羽さんも「既定のスケジュールに変更はない」と国会答弁。

 

 カジノというのは、狭い空間に多数が集まり、長時間バクチを打つところ。3密の代表です。世界では、一部のカジノが再開しているとはいっても、厳しい入場制限、ソーシャルディスタンス確保のための処置により売上額激減。「開いていても儲からない」と、多くが閉鎖。大量の従業員が解雇されている事態です。国内でも、カジノ誘致を保留したり、見合わせる動きが出てきています。

 

 ところが、わかってないヤツはわかってないようで、わが大阪府はその見本です。

維新の会いわく - 

 ・大阪市をつぶす。大阪市を特別区に分解して、大阪府の下部組織にする。

-なんでや?

 ・大阪市が毎年集める税金8000億円、そのうち、6000億円がほしい。

-なんでや?

 ・下部組織・特別区に、大阪府へ「上納」させる。大阪府は、手にした巨額の上納金で、大阪府主体でカジノを誘致するためのインフラ(鉄道、道路など)整備する。

-そこまでしてカジノがしたいんでっか?

 ・カジノが日本経済の推進力だ(自民党も維新も、同じことを言う)。

-けど、勝手に大阪市をつぶされへんやろ? 

 ・111日に「大阪市廃止解体OK?」を問う住民投票をする。

-そんなこと市民に問うたら、まずみんな反対でっしゃろが?

 ・そこは知恵ですよ。カジノの事なんか一言もださない。「二重行政を解消する(実は三重行政になる)」とか「役所が身近になる(実は遠くなる)」など、ウソも方便。イケメン”吉村人気”にあやかって、住民投票、やるのは今。現に、今のところ「大阪都構想(実は『大阪市廃止構想』)」には賛成の人の方が多いんだもんね、へっへっへエ。

 

 日本の行政が、どれだけ狂っているか、冷静に見ればわかるのですが、上からの情報を垂れ流すマスコミの影響で、市民の目がくもらされている事態の中、なかなか世の中が良い方向に向かいません。つらいし、しんどいですね。 

 

 

 PS:もし、大阪市に知人などおられましたら「大阪市を残していこう」と、ひと声かけていただけたらうれしいなあ・・。

 

 

 

大阪じじい報告=20201006   世界を見れば

箕面の田んぼでは、稲穂がたわわに実り、重そうに頭をたれています。すでに稲刈りも、あっちこっちで始まっています。 

「天気が続いて、田んぼが乾かんと、稲刈りでけへんねん」とリハビリ利用者で、お百姓のおじいさん。「へえ、なんでですか?」と聞くと、「機械が、うまいことイノカンさかいに」。泥田では、稲刈りコンバインが滑って、うまく作動しないそうです。今や稲刈りも、機械にやってもらうことが前提、機械の都合なんですね。

 

 市内にある古い神社の旗・ノボリが、路地裏で目につく季節になりました。アビタ神社、イナツヒコ神社、牧落八幡宮・・・。 秋の収穫祭が行われるようです。狭い路地が多い箕面で、それがさらに道を狭くしていますが、悪くない。古い街並みと神社のノボリは、なかなかいい雰囲気を醸しだしています。ただ、今年はどうなんでしょうかね。お祭りをやるのでしょうか。人を集めず、神事だけやるのでしょうか。

 稲刈りが済めば、今年も仕舞い支度。”コロナ”で、何もできないまま終わってしまいそうですね。そこでちょっとコロナ騒動をふり返ってみたいと思います。

 

 世界中で、コロナ禍が深刻になり始めたのは、春先でした。感染拡大が急激にすすむ中、世界中が対応に追われました。特に人と人との接触機会、社会活動の制限が求められました。とはいえ、人は生活のために社会活動を続けなければなりません。困った。

 

 3月から4月にかけて、世界各国がうち出した政策は-

・イギリス - 「自営業は英国経済にとって不可欠」(スナク財務相)。自営業・フリーランスへの直接給付。 音楽家への直接給付etc。 

・ドイツ - 「アーティストは、今や生きていくうえで必要不可欠な存在。見殺しにはしない」(グリュッテル文化相)。文化・芸術関係者への

       直接支援etc

・スペイン - 「政府が国民に自宅にとどまることを要求するからには、相応の補償をすることが不可欠」(イグレシアス副首相)。レイオフされ

        た労働者への賃金補填、家賃、住宅ローン補填、貧困世帯の電気・水道料金肩代わりetc。

・カナダ - 「かつてない事態には、かつてない対策が必要だ」(トルドー首相)。労働者の賃金補填。解雇防止のため、企業への補償(NPO法人

       含む)etc

・オーストラリア - 「希望と、より多くの確実性を示す」(モリソン首相)。自営業者を含む労働者に、半年間にわたって賃金補填。

・韓国 - 「苦しい状況の時は、弱い立場の人ほど優先して保護しなければならない」(ムンジェイン大統領)。中小企業への支援、高所得者をの

      ぞく国民に直接給付。

・日本 - 「国民の不安を解消する」(安倍首相⦅当時⦆)。世帯当たりマスク2枚配布。

 

 こうして振り返ってみると、いかに日本の政治がひどいかわかりますね。

 

 「体調不良」を理由に辞任した安倍さんですが、緊急事態宣言直前、あるいは辞任直前に、財界やマスコミ関係者と会食していたことが判明。

 おそらく「体調不良」というより、国民のごうごうたる非難に耐えかねて、逃げ出したということでしょう。なにしろ、マスク2枚を発表した41日、ツイッターには「エイプリル・フールかと思った」「コロナ禍が押し寄せてくるのにマスク2枚・・。 B29と竹やりでたたかえ、という話を思い出した」などの投稿があふれていました。

 

 新しく総理になった菅さんですが、さっそくその反民主主義的性格をむき出しにし始めましたね。 まさに「安倍政治を継承する」です。次から次に現れるろくでもないヤツ。本当に疲れますね。

またもうしばらく市民は頑張らなければ。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200926   苦労したのは

お彼岸を過ぎて、ようやく涼しくなってきましたね。

 この夏、猛暑の中でのマスク着用で、多くの人が熱中症にかかったようです。全国で数万人もの人が救急搬送されたそうで、これはコロナ感染より桁違いに多い数。そしてこのうち、かなりの人が亡くなっている。こうなったら「コロナより、まず熱中症対策を」と思いますね。

 

 先日、私の住む地域の平和・民主運動の長老Sさんが倒れました。肺炎でも熱中症でもありませんが、肺に水がたまり、高熱を発する症状です。救急搬送され、現在入院中です。Sさんは80代。 戦争を体験し、戦後の焼け野が原から、懸命に生き抜いてきた人です。大学を出て商社に入社し、中国やインドネシアで長く現地駐在をされていました。中国語はペラペラです。インドネシアでは、若き日のデビ・スカルノ(デビ婦人)と、お食事もしたそうです。「(デビ婦人は)やっぱり、すごいオーラが出とったで」とのこと。

 

 仕事だけに専念していたら、その後社内でもっと出世していたであろうに、アジア情勢や日本の政治に疑問を持ち、民主的運動に入り込んだようです。定年退職と相前後して、胃がん、脳梗塞と発症したSさん。日常生活は普通に送れるのですが、左半身に少しマヒが残っています。それでも、この暑い夏場、ものすごい汗をかきながら、とぼとぼ歩いて、地域に新聞を届け、ビラをまき、スタンディングに参加したりされていました。頭が下がる思いです。そんな頑張りが、ちょっとオーバーロードだったのでしょうか。

 

 このSさんが受け持っていた地域のポスティング担当を、遅滞なく誰かがバトンタッチしなければならない。で、引き継いだのが、やはり80代のFさんです。Fさんも戦争を知っている人です。「豊中駅の方が(空襲で)真っ赤に燃えとった」と。

 Fさんは今も現役で会計事務所を構えています。いろんな民主団体の会計監査を引き受けたり、中小企業の会計上の相談などもしておられるようです。Fさんはむかし、某メーカーの本社経理で働いていました。みんなに推されて労組の委員長になったそうです。しかしその後、航空と同じように、労組がひっくり返され、Fさんは閑職に。嫌気がさして会社を辞めることに決めました。 

 しかし辞める前に、経理の資格を取ろうと思ったそうです。閑職だから、勉強時間はたくさんあったし、会社にはいろんな資料がそろっていましたから。猛勉強して、資格を会社のカネで取ってサヨナラしたそうです。

  

 Sさんも、Fさんも、本当に苦労して努力して生きてこられたのです。それもただ自分だけのために生きるのではなく、社会を少しでも住みやすいものにする運動の中で懸命に生きてきたのです。

 

 菅さんが総理になったとき、マスコミは「苦労人・菅」像を懸命にアピールしていました。「高校を卒業して、東北の村を出て独り東京にやってきたウンヌン」・・・。 この話を聞いて、私が思ったのは「それがドーシタ」です。   

 そりゃあ、菅さんもそれなりに苦労はしたでしょう。だけどね、苦労したのは菅さんだけやない。今の日本で苦労せずジイサンになった人など、ほとんどいないのではないか。だれでも、涙なしでは語れない苦労話の一つや二つ、持っているぞ、と言いたい。 

 それを「東北から独り、東京に出てきて・・・ああ、かわいそ~」とな。アホぬかせ!

 

 かわいそうなら、なんで東北から東京に出てくるんだ。東北で百姓していても、将来性がないから東京に出てきたんだろ。なんで将来性がないのか。自民党の政策-「農業はもういらん」だからやろ。そこのところをしっかり見つめないで、東北をいじめる自民党に加わり、その頂点に立つ。今度は自分がいじめる側に立つ。 

 ろくでもないヤツですよ。なにが「苦労人」だ。東北から見たら「裏切者」だ。

 

 菅さん人気は絶大だそうですが、こういう裏切者は、いずれ化けの皮がはがれるものです。いや、われわれがはがさなければならないでしょう。そのためにも地域での運動を続けていかなければ。そのためにも運動体の主要メンバーを、もう少し若返らせねば・・・。 

 

    

 

 

投稿20200913=7つのマスクに託した思い

今朝がた、ちょっとトイレに起きた際に「あっ、全米女子テニス決勝だ」と思い、携帯を覗いた。大坂なおみ、第一セット1対4で2つのゲームをブレイクされていた。「こりゃアカンわ」と思いそのまま床についた。しかし朝起きたら「なんと逆転勝ちの優勝」、第一セットを落として逆転優勝したのは実に26年ぶりという。

この大会で大阪選手は7つのマスクを用意し黒人差別に抗議した。アメリカでは白人警察官が一方的にたやすくと思えるほどに黒人を射殺する。その中には女性も、そして12歳の子どもまでいる。確かにアメリカ社会には人種差別という根深過ぎる歴史があるのだろう。しかし、今現実に起こっていることに目を向け考えていくことも大切だ。

大坂選手が名前を挙げて示した7つの事件、そのほかにも数えきれないほど全世界に訴えたい現実がある、少しでも世界の目が集まってほしい、「みんなの考えるきっかけにしたかった」とその行動の思いを述べた。そんな勇気ある行動と決意に敬意を表し、7つの事件で亡くなられた方々の名前をここに記しておこうと思い投稿した。

 

一回戦から決勝戦7試合のマスクにつけた名前

1枚目:ブリアンナ・テイラーさん(26女性)警察官がドアを叩き壊して突入し射殺

2枚名:エライジャ・マクレーンさん(23男性)地面に押さえつけられ首を絞められる

3枚目:アマード・アーベリーさん(25男性)ジョギング中に白人親子に射殺される

4枚目:トレイボン・マーティンさん(17男性)ボランティア自警団に射殺される

5枚目:ジョージ・フロイドさん(46男性)警官に地面に倒され首を圧迫(映像で流れた)

6枚目:フィランド・キャスティルさん(32男性)車内に警官が7発発砲、子どもが車内に

7枚目:タミル・ライスさん(12男性)おもちゃの銃で遊んでいた少年に警察官が発砲

 

 

大阪じじい報告=20200912   ギグワーク

コロナ感染拡大、緊急事態宣言で一時は空いていた道路も、今は、ほぼこれまで通りの交通量にもどってきました。当然、渋滞ももどってきました。老健・リハビリ利用者送迎車の運転手として、渋滞は本当にイヤです。 

 

 渋滞して、予定された時刻通り運行できずイラついているのに、さらにイラつくのが、信号が青に変わっても動きださない”、方向指示を曲がる時まで出さない”という車が多い事。 っていうか、ほとんどがそうです。みなさん、真面目に運転していないのです。 

 

 最近、それに加え、怖いヤツが出てきました。ウーバー・イーツ”の爆走宅配便です。

 

 自転車のこともありますが、箕面でよく見かけるのは125ccのスクーター野郎です。国道171号線。「UBER EATS」のロゴが入ったリュックを背負い、たくさんの乗用車、商用車、大型トラックがひしめき合う中を、縫うようにカッとんでいきます。老健の送迎車とトラックの間の、ほんの数十センチの間を、ものすごいスピードで「バオ~ン!!」とすり抜ける。一瞬のハンドル操作を誤れば、間違いなくあの世行でしょう。まさに命がけです。

 

 短期、単発の仕事を、「雇用」ではなく「契約」として、ネット上で受ける。こういう働き方を「ギグワーク」というそうですね。

 ウーバー・イーツは宅配業務ですが、海外では、人の送迎業務も展開されています。日本でも、ギグワークによる送迎業務=白タクを導入したいようですが、タクシー業界や労働組合が強く反対しているから実現していません。 

 しかし財界が「ギグワーク! ギグワーク!」とコールしているし、政府はこれを「成長戦略」の一つとして位置付けている。なにより労働者の中に「自由に働ける」と歓迎する声もあり、今後いろんな職種がギグワークで発生するかもしれません。

 

 ANA現役時代の機体センター、残業が恒常的に発生していました。みんな疲れている。だけど、労組はひっくり返されて、言いたいことも言えない。そこへもってきて「やれヘルメットをかぶってあご紐をしめろ、指差し呼称だ、KYだ、改善提案だ、意識改革だ」と、上意下達の軍隊的組織運営に嫌気がさしたのでしょう。

 ある人が「仕事を『請負い』でやらせてほしいなあ。とにかく『この作業を〇〇万円でやってくれ』と。そして請負った仕事が終われば、それで帰ってよし、とね」と言いました。そうしたら複数の人が「あ~、それいいよね」と応じました。「カネや生活の安定のために、ア~ダコ~ダ言われて、気を使って働きたくない」という気持ちからの発想なのでしょう。しんどさ、息苦しさからの逃避です。

 実際、ギグワークだけでなく、いわゆるフリーランスで働く人の多くは「自由な働き方ができる」という言葉に魅され、この働き方を選択したそうです。

 

 しかし実態は「個人事業主」として扱われるため、労基法の適用を受けられず(最賃も適用されない、労働時間も関係なし、有休などもちろんないetc)、収入は安定せず、健康保険も、年金掛け金もすべて自分持ち。労災が発生しても、企業の責任を問われない。どんなに体調が悪くても、一度仕事を断ると、以後仕事が来なくなるから休めない。今回のコロナ禍のような事態が発生すると、真っ先に「契約」を切られる。 会社に文句をいうヤツなど、絶対に「契約」してもらえない。 

 これじゃ「自由に働く」どころか「仕事にがんじがらめ」ではないか。高齢者において、こんな働き方が定着すると、今後若い人たちにもフリーランスやギグワークが広がるでしょう。 

 

 しかしこんな働き方が増えて、はたして日本が「成長」するのでしょうか。政府はこれを、高齢者雇用安定法を改定してまで、年寄りを皮切りに日本中・全世代に広めようというのです。ウーバーイーツのバイク野郎とバトルしながら思うのは、「あの『走り』は、年寄りには恐くてできないなあ」ということ。

 しかし政府は、あれをジイサンに求めているのでしょうか・・・。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200831   No rain, No rainbow

残暑が厳しいです。

 昼間の気温は40℃弱、もちろん夜は熱帯夜。「今日の最高気温は38℃」なんて天気予報で聞いても驚かなくなりました。「明日は今日より少し下がって37℃の予報です」。

 ”下がって37℃”・・・。ホントに異常ですね。

 

 また、いつもの古いネタです。「赤旗しんぶん」、今年の新年号の記事ですから、ご存じかも知れませんが、紹介します。

- 神奈川県在住の三代達也さん(31)。

 18歳の時、バイク事故で脊髄を損傷し、歩けなくなり車椅子生活となりました。しかし入院中、相部屋の人に励まされ、ある日、一人で電車に乗って帰宅。自信をつけます。

 その後、就職し、また勇気を出して、一人でハワイ旅行に出かけます。「ハワイの人たちは、車椅子であることを忘れてしまうほど、自然に接してくれた」と三代さん。

 

 28歳になった時、「自分が一番輝いているのは、旅に出た時。この僕がやるべきことはなにか」を考え続け、そこで得た結論は「旅に出て、記録を残し、車椅子生活の人たちの道しるべとなること」でした。その思いを実現すべく、世界一周の旅に出ます。

 23ヵ国、40都市への一人旅です。

 

 ギリシャにて。

 ホテル前の階段を、インド人男性に手伝ってもらい降ります。「ドコニ行クノダ?」とインド人。 「パルテノン神殿」と答えると、「オー、ソレナラワタシモ行コウ」と、なりました。

 

 神殿には、障害者用リフトがあります。しかしその一部が使えず、30段の階段を登らなければ、神殿にたどり着けない。インド人は、そばにいた観光客のスペイン人に「テツダッテクレ!」と声をかけます。インド人とスペイン人は、力を合わせ、汗だくになりながら、三代さんを乗せた車椅子を担ぎあげました。「ヤッタゼイ!!」。3人はハイテンションで抱き合ったそうです。

  レストランで食事をしながら、インド人は「同ジ地球ニ生マレタ者同士、国籍モ、障害モ関係ナイネ。ダカラミンナデ協力シテ、神殿ニタドリツイタトキノ君ノ喜ビハ、オレノ喜ビダ」と言いました。「助けた側が喜ぶことがあるんだ、と知った。だからこの後は人に助けてもらうハードルが低くなった」と、三代さん。

 

 旅の最後に訪れたハワイの格言に「NO RAIN, NO RAINBOW」というのがあるそうです。雨が降ってこそ、その後にきれいな虹がかかる、というわけです。「不安と、辛いリハビリの日々。それが土砂降りの雨の時期だったとすれば、それは、その後の何倍もの幸せにたどり着くために必要な時期だったんだと思います」 ―

 

 アベ・シンゾーさんが辞任されました。「課題は道半ば・・・、クソッ!」と、無念さをにじませておられました。

 

 アベさん、辛いでしょうが、今はとにかく病の治療に専念してください。「NO RAIN, NO RAINBOW」の心ですよ。

 だけどアベさん、われわれ市井の人間としては、あなたの政治的復活なんか、望んでいるわけではないですからね。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200815   使いましたよ

   コロナ感染拡大が止まりません。娘も息子も帰省しない。クソ暑いだけの味気ない夏です。

 

 ちょっと振りかえってみます。

 コロナ制圧対策で、政府が自らうちだした政策は、というと「自粛」と「マスク2枚」、「さらに追加マスク」「GO TOキャンペーン」くらい。「検査体制を充実させろ」とか、10万円を始めとする「個人への直接支援」や「個人事業主への直接支援」などは、すべて国民の「自粛と補償はセットで」という強い声と、野党の頑張りの結果、かちとられたもの。政府はむしろ拒否していました。 

 本当に、国民感情とずれた、なんと情けない政府かと思いますが、同時に社会を動かすのは、やはり一人ひとりの声だなあ、と思います。

  

 では、政府が「力強い決意のもと、国民の、みなさまの、不安を払しょくするめ、取り組んでまいりたい」として、国民の税金400億円あまりを使って配布され

                              たマスク(それも一世帯2枚という、不思議な基準)の使用後の感想を報告します。

●小さい

 私が大顔”だからだけではないと思います。 

 口をきちんと覆うと鼻がはみ出す。鼻をきちんと覆うと口がはみ出す。じっとしているならまだしも、動き回ったり、会話をするとずれる。絶えず位置を修正する必要がある。つまり仕事用には使えない。

 

●暑い

 ガーゼ生地が重ねてあるため超暑い。真夏の昼間、屋外には使えない。

 

●乾かない

 洗って再使用する際、不織布なら、真夏の太陽の下、1時間もかからず乾いてしまうが、ガーゼ生地を重ねてあるから、なかなか乾かない。毎日洗って使うなら、「一家に2枚」では足りない。なお、洗ったら、小さいマスクがさらに縮んでしまった。

 

●見かけない

 全国、全世帯に配布したのだから、街中アベノマスクだらけ、であっても不思議でないのに、ほとんど見かけない。400億円のマスクたち、君たちは何処へ? 

 

●やさしい肌ざわり

 と、文句ばかりいうのではなく、評価する点も。ガーゼは、不織布のような硬く冷たい感触ではなく、やわらかく優しい肌ざわり。マスク配布を強く推し進めたアベ首相のやさしさを感じた(な~んてツイッターに投稿したら、えらいことになるかも)。

 

●結論

 アベノマスクは、元気に活動的に生活する人にとっては役に立たないシロモノ。これをさらに8000万枚追加配布するなどと言った政府の愚かさ。それに対し、国民が猛反発し、止めさせた国民世論の健全さ、強さが現れた。

 

 こんな時期に、改憲、病院統廃合、辺野古米軍基地建設、ミサイル基地推進、検察官私物化、羽田の新ルート運用強行、カジノ推進、教職員の変形労働制強行導入と、放っておいたらどこに走っていくかわからないムチャクチャな政府。

 絶えず監視しながら、声もあげていきましょう。

 

 

 

投稿=Kさん  20200807   尾崎会長吠える

まず新型コロナウイルスのおさらいです。

病名はCOVID-19、ウイルス名はSARS-CoV-2です。1月末に「指定感染症」と政令で指定されました。感染症は既存の感染症が5類型主要感染症として分類され、SARS(重症急性呼吸器症候群)MERS(中東呼吸器症候群)などが2類として登録されています。政令では2類と同様の措置とすることに決定、就業制限や入院勧告、強制入院も可能になります。PCR検査は「行政検査」になります。入院患者の公費による医療費の負担も示されています。

 

ただし使える法体系となると、安倍首相が「悪夢のような民主党政権」と罵倒していた時代に作られた「新型インフルエンザ等対策特別措置法」しかありません。この法律の構造は①体制整備 ②緊急事態宣言 ③緊急事態発生時の諸措置が定められています。体制では赤十字・NHKなどが指定公共機関にあげられています。従って首相がNHKに対して「必要な指示をすることができる」仕組みになっています。

思い出します。「政府が右というものを左とは言えない」NHKですから、なにかと不安はあります。キモは何といっても緊急事態宣言が発令できることです。緊急事態宣言下では各種物資の供給確保・輸送確保の施策の実施など、ありましたねマスクの買い占め問題が。こうした買い占めや売り惜しみの防止法も作れるようになります。

そして国民には外出自粛等協力要請、学校等の施設使用停止要請、催し物等制限・停止要請ができます。この法律は個人の私権については強制力のない要請・指示に留まるものです。また「休業要請」しても補償には触れていません。

 

先日東京都医師会の尾崎会長が新型コロナウイルスの感染者が急増する中で、感染震源地(エピセンター)での補償と一体の休業要請と徹底したPCR検査の実施などを提起しました。その上でただちに国会を開いて十分な補償と罰則をともなう休業要請を可能にするため、新型インフルエンザ等対策特別措置法を改正することを提案しました。そうなんですね、要請だけで済む問題なのか、生活が懸かっているのに「自己責任」で行政の責任を不問にするのか。法律の不備を改めるのは将来に向けた感染対策からも避けて通れないこと、無視は許されないと思います。

 

PCR検査については、首相が一日2万件実施できるようにすると豪語してから4か月が経過しましたが、未だに目詰まりしています。厚労省の医務技官や国立感染症研究所、専門家会議改め分科会のメンバーには、公然とPCR検査の拡大に反対している勢力があると言われています。首相に「忖度」しない勢力が存在しているということです。それでも日本医師会も検査拡大を求め、東京都世田谷区が「いつでも、だれでも、何度でも」と検査拡大の方向にベクトルが向かっているとき、政権がいつまで後ろ向きでいられるのか注目です。この間まったくやる気がなかったことで、今の感染急拡大になっています。お盆の帰省もできなくなりそうです。

さらに「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる人たちに対して、定期的にPCR検査をする法的な枠組みがないということで、これは「感染症法」の改正を求めている医師もいます。

 

国会を開いて論議することは沢山あるでしょう。巣ごもりしている人は「責任は私にある」と何度も言いましたが、責任を取ったことのない人ですが・・・

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200806   イソジン吉村

 梅雨明けと同時に36℃越えの猛暑。

 そんななか、老健の送迎車は、3密を避けるため、窓を少し開けて運行します。なまぬるい風が吹き込み、エアコンの効きが悪く、暑っつい暑い! コロナより、熱中症で倒れそうです。

 

 私の娘は、製薬会社で働いています。医師が処方する皮膚外用薬専門メーカーで、処方箋がなければ手に入らない薬ばかりで、世間ではあまり名が通っていませんが、娘に言わせると「皮膚科では有名」なのだそうです。

 この娘に「おまえの会社で、コロナに効く薬の開発はせんのか?」と聞いたところ、「ウチは外用薬専門だから、それはない」と言います。

 「サッと塗ったらコロナが死んでまうような薬は創られへんのか?」というと、娘は『このオヤジは無知なヤツやなあ・・』という目で私を見て、「ウィルスというのは人間の体内でこそ活動できるもの。表面をちょっと処置したり消毒したって、根本的に体内のウィルスは退治できない」と言いました。

 

 そんな娘の見解をひっくり返す重大発言が、わが大阪府吉村知事から全国に発せられましたね。

 「イソジンでうがいしたら、コロナはやっつけられまっせ~」と。瞬く間に、全国の薬局から、イソジンうがい薬が消え去りました。 

 私は娘から話を聞いていたから、「そんな・・・ちょっとうがいしただけで、体内のウィルスが消えうせるなんて、あり得へんでしょう・・・」と言って、吉村「イソジン・コロナ治療説」を否定したんですが、老健の他の運転手の人たちは「いや、吉村知事が言うにはドーノコーノ・・・」と本気で信じていましたね。そのもっともらしい”論拠”を聞いていたら私も『いや、もしかしたら吉村知事の言うことはホントかも知れない…』と思いかけました。 

 

 「イソジン・コロナ治療説」は、医学的根拠は明らかでないと、医療関係者の多くから否定的意見が出され、その後、当の吉村知事自身もその否定的意見に基づき釈明会見したことで、この「イソジン・コロナ治療説」は終わりみたいです。

 ただ思ったのは「トイレットペーパー消失」のときもそうでしたが、不安に駆られた人たちの〝集団的ヒステリー”は怖いなあ、ということ。科学的に、冷静に考え行動しなければ。

 同時に、知事という社会的に注目されている立場の者が、ろくに検証もせず、どこかの医療機関の一部のデータをもって、ドヤ顔で、公式記者会見で発表するなど、知事にあるまじき行為、アホですよ。

 ちなみに吉村知事のことをSNSなどでは「維ソ新(イソジン)吉村」とか「ウソジン吉村」などと呼ばれています。みなさんの反応はクイックですね。

 

 

 とはいえ、手洗いとともに、うがいは感染予防には大きな効果があるのは確かです。こまめに実施したいと思います。

 

 

 

大阪じじい報告=20200728   マスク追加配布

「今年の梅雨明けは、例年より早くなるでしょう」が、気象庁の当初の見込みでした。 

ところが、いつまでたっても梅雨明けしない。ついに例年の梅雨明けの7月20日を迎えました。 「梅雨明けは、来週になる見込み」に変更。

 

 しかしその「来週」は過ぎてしまいました。で、その梅雨明けするはずの「来週」末に出されたのが「梅雨明けは、28日になるでしょう」。

28日の早朝、雨が降っています・・・。

  

 今年の梅雨で感じたのは、シトシトと長雨が降る、という日がほとんどなかったこと。空の黒雲が激しく流れ、いきなりドア~ッ!と、大粒の激しい降雨。と思うと、しばらくすると雨はやみ、薄日がさして蒸し暑くなる、というパターンが多かったこと。 

 ANA現役時代の沖縄出張時、エンルートにおいて、いきなり襲ってくる激しいスコールで、全身ズブ濡れになったことがありました。大阪も、なんだかそれに近づいてきているように感じられます。温暖化の影響でしょうね。

 

 老健に出勤すると、まず個人のレターケースをのぞきます。賃金明細書を始め、いろんな連絡事項などの書類、時々だれかの旅行のお土産のせんべいやまんじゅうが入っています(今年はコロナで、これがありません)。

 昨日、このレターケースに、布マスクが2枚入っていました。「なんじゃ、こりゃ?」と、よく見たら、あの有名な「アベノマスク」です。つい先月末、我が家に送られてきたマスクと同じものです。半年遅れの新聞を読んでいるので知りませんでしたが、政府は医療、介護、保育などの職場に、アベノマスクをさらに追加配布することを決定して、実施しているそうですね。このレターケースのマスクはそれでしょう。

  

 ただ、このアベノマスク、街で着用している人を、ほとんど見かけません。施設でも見かけません。テレビでも、アベシンゾとその仲間内くらいしか見かけない。はっきりいって、ほとんど役に立っていないのではないか。 

 「動き回るとずれて、位置を絶えず修正しなければならず、使い勝手が悪い」「息をしにくい」「口元だけしか覆っていないので、効果が小さい」「捨てるのはもったいないので、予備として置いてある」など、評価する声は、ほとんど聞きません。

 これに500億円以上をかけているわけです。マスクの製造メーカーも、競争入札ではなく、政府による随意契約。なんとなく怪しい雰囲気すら感じられる・・・。 

 

 コロナ感染拡大のなか、医療現場は大変な状態に陥り、悲鳴があがっている時、国会も開かず、現場の声も聞かず。独断で、間の抜けたコロナ対策を、莫大な税金を使ってすすめるアベさん。

 この4連休、軽井沢の別荘へ出かけ、ゴルフ三昧といく予定だったけど、さすがに国民の非難の的になりそうなので、ゴルフだけは止めたようですが、軽井沢には行ったアベさん。自然に囲まれた別荘で楽しく過ごす様子をSNSに投稿されています・・・。 こいつ、ほんまにアホですね。

 こんなヤツがトップにいますから、自分の健康は自分で守らざるを得ない状況です。情けなや、情けなや。

 

 ところで、わが地域のお医者さんの言うことには、コロナ感染で一番リスクの高いのが「宴会」だそうです。3密必至。食事だけの時より、長時間3密が続く。酔っぱらうと、大声になるなど。「宴会、行ったらアキマヘンで」ということでした。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200715   刷りこまれる?

もうずっと雨の日が続いています。 

 関西では、九州などのような大きな被害は、今のところ発生していませんが、かなり強い雨が降り続いています。いつ災害が発生してもおかしくない状況です。

 

 コロナ禍で、老健デイケアの人気レクリエーションの一つ「カラオケ」ができなくなっています。 感染拡大防止のため、一つのマイクを回して歌をうたうことが禁じられているからです。

 だけど、老健のデイケアにやってくる人たちは、コロナ感染していないことが前提だし、歌い終えれば、その都度マイクをアルコールなどで消毒すればカラオケできるのにと思うのですが、アカンのです。消毒をする人手が足りないからでしょうね。

 

 だから今、帰宅前の空き時間、カラオケに代わってDVD鑑賞が行われています。

   内容は時々変わりますが、現在は「水戸黄門」や「遠山の金さん」など時代劇が中心です。耳の遠い人が多いので、「カクさん、しっかり頼みますゾ!」「ハッ!」などと、デカいボリュームでホール中、黄門さまの声が響き渡っています。

 

 DVDを見ていて思うのです。

 黄門さまにしろ、遠山の金さんにしろ、彼らは「強い人」たちです。社会的立場も、肉体的戦闘能力も高い。そんな「強い人たち」が、真面目だけど、非力な庶民が苦しんでいるのを、乱闘の末、助ける。助けられた庶民は「お有難うごぜえますだ」と涙を流して「強い人たち」にひれ伏す。 

 だいたいストーリーはこれにつきます。だけど、結末はそうなるとわかっちゃいるのに、いちいち最後のどんでん返しの「者ども、頭が高い!控えおろう!」となって、悪人どもが「ハハア~・・」と土下座するのを見て拍手喝采してしまう。 なかなか不思議なものですね。

 

 しかし、このパターンは、時代劇だけでなく、スーパーマンだって、ウルトラマンだって、黄金バットだって、その他いろんなドラマも基本的にこれです。主人公は、ほとんどが「強い人(あるいは何かに秀でた人)」です。

 

 「強い人」が、悪を倒し、正義を守る。非力で善良な一般庶民を助ける。逆を言えば、一般庶民は「強い人」にすがることで救われる、というわけです。こういうストーリーを、毎日毎日見ていたら、さしたる能力も持ち合わせていない一般庶民として「強い者が世の中を動かす。強い者にすがってこそ救われる」となるのではないか、と思うのです。

 

 われわれの生活を向上“させてくれる”強い政治家を待ち望む。われわれの労働条件を向上“させてくれる”すばらしい経営者を待ち望む。しかし待っていても、そんな「強い人」は現れない。弱き庶民は待ちくたびれ、「もうどうでもいいや」「運がなかった」と、あきらめる。極めて受動的な気持ちです。また同時に「正義を守る=強い力が必要」が刷り込まれるのではないか、と思います。実際、「国を守るためには、やはり強い軍備が必要だ」と思うのは、日本人の過半数だそうです。

 

 「若者よ/身体を鍛えておけ/美しい心が/たくましい身体に辛くも/支えられる/日がいつかは来る/その日のために/身体を鍛えておけ」なんて歌があるのも、やはり正義を守るためには「強くなければいけない」という発想でしょう。

 

 強い力で正義を守る。そんな強い正義の味方についていくことで、わが身の安楽を得る。これが庶民の生き方、と。

 

 アベ政権がどんなに悪いことをしても、なかなか倒れない。やりたい放題軍拡しても、さほど批判されない。これはアベさんの裏工作でも、政府の広報紙みたいな商業紙のせいでもなく、意外と「水戸黄門」や「遠山の金さん」のせいかも知れない・・・。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200629   何をエラそうに

蒸し暑く、雨の日が多くなってきました。 

 

 ここ数年、梅雨時季、梅雨明けにかけて、大雨や台風による大きな災害が必ず発生しています。「自然災害など、緊急事態に即応するためにも、憲法に『緊急事態条項』を書き込むべきだ」というアベ政権ですが、「こいつら何をエラそうに言うてるんじゃ」と思います。

 

 一昨年は、気象庁が緊急記者会見を開いて「これから非常に危険な気象状況になる恐れがある、厳重な警戒を」と、全国に警戒を呼びかけた日の夜、党本部でドンチャン騒ぎの酒宴を開いていたアベ自民党。

 

 昨年は、東日本を中心に、台風による大きな災害が発生。多くの川が氾濫、長期にわたる停電やライフラインの寸断で、市民生活が大変な状況におちいりました。その時官邸はどうしたかというと・・・、「国民のみなさま、お待たせしました! 内閣改造、新しい内閣のメンバーを紹介しま~す! 

あっ、ほら、人気の小泉進次郎も大臣ですよ~!」。 ハア~ッ?! 

 

 余談ですが、小泉環境相、COP25に参加して「日本の石炭火力発電をどうするんですか?」と問われた際の答弁 - 「あの、まだ大臣になったばかりだから、わからないから、これから考えます」でした。

 そうそうこの人、第1回目のコロナ対策会議に出席せず、地元の後援会の宴会に参加していましたね。  

 

 こんな、はっきり言って、どうしようもない連中が、国家の行政機関の頂点を陣取って「コロナ禍」という難局に当たるのです。「大丈夫かいな・・・」と思っていたら案の定、オロオロモタモタ。「自粛を」とは言うが、それ以上のことをしない。

 2020年度予算も、コロナ対策費0”。 せいぜい「マスク2枚支給」「ウチでくつろいでください」「体調不良なら、家で様子を見ましょう」程度。そのマスク2枚だって、いったい何ケ月かかったのやら。

 

 そのころ海外では

〇 3月中には個人経営者へ300万円の財政支援 (イギリス)

〇 国民一人当たり16万円支給決定。 その週には、ほぼ全国民に支給完了 (カナダ)

〇 ほぼ全国民のPCR検査を実施。 感染状況を一気に把握、処置 (韓国)

〇 莫大な国家予算を投入し、感染者の病院への受け入れ態勢を完備 (ドイツ)  etc

 アベ政権のやっていることと全く次元の違う「本気度」が見えます。

 

 最近になって「コロナ対策の専門家会議の議事録を作らない」などと言い始めたアベ政権。

 「それでは、今後に経験が活かせないではないか」という批判が沸き起こったら、あろうことか、いきなり「専門家会議を廃止」しました。

 

 アベ政権のひどさは、これまでも何度も述べてきましたが、この間のコロナ禍で、その酷さがいよいよ先鋭化されてきたように思います。 

 本当に一刻も早く辞めさせなければ「コロナとともに日本沈没」しかねません。

 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200618   イージス・アショア

梅雨入りでウットーしい季節になりました。

 

 コロナ感染拡大防止のためのマスク着用のウットーしさ、大っぴらに遊びに行けないウットーしさ、コロナ禍に対する政府の対応のまずさに対するウットーしさ、そんなウットーしさに耐えている国民をよそに、検察庁法改定案など、とんでもない法案を出してくる政府に対するウットーしさ、 サラ金のスラップ訴訟の弁護士をやり、ついこの間まで病院潰し、保健所潰しを推し進めておきながら「コロナ禍で一番頑張っている政治家アンケート」のダントツトップを走る吉村知事のテレビ露出の多さのウットーしさなど、ウットーシイの5乗、6乗で、イラつく日々を送っている中、久々「ヤッタ~、ザマーミヤガレ!!」と思ったのが、「イージス・アショア計画停止」です。

 

 「中止」ではなく、あくまで「停止」だから、ちょっと立ち止まっただけですが、歩みを止めたのは国民の世論の力でしょう。

 ギリシャ神話に、全能の神・ゼウスが、娘のアテナに、あらゆる災厄、邪悪を払う万能の盾を与えました。この盾は「アイギス」というそうです。「アイギス」を英語読みすると「イージス」になる。「北朝鮮の、恐ろしいミサイルから国民の命と財産を守る盾となる」ということでしたね。

 

 イージス・アショア導入話が持ち上がったのは3年前。それも突然”だということ。通常、このような大規模軍事施設建設に関しては、防衛計画大綱と、それに基づく中期防衛力整備計画によりなされるものですが、イージス・アショア導入については、一言も触れられていません。

 トランプさんが大統領になって「おい、シンゾー。おまえら安保条約にただ乗りし続けるつもりか!」と凄んだとたん、急きょ導入の話が出たのだそうです。そういう点では、イージス・アショアは、森友や加計、「桜を見る会」と同じ“首相案件”ですね。

 ただ、これまでの首相案件と違うのが、その額と危険性でしょう。

 

 最初、導入経費は「1基あたり800億円」と言われていました。これを2基です。

 「800億円? そんなカネがあったら保育所作れ、特養作れ!」と抗議の声が上がりましたが、その後「1基あたり1000億円を超える可能性がある」に変わり、さらに「今のままでは1基1200億円位になる」。そして今は「1基3000億円頂きます」になってます。もう、ここまで来たら、金額の話が出なくなりましたね、あきれて・・・。

 

 「国民を守る」といううたい文句だって、北朝鮮のミサイル基地から発射されたミサイルがハワイやグアムに飛んでいくコースの真下になる秋田や山口に設置されるということから「日本国民を守るのではなく、アメリカを守るもの」「北朝鮮からすれば、アメリカの手先と見られ(まさに手先ですがね)真っ先に攻撃の対象となる」「国民を守る、どころか、戦争を引き込むことになる。それも核戦争を」など、秋田や山口で開かれた住民説明会では、自宅の近所に建設されようとしている巨大ミサイル基地に、大きな不安の声が出されていました。 

 

 秋田市では、自民党を含め全会一致で設置反対の決議があがった。山口でも地元の阿武町の町長が「絶対反対」を表明。これら議会や町長の発言を地元住民が力強く後押ししていました。というか、住民の「イージス・アショア設置反対」の運動が、議会や町長を決断させたのでしょう。

 「武力で平和は守れない」という住民の声が、軍事施設建設を押しとどめたのです。 

 

 これについて、沖縄の玉城デニー知事が、辺野古についても基地建設の停止を求める旨、ツイッターに投稿しています。

 

 アメリカのご機嫌をうかがうために、日本の税金を使って、アメリカの基地を造ってさしあげるなどという屈辱的な姿勢を改めさせるためにも、世論を盛り上げていきたいですね。 

 いや、こんなとんでもないことを次から次にやろうとしている“バカ殿”を辞めさせたいですね。

 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200610   スマホと子ども

「緊急事態」解除とともに、しばらくストップしていた、老健デイケア利用者の新規受け付けが再開されました。新規の方が来られると、送迎車の運転手は、その人の家を覚えなければなりません。住所、氏名が書き込まれたB4判の地図が用意されます。それを見て送迎します。

 

 この仕事を始めた当初は、地図を見てもよくわからなかったから、休日にマイカーで、利用者の自宅を探しに、箕面中を走り回りました。最近は、地図を見れば「ああ、アベさんの家の筋向いか」とか「ニシムラさんと同じマンションやなあ」「あそこは狭い道やなあ・・」と、実際に行かなくても、すぐわかるようになりました。

 地図を見ながら、街並みを確かめながら、目的地を探す行為を4年間続けていたら、箕面なら路地裏も含めて理解できるようになったんです。これってなかなかすごい能力でしょ。ジイサンでも、成長するものですね。

 

 ところが。

マイカーで、カーナビを使って目的地に行くと、間違いなく行けるのだけど、何度行っても道が覚えられない。紙の地図なら一回で覚えるのに、カーナビでは、まったく頭に入らない。私が究極の「アナログ人間」だからでしょうか・・・。

 

 ANA現役時代、グランドスクールは、昔は教官が前で授業をしていました。「昨日は、呑みすぎちゃってよ~・・。今日は調子悪い・・」などと二日酔いの教官。配線図を追っていくうち、教える側がわからなくなって、しばし授業が中断する教官。

「会社はインフォーマル組織を使って、労働者を分断しようとしている」と、飛行機のシステムより会社の労務政策の話が主の教官、などいろんな人が教壇に立って、ときには熱く、ときには冷静に論理的に、ときにはユーモアを交え飛行機の何たるかを教えてくれました。 

 その時の様子は、もう何十年経つのに覚えています。

 

 ところがその後、教官は少しずつディスプレイに置き換わっていきました。それも初期はVHSカセットによるビデオ学習でしたが、徐々にパソコンによる授業に代わっていきました。

 

 この「ディスプレイ先生」は、図は色鮮やか、機械的な動きも表現され、また自分の学習ペースで、何度も見直せるという、いいことずくめ、のはずなのに、どうしたことか、授業が終わると、まったく頭に残らない。きれいサッパリ忘れてしまう。私がアホだからかと思ったけれど、他の人も「その時わかった気になるけど、覚えられないんだよな~」と言ってましたから、私の脳ミソのせいだけではないようです。

 

 昨年、東北大学が2013年から、7万人の中学生を対象に「スマホ(タブレット、PC含む)と成績」について調査をしました(BIG ISSUE 2019 10月号記事)。スマホ使用時間と、自宅での勉強時間、偏差値の関係を調べたものです。調査の期間および人数の多さから「かなり精度は高いデータだ」と言います。

 

 これによると「自宅で勉強する時間が長いほど、スマホを使用する時間が短いほど、偏差値が高い」という結果がはっきりと表れたそうです。特に、スマホを使用する時間が3時間/日以上の子は、自宅でいくら勉強しても、ほとんど成績が良くならないという結果が出ました。

 この調査結果を発表した東北大学の研究チームは「はっきりした理由はわからない。スマホが脳に何らかの影響を与えている可能性がある」といいます。そして「普通、いろんな調査・研究をして、新たな事実が判明すると胸躍るものだが、今回は調査結果を見て愕然とした」と付け加えています。

 

 確かに、ビル・ゲイツ、スティーブン・ジョブスなど、ディジタル・メディアの草分けの人たちは、わが子には、その子らが高校生になるまではスマホは持たせなかったし、持たせた後も、使用条件に付いて、厳しい制限を課したそうです。彼らはスマホの「弊害」を知っていたのでしょうか。

 

 学校が再開され始めましたが、分散登校で、実質の授業時間は絶対的に少なくなってしまいます。その足りない分を「オンライン授業」といって、パソコンやタブレットを通じて授業が行われているそうです。それに対し、父兄からは、わりあい肯定的な評価が出されています。

 維新の会など、コロナ以前からその導入を言ってます。「一人の先生で、たくさんの子どもを相手に授業ができる」からのようです。

 

 さらに進んで、アメリカなどでは、教育ソフトを作る企業が、学校の運営権を買い取り、教師を全員クビにし、子どもたちはコンピューターの授業を受けるということが始まっています。初期投資だけで、あとはほとんど経費がかからない、「教育で丸もうけできる」システムです。 

 だけど、こんなやり方が浸透していくことが、はたしていいのでしょうか。いや、こんなことって、はたして「教育」と言えるのでしょうか。

 

 コロナ禍を機に、テレワークやオンライン授業が広がる社会に、なにか深い不安感を持つアナログな私です。 

 

 

 

   

大阪じじい報告=20200602   パーティでもやるか

 緊急事態宣言が解除されて、デイサービス利用者がまた元に戻りはじめました。また忙しくなってきました。加えて、最古参の運転手の方が、体調不良により5月末をもって退職されました。また運転手不足、かなり忙しい勤務になってきました。

 

 しかし私など、しんどいと言っても気楽なものでしょう。自営業のオヤジさん、またそこで働いている人たち。「自粛」を迫られ、休まざるを得ない人たちの心境はいかばかりか・・・。

 

 3密を回避するために「自粛」を迫られているものに「パーティー」があります。何かのお祝いや記念に開くのが一般的でしょう。しかし「そんな目的はどうでもいい。カネだ。カネ集めだ」というパーティーがある。それも定期的に開いている。「政治資金集めパーティー」です。

 

 昨年1年間に、第4次アベ内閣の20人の閣僚のうち、16人が政治資金集めパーティーで1000万円以上のあぶく銭を得ていました。これは届け出があった、1回あたり100万円以上の収入があったものだけの統計です。

 

 それによると、

・麻生財務相 - 1回のパーティーだけで6165万円の収入

  これは昨年度の1回あたりの最高記録です。

・アベシンゾ  - 3回開催して6979万円の収入

・茂木外相  - 4回開催して8467万円の収入

・河野防衛相 - 1回開催して3432万円の収入

 

 こういう特にはっきりした目的があるわけでもないのに、「オイ、ちょっとカネがいるなあ・・。パーティーでもやるか・」と言って「〇〇先生をかこむ会」かなんか、適当に名前を付けてパーティーを開く。労働者が何十年も働いて、ようやく得られるようなカネが、あっという間に集まる。 

 

 こんな奴らが「国の財政が厳しい」からと、消費税を増税し、年金を削り、生活保護費をカットし、健康保険制度を壊しているんです。こんな奴らが「国民を守るため、憲法を変えて軍備増強する、緊急事態条項を加える。私らにまかせなさい」と言っている。

 怒るよりアホらしくなりますね。 

 

 しかし今回のコロナ禍で、パーティーが開けなくなっています。閣僚のみなさんも、カネに困るかも知れない。少しは庶民の心がわかるかも知れない・・。そうしたら、もう少しまともな政策が出されるかも知れない・・かな。

  

 ついでに

・昨年結婚された新閣僚の小泉進次郎環境相は、結婚資金を要するためだったのか、昨年は15回もパーティーを開き、7879万円も稼ぎました。

・昨年度、通年で最もパーティーで稼いだのは、コロナ担当大臣、西村さん。 14回のパーティーで1億と15万円、手になさいました。

 

 

 

 

投稿=Kさん  20200601=スマホアプリ

 新型コロナウイルスによる外出自粛でテレビを見る時間ばかりが増えた。ノーベル賞の

京大山中教授も提言している、どうしてPCR検査が増えないのかと疑問を抱えたまま、

ようやく5月になって分かったのは、本気でやる気はなかったし予算の手当てもしなかった

ということ。目詰まりを放置していた訳です。もやもやが積もりに積もり、人心が離れるの

も当然だと思います。

 

 政府は感染拡大を防ぐため今月にもスマホアプリの導入を検討しています。米アップルと

グーグルが共同開発するブルートゥース(無線通信)機能を活用したものになるそうです。欧州

でもPEPP-PTと呼ばれるアプリの共同開発が進んでいます。英オックスフォード大学によると、こうしたアプリは人口の56%、スマホ利用者の8割が使わないと感染症対策にならないようです。

 

 一方、このように感染者動向アプリで監視することに対し、ヒューマン・ライツ・ウオッチなどの国際人権団体は、非常時を理由にしたデータ収集がプライバシー侵害を招きかねないと警告を鳴らしています。

 

これまで各国はどんな感染者追跡をしていたのか。

■中国ではスマホアプリ「健康コード」で個人の行動、通信、健康、通院などの履歴すべてが政

 府に把握されている。ドローン、監視カメラと顔認証、AI技術の組み合わせで事実上の監視社

 会である。

■韓国はスマホのGPSで行動を監視される。クレジットカードの履歴をもとに感染した人の移

 動経路などを10分で把握、接触者を監視カメラで確認、感染者の行動を速報で市民に届け

 る。また感染疑いの人の無断外出を防ぐため、違反者の行動を把握する電子リストバンドを導入した。

 違反すると罰金や懲役刑も課される。体温を測定して報告することも義務付けられる。MERS

 経験したことでこのシステムを国民が受け入れた。

■台湾では接触追跡をするだけでなく、SARS流行時の経験を生かして、住民の渡航歴や税関データと住民医療データベースをリアルタイムで統合し

 ている。マスクは「eMask」で国民健康保険証のID認証によって購入するシステム。枚数制限はあるが、予約購入もできる。

■シンガポールでは、アプリ「トレーストゥギャザー」でBluetoothを利用して濃厚接触者を割り出す。国が管理するアプリ。ただしアプリが効果を

 発揮するには人口の7割が必要と言われているが、プライバシーの問題で普及率は2割だとか。

■ベトナムでは、感染者と濃厚接触者にスマホアプリの導入を義務付け、感染者の居場所が国民に分かるように公開している。国内の移動規制も徹底

 している。

■イスラエルでは、治安機関にテロ対策用に作った監視技術の適用を容認している。警察が感染者を特定し隔離した。

■ハンガリーでは、独裁政権が緊急事態を理由に、新しいテクノロジーを使って国民の管理を強めている。

 

 お国柄が出ています。もともとFacebookGoogleなどの企業は、利用者の個人情報と引き換えにサービスを無償で提供しています。米NSA(国家安全保障局)の元職員、エドワード・スノーデンが明らかにしたのは、インターネットなどで交わされる通信情報を大量かつ無差別に収集、NSAGAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon)は秘密裏に協力関係を築いていたと言われています。

 

どんなアプリが普及するのか、安全・安心が得られるのか。信用・信頼がキーワードとなる。

 

 

 

大阪じじい報告=20200521   あんなこともあった

「緊急事態宣言」が解除の方向に向かっていますね。堂々と遊びに行きづらい雰囲気に、息苦しさを感じていたので、「街に、人通りがもどった」などのニュースが報じられると、ちょっとホッとします。

 

 同時に、政府の「ここで緩みだしたら、また第2の感染拡大の波が来るから、気を引き締めて、ソーシャル・ディスタンスの保持に努めるように」という呼びかけに対し「ああ、そうやなあ」と、素直に気をつけようと思っていたら・・。

 

 ネット上で「『緩み』? なんだ、その上から目線の言い方は!」「アンタらは、指示をするだけだが『自粛』の努力、ガマンをするのは国民なんだぞ」「ソーシャル・ディスタンスが必要なのは、政府と検察庁ではないのか」という声多数。みんなすごいですね。即反応。グレイト!

 ワタシみたいな反応の鈍いやつばかりだったら、政府はやりやすいでしょうね。

 

 

 またまた古いネタですが、紹介します。

●3年前の2017年2月、大橋さんという最高裁判事が定年退職しました。この人は、弁護士出身でした。最高裁判事は、弁護士出身の人が退職したとき、後がまには弁護士出身者が就任することが慣例になっていました。そのため、慣例に従い、日弁連は7名の候補者を政府に推薦しました。この推薦を政府は無視しました。政府は山口さんという刑法学者を後がまに任命しました。

 

 東京で、卒業式において、一部の教員が、君が代斉唱の際、起立しなかったことにより処分されました。それに対し教員が提訴。「やりすぎ」ということで、東京高裁が損害賠償を教員に認める判決が示されました。ところが2018年、新任の山口さんは、最高裁判事として、これを取り消しました。「畏れ多くも、卒業式に君が代を斉唱しないような奴は処分されて当然」ということです。

 

 司法を構成する判事を政府が任命するのは合法です。しかしだからといって、バリバリの政府寄りの人間ばかりをよんでくるということはしなかった。それでは本当の意味での三権分立が確保できないからでしょう。それは民主主義を守るための慣例だったのに、アベ政権になってから、そんな慣例など吹っ飛ばされてしまっているようです。 

 

 今回ものすごい批判が集中した検察庁法案。検察という司法の一角を、政府のお気に入りの人間を、いつまでも据え続けることを合法化するというものでしょう。最高裁判事の件にしろ、今回の検察庁法案にしろ、アベ政権が、司法を支配下に置こうとしていることを現わしているように思います。

 

●2年前の7月。「西日本を中心に記録的大雨が降る可能性がある、厳重な注意が必要」と、気象庁が緊急の記者会見を開いた夜、自民党が「赤坂・自民亭」なる宴会を開いて、アベシンゾーや各大臣を中心に、ドンチャン騒ぎをしていました。200人を超える人が土砂災害や堤防決壊で命を落とした日、「いいなア~、自民党!」と宴会の様子をSNSに投稿していたバカ者に対し、全国から強い非難の声が沸き上がりました。

 

 このSNS投稿のバカ者は今、新型コロナ対策の最前線に立って頑張っておられる西村経産相です。西村さん、今回のコロナ禍では、マジメに苦労されているようですが、やはり言葉使いがまずくて、またまた批判の的になっています。ちょっとだけ、お気の毒です。

 

 国民がコロナ禍で苦しんでいる時、わけのわからない法案を出してきたり、ミサイル基地を探したり、いまだに「病院減らせ」を叫ぶ政権です。本質が見えてくるに従い、支持率が下がってきているようですが、とはいっても「支持率の落盤、崩壊」はしていない。 

 早くブチ倒してしまいたいと思います。   

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200515   自宅軟禁

  草花が咲きほこる季節。ようやく「自宅軟禁」状態の緩和がなされそうですね。

 

 「もう、早く自粛解除してくれへんかなあ。夫が(テレワークで)ずっと(自宅に)いてて、ホンマにうっとうしいわあ!」「夫婦円満の秘訣は、できるだけ顔を合わせんようにすることですよ」「自宅にいるけど、一応仕事してるから『ちょっと、掃除するから、そこどいて』なんて言いにくいでしょ。疲れるわ」など、ヘルパーの人たち(女性)は、夫が自宅にいることに対しグチを言います。 

 特に日本の男性は、自宅にいても、家事をナ~ンニモしない人が多く「いてるだけでジャマやし、3食作らなあかんでしょ。私が仕事から疲れて帰ったら『ハラ減った。メシは?』なんて言われたら殺意が芽生えますよ!」などとグチというより非難の声も。実際「コロナ離婚」などもあるようですからね。

 本来、家族(夫婦)が行動を共にすることは自然なことだと思ってたのですが、四六時中顔を合わせていることは、やはりそれなりにストレスになる事なんでしょうね。

 

 新型コロナ軟禁状態は海外でも行われていました。海外からのニュースやネット情報を紹介します。

 

●「ずっと自宅に籠っていたら、いつのまにか壁や天井に向かって話しかけてしまうようになることがある。しかしこれは正常です。けれど、壁や

 天井が返事をするようになったら病気です」 - フランスの精神科医の談話

 ・こうならないよう、電話やSNS、メールなど、文明の利器を使いましょう。

 

●「自宅にいて、酒を飲みすぎて、二日酔いになった時の処置 - レモン水を十分飲み、安静にし、 反省する」- オランダ保健省

 ・「反省する」というのがユニークですね。

 

●「みんな、お家に帰ったら手を洗おう。そのとき、手を洗いながら歌を歌うんだよ。歌は『ハッピイ バースデイ トゥーユー』。 これを2

 歌うんだ」 - アメリカ保健省の子ども向けの手洗い指導

 ・日本のように「石鹸と水で、20秒以上洗いましょう」というリクツより、子どもにも、大人にもよくわかる指導ですね(ちなみにこれでいくと

  約40秒くらい洗うことになります)。

 

●「コロナで外出制限がなされて、一番怖いのは『コミュニティーが壊れてしまうこと』だ」 - フランスの大臣(だれか忘れた)

 ・コミュニティーを大切にする心がいいですね。

 

 国民がコロナ禍で大変な思いをしている最中、自分たちの悪事をかばってくれる悪仲間が、定年退職でいなくならないよう、法律を変えようなどと

いう、もう信じられないような事態の進行に、全国からSNSで怒りが拡散しているようです。

 

 物理的な濃厚接触は避けつつも、心は濃厚に集めて、バカ殿政府に抗議したいと思っています。 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200510   今 ?

 ゴールデン・ウィークも終わってしまいました。国民は旅行も宴会も我慢し、感染拡大防止に努めました(だからGW=ガマン・ウィークなんて言われましたね)。しかしそのために、街中人だらけ。ウジャウジャ。スーパーやホームセンターなど、いつも以上の人出。 

 

 「不要不急の外出を控えよ」というお上からのお達しを、みなさんそれなりに守った。「まあ、こんな時だから、今年は旅行は我慢しよう」と。すると、その結果、「街中人だらけ」になった。「自粛」なるが故の人混み、これって「感染拡大防止」になっているのでしょうかね。 

 

 しかしです。「皆の者、自粛せよ」とお達しを下した“お上連中”、こいつらが、今やっていることは、というと・・・。

 

 

●病院を減らせ-

昨年、厚労省は、全国各地の総合病院のうち「もうからない病院」を400以上、名指しであげ「この病院を何とかしろ」と自治体に指示を出しました。 

 当然、当該病院や自治体、その病院を利用している多くの患者から「地方の実情も調べず、机の上だけの収支だけで統廃合を求めるなど、あまりにも乱暴」と、強い批判の声が沸き上がりました。 厚労省は「アッ、いや、あくまで参考ですから・・・」と言い訳。だけど取り下げない。

 今回のコロナ禍で、医療体制の絶対的不足が明らかになったはず。病院は、減らすのではなく充実させるべきではないか。

 

●ミサイル基地を造る-

「恐ろしい北朝鮮のミサイルから、国民を守る」ためという名目で、秋田市内の住宅街のど真ん中に建設が予定されていた巨大ミサイル基地「イージス・アショア」。

 住民らの「アホなものを、こんなところに造るな!」という強い声に押され、また住民説明会で示された建設計画書のデータがいい加減な内容だったり、説明会の場で、防衛省の役人が居眠りをしていたりで、とうとう建設予定地を変更せざるを得なくなりました。これから新たな候補地を探すそうです。

 「国民を守るため」というなら、それこそ「不要不急」のミサイル基地さがしではなく、コロナ感染防止対策に力を集中すべきではないか。

 

●改憲-

「憲法に緊急事態条項が無いから、政府による強いイニシアティブの発揮のもと、素早い動きができない。だから改憲だ」と自民党。「憲法に緊急事態条項を入れることにより、政府がすべての権限を掌握し、議会を介さず直接国民にリーダーシップを発揮できる。基本的人権は一時的に制限される」というもの。戦前の絶対主義的天皇制と同じ構造。「天皇」が「政府」にとって代わっただけ。

 今回のコロナ禍に対する政府のアタフタぶりを見ていて、「こんなヤツらに全権移譲など、もってのほか」と思います。いや、たとえどんなに素晴らしい政府であろうと、全権移譲はダメですね。

 

●検察庁を内閣のコントロール下に-

 民主国家の基本システム、三権分立。三権それぞれが独立していて初めてそれが言えるのです。 それを司法を構成する検察庁を、行政担当の内閣がコントロールしようなどという。それも、こんな大変な時期に法律を変えてまでやろうと。

 人の目がコロナに向いてる間に、民主主義の構造破壊をするとは。本当に、なんという悪いヤツラなんでしょうか。

 

コロナ、3密に気をつけつつ、しかしコロナ以外からも目を離さず。なかなか忙しいですね。 

 

 

 

 

投稿=Yさん 20200505 ヤツラの弱点を教えてくれ!

 COVIT-19(新型コロナ)に限ったことではありませんが、コロナウィルス一般として

・体が脂肪でおおわれている。 だから脂肪を溶かすもの ー アルコールなどの有機溶剤、次亜塩素酸系の洗浄剤、せっけんなどのアルカリ性洗浄剤 ー などがウィルスをやっつけるのに効果的だということ。

 整備作業で使用するMEKIPAなどは強力に油を洗浄しましたね。 仕事の終わりに、それらの有機溶剤で手を洗うと対コロナ対策としてはいいかも。 ただし、別の病気になりかねませんが。

・紫外線に弱い。

 ウィルスに限らず、生物や合成繊維、プラスティックなど高分子物質は紫外線に弱い。 もちろん紫外線以上の高周波の電磁波(X線など)には、もっと弱い。

 だから人間の場合、夏場に紫外線に当たると、メラニン色素が表面に出てきて日焼けをし、これで身体の細胞組織を守ります。 

 コロナのクラスターは、日中、大人数で公園で遊んでいても発生しないですね。 日が沈んで、ライブハウスや飲み屋で集まって宴会などしていると発生しています。 あるいは昼間でも、建物の中など、太陽の光が射しこまない病院などで生じます。

 そういうことから見ても、新型コロナも紫外線に弱いということが言えると思います。

 ただしあくまで一般論ですから、用心のために、どこでも3密は避けましょう。

 

 テレビを見れば「新型コロナ」ばっかり。 そして「今日は〇〇人新たに感染、□□人亡くなった」「外に出るな。引き籠れ」という。 不安感ばかり強調している。

 

 それより新型コロナに自覚的に立ち向かうためにも、ヤツラの弱点をもっと教えてほしいですよね。

大阪じじい報告=20200504   丸おぼえの弊害か?

  「自粛」が求められているゴールデンウィーク。車が少なく、道路は閑散としています。路線バス、外から見た限りでは、一台当たり、せいぜい2~3人しか乗客はいない。観光地も、人がいませんね。

「県境をまたぐ移動は『自粛』を」などと、幹線道路の電光掲示板に表示されているのを無視して、先日、バイクで京都、滋賀と走ってきました。

 もちろん一人で、マスク着用してます。途中、ガソリンスタンドとコンビニに寄っただけなので、濃厚接触はありません。万年渋滞している京都市内など、道路はガラ空き。「自粛」効果ははっきり表れています。だけど・・・。

 

 わが街を流れる千里川。この川沿いの歩道にたくさんの人が。日頃は、ポツリポツリと人影があるくらいなのに、今朝など、家族総出で散歩する人たち、本格的なウォ―キングをする人、ジョギングする人、犬を散歩させる人で大変にぎやか。その横をたくさんのチャリダーが走り抜ける。川の横にある広い公園も、新緑の下、たくさんの家族連れや、グループでやってきた子どもたちでにぎわっています。

  

 

 スーパーに買い物に行くと、ここも大入り満員。「毎日買い物に行かずに、何日か分、買いだめしてください」などと政府(だったか大阪府だったか)が呼びかけたものだから、みなさん大量に買い込む。すると一人当たりのレジ打ち時間が長くなり、レジ待ちには長蛇の列ができています。

 

 本来「感染拡大を防ぐため」→「人と人との接触(3密)機会を減らす」→外出「自粛」となるはずなのに、「自粛」だけが強調される。いつの間にか「自粛=遠いところには行かない」になっている。そうすると、たくさんの人が、街に在留、集中したままになってしまう。

 狭い日本の住宅事情では、家の中で何日も引きこもっているのは耐えがたい。「ちょっと近所を散歩でも」となるのは当たり前です。結果、街中に人があふれてしまうことに。しかしこれでは、ちっとも感染拡大防止対策にならないように思います。

 国民の実情を見ず、本来の目的・意味をしっかり説明・理解させず、直接的な行動提起のみするから、こういうことになってしまうのだと思います。

 

 思い返すと、本来の目的、意味をしっかり説明したり理解させず、とにかく「丸おぼえ」「言われた通りやれ」は、一整受験が代表的でした。受験前、先輩は「過去問を繰り返しやって、問題を見たら、何も考えなくてもサッと条件反射で回答が出てくるまで勉強しろ」「教官が“白”と言ったら、黒でも赤でも、それは“白”だからな」と、受験生の心得を説いてくれました。こういうとにかく「丸おぼえ、言われた通りやる」主義は、当面の試験はパスしても、身に付かない。試験が終われば、すぐ忘れてしまう。

 

 今、これと同じことを学校でやっているそうです。全国学力テストで自治体ごと、学校ごとに順位を競わせる。大阪府など、順位の低い学校は、教職員の賃金を下げるということまで行われています。順位の低い学校の校長は教育委員会から厳しいお咎めがあるそうです。だから、子どもたちに過去問を何回も何回もやらせる。「アーダコーダ考えずに、とにかく丸おぼえせよ」です。そして、こんな丸おぼえ、言われた通り勉強し、テストで良い成績をとる子が「良い子」となる。疑問を持ったり、言われた通りできない子は落ちこぼれていくわけです。 

 

 人に言われて、よくわからないまま、言われるがままに行動してもだめですね。物事の本質、目的、理由を自分が納得して、そのうえで行動してこそ、知恵が出るし本当の力が出る。結果も出るのです。 

 

 コロナ禍の下、たくさん廃業、倒産しているようです。胸が痛みます。すでに「コロナ禍で〇〇万人失業か」などの予測が報じられています。アホぬかせ! 何かあったら、すぐ労働者がクビになるなんてことが、文明社会で許されるものか!「コロナだから仕方ない」では済まされん!。こんな時こそ国に対し、「予算を組み替えてでも国民の命と暮らし、日本の産業を守れ!」と、大声を上げていくべきでしょう。 

 早くコロナ感染拡大が収束することを願っています。

 

PS:一言いいたい。感染拡大予防は「家の中に引きこもっていなければならない」わけではない、ということを。 

 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200426   自粛しても萎縮はダメ

毎年、冬になると、乾燥した指先がひび割れて痛みます。患部にテーピングをしますが、水仕事をするとすぐテープがはがれる。本や新聞をめくるさい、テープがじゃまをしてめくりにくい。机や棚などに何かの拍子に患部がチョンと当たると、すごく痛い。いやですねえ・・。 

 ところが今年の冬は、生暖かく雨が多かったせいか、ほとんどひび割れが出来ませんでした。「暖冬の恩恵」にあずかりました。

 

 ただ、デイサービスの送迎車の運転手としては、雨が多いのには閉口しました。暖冬といっても冬です。寒い。冷たい雨の中、足腰の弱った利用者の送迎には気を使います。

 足元が濡れて滑りやすい。「利用者ファースト」で、利用者に傘をさしかける。自分は濡れながら。 

雨の中の走行は見通しが悪く、特に路地裏でのバックは、バックモニターが付いていても、カメラそのものが濡れて画像がぼやけて見えにくい。  

 だから出勤前には、必ず天気予報を見ます。まあ、天気予報を見たからといって天気が良くなるわけじゃありませんが、心の準備ができますからね。

 

 テレビで報道してたそうなので、ご存知かもしれませんが、私は知りませんでした。最近、天気予報が当たる確率が低くなっているということを。天気予報に使用する様々なデータのうち、大きなファクターを占めるのが「旅客機からの気象データ」だそうです。 

 おそらくFMS(FLIGHT MANAGEMENT SYSTEM)からのデータでしょう。上空の気圧、気温、風速、風向など、本来飛行機が飛行するうえで使用するエア・データを、地上局に刻々とACARS(データ通信システム)かなにかでダウンリンクして、そのデータを気象庁や民間の気象情報を作る会社に送っているみたいです(すみません。又聞きですので、あいまいな表現です)。

 ところが、コロナ禍のなか、飛行機が大幅に欠航していて、このデータが得られなくなってしまった。 結果、天気予報が外れやすくなっている、というのです。

 

 へ~っ、いろんなところで、いろんなデータが流通して利用されているのだなあ、と感心しました。

 と同時に、ちょっと前に、世界中を驚かせた情報を思い出しました。米CIA職員だったスノーデン氏が暴露した「すべての情報は見られている」という話です。世界中の電話、メール、SNSの内容を、アメリカの情報部がすべて把握し、蓄積し、分析しているというものです。

 

 世界中の首脳の通話も盗聴されていることが明らかになった時、ドイツもフランスもアメリカ政府に「コラッ! 何をしてるんだ!」と強く抗議しました。が、日本政府は「アッ、そうですか。そりゃまたご苦労様です」としか言わなかった。なんで~? マスコミも、事の本質-通信の秘密が脅かされている-を報じず、スノーデン氏の動向ばかりを報じていました。

 

 もちろん日本人の日本語の通信を、CIA職員が見て聞いて即理解できるわけではないでしょうが、情報にフィルターをかけ、たとえば「日本・航空・労働・たたかい」とすれば、われわれの連絡網が浮かび上がってくるでしょう。べつにやましいことをしているわけではありませんが、イヤですね。 

 

 このスノーデン氏の暴露情報と相前後して、日本では秘密保護法、共謀罪、盗聴法改悪が連続的に強行成立。またGSOMIAという軍事情報の共有協定をアメリカと日本、韓国、オーストラリア間で結ばれます。情報は「国家が把握し」「アメリカを中心とした仲間内の間で軍事的に共有する」「国民はいらぬことを知らなくてもよい。いや、知ることはまかりならぬ」という動きだと思います。

 

 今や、街中に監視カメラが設置され、それらの映像とクレジットカードなどの情報、スマホやパソコンの通信記録が結びつけられ、個人の行動が為政者に筒抜け、丸ごと掌握される事態にあるのでしょう。 

 そういうことを考えると、コロナ禍や為政者から身を守るためにも、家で引きこもっているのが賢明なんでしょうかね・・。

 いやしかし、地域の人から「あんたらは自粛せんといかんけど、委縮したらあかんで」と言われた仲間もいます・・。  

 

 

 

 

 

投稿=ヒゲ丸 国民の命と生活守れ(資料を共有しよう)

政府の対応がアベノマスクや、自粛の自宅でワンちゃんを抱いている動画に、庶民からはブーイングの声が。庶民とかけ離れた感覚に怒りが。安倍夫人はそんな状況の時50名での旅行とは。

 

話は、台湾政府の堅実なコロナ感染対策です。12月の中国武漢で始まった新型コロナ感染拡大の時、台湾政府は、中国渡航を禁止し、マスクの輸出禁止と自国でのマスクなどの生産拡大を行い、マスク購入は、保険書提示で枚数制限をして、買いだめパニックを抑えました。その時期に、わが日本国政府は、中国へのマスクの輸出。そして。1月のはオリパラに狂奔し、コロナ対策に真剣に向き合ってこなかった。そのつけが、日本の現在のあたふた政府の状況です。病院統合をやめて今政府がやるべきことは、国民の命を守る、国民に寄り添った大胆な組み換え予算と、労働者の賃金と雇用を守る、各国の対応に見習うことではないでしょうが。経済は、国民生活が安定すればおのずと成長していくと思います。ヒゲ丸より

 

下記の資料は航空各社などのコロナ対応と、各国でとられている生活支援などの経済対策です。

ダウンロード
各国の新型コロナ対策(生活支援等経済対策).pdf
PDFファイル 65.8 KB
ダウンロード
新型コロナウイルスと各航空会社等の対応.pdf
PDFファイル 228.3 KB

大阪じじい報告=20200419 今は個人消費と減税

太古の昔、生活の糧は自給自足でした。 やがて生産物が特定の集団ごとに特化されるようになると、物々交換が始まりました。 さらにすすんで、物品の入手のために貨幣が用いられるようになります。 「カネで物を買う=商品」が作られるようになったのです。

 この「自給自足」→「物々交換」→「商品」の変遷の原動力は、生産力の向上であり、生産技術の向上です。 だから、お金は、それなりの交換価値と生産技術を要し、おいそれと作れないもの(であるべき)です。 お金は、手に入れようと思えば、それなりの労力が必要なものなのです。

 

 へリクツをこねました。 

 今朝、自宅のポストに不動産屋の広告が入ってました。  「売却物件募集/当店に売買を依頼された方には、もれなくマスク2箱(50枚/箱)進呈!」・・・。 今や、金を出しても買えない貴重品のマスク。  少し前なら、クーポン券や値引きという、お金が客寄せのポイントだったのに。 コロナ禍が長びけば、もしかしたら、今後マスクがお金に取って代わったりして。

 

・海外では、コロナ感染拡大防止のため、素早く、個人への現金支給や所得補償、中小企業支援がうち出されたのに、日本は「え~っと、いや~、困ったなあ~、どうしましょ・・・・」とグズグズと対策を出さず。 野党が「自粛と補償は一体で」「個人への現金支給を」と訴えているのに、政府がやっと出してきたのが「マスク2枚」。 全国からの、ごうごうたる非難の声に、ようやく個人補償が浮かび上がってきましたが、ホントに鈍い政府ですね。

 

・昔むかし、冷夏や干ばつなどで凶作が続くと、百姓がお城に「おねげえしますだ、お代官様。 年貢をまけてけろ・・」などと訴えました(時代劇ではよくこんなシーンがありますが、実際は、こんな直訴をすることは許されず、直訴した人は死刑だったようです)。 

 こういう天変地異で村人が困っている時、走り回ったのが村の「名主・庄屋」でした。 武士ではないが、村の顔役として、代官からの指示を受け、それに基づき村政を司り、また村人の実情を察知し城に陳情を行う。 いわば下級管理職ですね。 「名主・庄屋」は、数百年にわたって、比較的平和な江戸時代が続いた影の功労者と言われています。 

 ところで、そんな村人が困っている時、名主からの陳情を受けたなら、理解ある代官なら「うむ、我が藩も決して余裕はござらぬが、やむを得ぬ。 承知いたした。 今年はおぬしの村の年貢を1割差し引くことといたす」となるでしょう。

 これが現代ならば「うむ、ではコロナが落ち着くまで、消費税を5%に戻そう」となるべきではないかな、と思うのです。 個人補償&減税が必要だと思うのです。 減税がほとんど話題にならないのがもどかしい・・。

 

・財源はどうする?

 オリンピック開催経費、カジノ関連経費、辺野古米軍基地建設経費、リニア新幹線財政投融資費、安倍-麻生道路(新関門海峡トンネル)建設費など充てればと思います。

 

 

 心に映りゆくよしなしことを、そこはかとなく書きつくりました。 コロナ、早く収束してほしいですね。

大阪じじい報告=20200412 アフターコロナ、良い方向に

 「新型コロナ」以外、ほとんど話題がないような日々。  感染拡大を防ぐため、行動の自粛が求められ、街は寂れ始めています。 なんだかやりきれない・・ですね。 人間、行動しないと話題もあまり生まれてこないもんですね。 だから新しい話題ではなく、ちょっと昨年のことを振り返ってみます。

 

 昨年のこの時期、どんなことが話題になっていたか、覚えてますか? 

 4月に、新元号「令和」の発表がありました。 アベシンゾーが嬉しそうに「新しい元号、新しい時代の幕開け、新しい憲法」などと、天皇の代替わりと改憲をリンクさせて喜んでましたね(その後に行われた参院選で、自民党は議席を減らしました。ザマ~みやがれ)。

 それから「ゴールデンウィーク、10連休」が話題になっていました。 これについて時事通信が実施したアンケート(’19年 3月中旬実施)。 ご存じかもしれませんが、改めて振り返ってみます。 

〇10連休、うれしいですか?

 ・「うれしい」 - 36,5%  「うれしくない」 - 41,0%。

〇なんで「うれしくない」の? (複数回答)

 ・「仕事をしていないから関係ない」- 28,0%  「仕事を休めそうにない」- 19,3%  「家族が家にいてて、かえって家事が増える」- 10,8%  「仕事に支障が出る」- 9,6%。  

〇「うれしくない」と答えた人たちの年齢層(その年代の何%が「うれしくない」と答えたか)

 ・30代 - 46,9%  40代 - 45,9%

〇何日くらい休めますか?

 ・10日- 32,5%  2~3日- 18,5%  休めない- 15,0%  1日- 4,3%

〇連休は、どう過ごしますか?

 ・自宅でゆっくりする、溜った家事をする、近場で過ごす- 64,3%  旅行する- 16,2%

〇今後も、国が主導して、長い連休を設けるべきですか?

 ・はい- 29,9%  いいえ- 66,8% 

 アンケートから見ると、長い休みがあっても、みなさんあまりうれしくないようですね。


 大きな天変地異があると、社会の在り方が変わることがあります。 阪神大震災を機に、「ボランティア」が一気に広がり、何か災害があると、全国でボランティアが活躍するようになりました。 東日本大震災・福島第一原発事故を機に、「反原発が多数派」になりました。

 今回のコロナ騒動の中で、いろんな問題が明らかになりました。

 「安くつく、もうかる」といって、マスクなど健康や衛生、医療に必要な品物の製造が、外国頼みになっていること。 その結果、本当に必要な時、必要なものが手に入らない。 

 「儲からない、カネがかかる」といって、公立病院や保健所をどんどん統廃合してしまった。 その結果、いざという時「医療崩壊」を起こしかねない事態になってしまう。

 「行政の効率化、コンパクトシティー」の名のもと、地方を衰退、崩壊させ、都市部に人を集約した。 その結果、新型ウィルスが、都市部で、あっという間に拡散して汚染が急速に拡大した。

 そんな問題に対応するための、いい方向への社会の動きが出てくることを願っています。

 

 「遊びたい」が常にアタマのほとんどを占めている私。 「長い連休なんていらない」「連休も、家の中で、あるいはせいぜい近場で過ごす」というのが昨年の多数派であることを悲しく思っています。 コロナ騒動で、意識は変わるかな、変わらないかな、変わってほしいなァ。 もしかしたら「働きに出ることの有難さがわかった」など言って、より長時間労働がはびこったりして・・・。

大阪じじい報告=20200331  自己中・・・改めないと

今も、薬局の前には、開店前から長い行列が出来ています。 マスクを買い求める行列だということです。 そろそろ“トイレットペーパー行列”は収束しつつあるようですが、“マスク行列”は相変わらず、のようです。

 私はマスク嫌い。 これまでも、花粉症がひどいときだけ仕方なく着用していましたが、すぐ外してしまいます。 マスクに限らず、手袋も嫌いです。 靴下も嫌いです。 腕時計も嫌いです。 気持ち悪い、というか疲れる。 どうも、身体にアクセサリー的なものを着けるのがダメなようです。

 今、老健の職場では、マスク着用が義務付けられています。 厚労省からの指示だそうです。 ついつい着用を忘れている(ふりをしている)と、フロア・リーダー(当直の責任者)から「マスク着用、お願いします」と注意されます。 しゃーない。 イヤイヤ着用します。 介護施設には「潤沢」とは言えないけど、一応在庫はあるようですね。

 

 先日、地域で小さな会合がありました。 ほとんどの人が「マスク着用」でした。 例によって、私はマスクなどしません。

 私は言いました。 「マスクではコロナの侵入なんか防げないんですよ。 マスクの目よりコロナ・ウィルスのほうがずっと小さいから、マスクを素通りするからね。 マスクは、感染している人が、周りにウィルスを飛散させるのを、ある程度防げるっちゅうだけのもんですからね。 それに、元気な人は、コロナに感染しても、カゼをひいたくらいで治ってしまうんだから。 コロナ、コロナ言うて、そんなに心配せんでもいいのとちゃいますか。 ほんまにみんな怖がりすぎや」と。

 そうしたら、ある婦人が「そうなんやけどね。 私らは元気やから、少々のことでは大丈夫やろうけど、もし知らない間に私らが感染してて、それをお年寄りや、持病のある人らに移すと重篤化するそうやからね。 それが怖いんです。 元気な私らが、そんな他の体力の弱い人を苦しめることになるのはいややからマスクせんとあかんと思うんですよ。 このマスクは『私らを守る』んやなしに、『弱い人を守る』ものなんよ」と言いました。

 そうか・・・。 そうでした。 

 日ごろ、エラそうに「弱い立場の人たちの側に立って・・」などと言っておきながら、こういう時に「オレが大丈夫だから平気」という自己中な考えが露呈しました。

 

 昨年秋、大学入試の英語の検定に、民間の英会話の試験を導入する話が持ち上がった時、全国の高校生が反対運動に立ち上がりました。 この反対運動をすすめる、ある女子高生が「私は小学校の時、父の仕事の関係で、イギリスで過ごした。 正直、どんな英語のテストでも対応できる自信はある。 だけど、私は大丈夫だからいい、という問題ではないと思う」と語っていました。 こんな高校生たちの声の前に、英語の民間試験は「延期(中止ではない)」になりましたね。

 

 安保法制(戦争法)が国会で審議が始まった時、全国の若いママが立ち上がりました。 「だれの子どもも殺されない!、殺させない!」と。 「私は戦争に行かないから大丈夫。 そんなに怖がらなくても」などというママはいなかったでしょう。 殺し、殺される戦争を我がことと受け止め、我が子だけではなく、だれの子どももそんな目にあわせたくない!という、切実な声をあげました。 悪法は成立したけど、その後の選挙で、市民と野党の連合につながる素地を築きました。

 

 

 オレが大丈夫ならOK。 オレさえよければOK。 まるで経団連のジイサンみたいな自己中的見方を深く反省し、今後はきちんとマスクを着用したい・・・と思っても、売ってないものなア・・。

投稿=20200327 都心の低空飛行について(新ルート)

都心上空の低空飛行について(新ルート)   日本橋住人A

■ 歴史から見て

そもそも都心の上空を民間機が飛行すること自体がとんでもない時代逆行であること。

昭和の時代に空港問題は住民の闘いの中で上空飛行は行わせない。または航空機の制限(機種・時間帯)が約束された。

伊丹空港では住民闘争でJET機の制限から新たに関西空港を新設。羽田空港でも当初は民家の頭上を飛行、生活、騒音問題から現在の海側のルートに変更された。国際線は1978年に成田空港が作られて内際のすみわけも行われた。

 300人以上の乗客を乗せた航空機が都心上空を飛行することによる問題は大きい。世界の空港においても多くが都心を飛行させないとして、都心から1時間以上の離れた場所に空港が作られてきた。(パリとシャルルドゴール空港、ミラノとミラノ空港など。また、日本でも中部空港、関西空港、神戸空港など海上空港とした。)都心の上空を飛行すること自体が大変な問題としてきた世界の歴史である。

 

■ 「新ルートにおける問題点を指摘しておきます。」

 ▶ 問題点1  住民の生命・財産に影響

 現在でも小型機やヘリコプター、自衛隊機が都心上空を有視界飛行している状態。

また、横田空域の問題が新ルート上に発生し、中野上空では進入角を3.45度確保する必要が発生。さらに、進入空域を安全確保のため計器飛行エリアに変更する必要となる空域であること。このような状況でも、当局は衝突・墜落は想定していない発言(川崎コンビナート上空飛行での発言)。災害時の逃げの常套手段である「想定外」であってはならない。

また、中央区においても直接の飛行ルート下ではないが少しずれている位置関係では十分に墜落地点となる場所です。(北風時の離陸である新荒川ルートも同じ)

古い話(現状確認はしていない)ではあるが、航空会社が飛行機の損害保険をかけているが、保険金額はどのくらいか?保険会社の保証額算出のため、最悪な事故が想定される。それは「満席のジャンボが100%過失で、他の満席なジャンボに激突し、双方が墜落。墜落現場が石油コンビナートで火災が発生した」との話。そこから保証額が決まり、掛け金が決まる。

現在の保険会社がどのような最悪の想定をしているか分かりませんが、おそらくジャンボ機は退役していますから、それに近い、あるいはA380のようにもっと大きな航空機を想定しているのか?

 ▶ 問題点2   生活環境の破壊

 ここでの問題は騒音と落下物(氷塊・部品)である。

 ◎ 騒音については80db以上が試験飛行で計測されている。一般的に騒音はその時の生活者の環境で大きく左右する。例えば、工事現場に行く作業員

 は気にならない騒音でも、夜勤明けで睡眠中や子守の時間帯では我慢できない騒音となる。聴覚障碍者が信号の横断音が聞こえなくなる。当局は騒音を少

 しでも下げるためと進入角を3.5度にしたと説明しているがその変化は1db程度で、人間が変化を感じるのは4db以上とされている。そもそも、進

 入角の3.5度の変更は横田空域(中野上空での安全確保)から発生している問題である。民間のパイロットからは3.5度はとんでもないリスクが大き

 い角度であり、世界一危険な羽田空港となってしまう。また、当局はこの新入角度問題はパイロットの意見が出たために、進入途中で3.0度に変えても

 良いと修正。これではエンジンの操作が発生し、騒音の軽減にはならない。

 ◎ パイロットから3.5度での進入角では「しりもち事故」「ハードランディング」の問題が発生しやすくなる。海外の国際線パイロットも3.5度の

 特殊訓練が必要と話す。

もし、このような事故が発生すれば、その航空機は次のフライトに使えなくなる。(事故機扱い、特別点検が必要)

 ◎ 落下物が無くなることは難しい。特に長距離を飛行する国際線では機内の水系統の不具合や出発空港での降雨が氷塊落下として発生する。

航空機部品の欠落報告(佐藤伸朗都技監)では羽田など国内主要7空港で2017年11月から昨年10月に報告された部品欠落が942件1144個だ

ったと明らかにしました。

 これは1日1.5個のペースである。当局の落下物対策は強化されていると説明する裏では航空会社の整備点検(飛行間点検)は削除されてきた。

部品欠落の発見や防止は飛行直前の点検が大切である。特に、確認整備士の目で見る飛行間点検は特に重要である。そんな中で、ANAでは整備士による飛行間点検を行わなくなった。その背景はFAA(米国航空局)が全機種の飛行間点検を不要としたため。米国にならい日本の航空局も不要とした。そのため、ANAでは飛行間点検を整備士が実施しなくなり、実機での機体周りの点検には行かなくなった。乗員による飛行前の点検は行なわれるが整備士とは見る視点が違う。整備士の点検は不具合の発見がより深く広くなる(時間差点検が可能)。整備士による部品欠落(特にパネルを止めているネジの緩みや欠落)については機種ごとにその部位を経験しており修理を行っていたのが現実である。

 ▶ 問題点3    資産価値の低下

 航空機が飛行するエリアではあまりに問題が大きく、資産価値の低下は免れない。

NETで「航空機騒音と資産価値」を検索すると沢山調べることができる。例えばロサンゼルス空港では空港騒音が無ければ資産価値が18.6%高い。シアトル空港では飛行ルート直下から1/4マイル離れるごとに3.4%資産価値が上がる。カリフォルニア州では空港が原因で平均27.4%資産価値が減少。またこんな計算も、1db騒音が上がると資産価値は1.3%低下すると算出されている。平穏時は40dbとすると80dbでは1.3×40=52%で資産は半減することになる。

 ▶ 問題点4    ジェットエンジン排出ガスの影響   

(1)ジェットエンジン排気ガス

 ジェットエンジン排気ガスの種類は、自動車や船舶等の石油燃料を使用する移動体と同様に二酸化炭素(CO2)、窒素酸化物(NOx)、炭化水素(THC)、硫黄酸化物(SOx)などの大気汚染物質が含まれています。(図の通り)特にCO2NOxおよびPMによる環境汚染が懸念されています。

 国際連合の世界保健機関(WHO)によると、大気汚染による最も一般的な死因は、肺癌など呼吸器や心臓血管の疾患です。汚染物質の中でも特に小さい「PM:粒子状物質(0.25μm以下)」が肺の奥深くに入り込み、血流まで到達する場合があるからです。

 窒素酸化物はのど、気管、肺などの呼吸器に影響があり、硫黄酸化物は気管支炎や喘息の原因となります。

(2)ICAOエンジン排気基準

国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization)ではエンジン排気に関する炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)、及びスモークに対する基準を1981年に採択しました。1993年、1999年、2005ねん、そして、2011年にはさらに基準が厳しくなりました。この基準は900m(約3000ft)以下の基準で、900m以上については規制されていません。

 CO2排出基準案はすべての航空機で、2020年にまず新型航空機に、2023年には現行型機の新規建造分に基準が適用され、2028年には基準に適合しない航空機の運用終了を予定しています。適用される基準は航空機の重量に応じて異なり、国際航空運航によるCO2排出量の90%以上を占める60トン超の大型機には特に厳しくなっています。現在は航空機からのCO2排出は世界全体の排出量の2%足らずですが、2030年には航空輸送量の倍増が予想され、これに対応するために基準の策定が求められていました。基準の導入により、2040年までにCO2排出量を6億5000万トン削減できる見込みです。基準案は、2016年9月のICAO総会で各国政府の承認を得た後、2017年初のICAO理事会での正式採択が予定されています。

 2021年から、2020年よりも増加したCO2排出量を各運航航空会社の排出量に応じて排出権購入として割り当てられます。国交省では、試算した排出権購入の負担額が、制度開始当初で年間十数億円程度を見込んでいます。その後、2035年には年間数百億円程度まで段階的に増加する見込みで、その費用負担は旅客となる見込みです。

(3)ジェットエンジン排気ガス対策

 最近ではエンジンの改良やバイオ燃料を使用することによって汚染物質の排出量を減少させるなどの改善がを図っていますが十分とは言えません。

 今回の都心上空を飛行することによるジェット機からの排気ガスの影響は否定できないため、エアコンなどの環境対策を講じる必要があります。

■ 結論    長期政策を持って

地域住民にとっては公共性の名に借りた人権問題(生命・財産・生活・健康)であり生活権の問題である。アジアのハブ空港を目指すのであれば、世界の流れからも、都心を飛行しない空港を長期計画で作り変えることが求められるのではないでしょうか。

 

時代の逆戻りによる住民への人災は絶対に避けるべきである。      以上

大阪じじい報告=20200323 正しい情報をみんなに

ニュースと言えば“コロナ”。 なんだかもう疲れてきましたね。 

 そんな時、「森友事件」の新しいニュース。

 バカ殿を守るために、公文書改ざんが行われた。 改ざんを指示された真面目な役人は責任を感じ自ら命を絶ち、改ざんを指示した悪代官連中は、なんのおとがめもない。 そんな実態の一部が浮かび上がっています。 こんなヒドイ政治が延々続けられていながら、今でもアベ政権の人気は高いそうです。 実際、アベ政権は戦後最長記録を塗り替えましたね。

 

 今の世の中について、私の職場の人たちが言うのは - 

・格差がひどい。 お金は、あるところ(公務員、年金をもらっている年寄り?!)にはある。 あの人たちはいい目をしている。 

・長寿社会なんていうが、ボケて人に迷惑かけてまで、長生きしたくない(長生きは、迷惑?!)。 

・消費税が上がるのは嫌だけど、そうしないと私らの年金が減らされる。 国も財政が厳しいみたいだし。

・吉村(大阪府)知事が『コロナウィルスに気をつけながら、経済を回していこう』とおっしゃったから、大阪は景気が上向くと思う。

・こんな時に「桜を見る会」がどうのこうの。 アホちゃうか。 ― etc。

 

 増税され、医療や社会保障制度は次々改悪され、そのくせ自分のお友達には国民の血税を大盤振る舞い。 腐った政権が進める政治・社会の矛盾を一番肌身で感じる介護の職場で働く人たちが、政権に怒りを燃やすどころか、バカ殿や悪代官が喜ぶような世相の見方をする。 マルクスが言った「その時代の、最も有力な考え方は、支配者の考え方だ」というのは、まさにその通りです。

 

 なぜそうなのか。  やはりマスコミの影響が大きいと思います。 

 テレビのニュースを見ていると、「政府は来年度の予算について、毎年伸び続ける高齢化に対応するための財源に、一程度の歯止めをかける必要に迫られているとし、今後毎年6千億円の歳出削減を達成するため・・・医療、介護に関わる制度の改革を、さらにスピード感をもって進めると発表しました。 次のニュースです・・」という具合です。 まったく政府の言うことを、そのまま垂れ流すだけ。 そのまま政府の広報番組ですよ、これは。 若い人がよく利用するネット・ニュースを見ても、内容はだいたい“大本営発表”です。

 

 

 踏まれても蹴られても、バカ殿をお慕いし忠誠を誓う状態が続く昨今。 生活に根差した正しい情報をたくさんの人に知らせていく必要がありますね。

投稿=20200318  航空機落下物

メッセージ: 航空機落下物について

 

「(略)そうした論議のなかで「航空機の落下物問題」が話題になりました。何万個もあるスクリュウ(ねじ)の落下物が大半ですが、中にはパネルとか航空機部品もあります。昨今は航空局(CAB)の現場視察もあるようで問題の重要性が指摘されます。とりわけ整備ミスによる事象を絶滅させるためにも、職場環境の改善に大きく目を向ける必要があります」

という記事が有志の会レポートページにあります。

 

 羽田の離着陸新ルートの問題の一つに、この落下物が指摘されています。 

私が現役時代でも、1日に1回くらいは「screw missing(ネジが脱落)」

あるいは「脱落寸前」を発見しました。 

 

 これに対し、TVのワイドショーで、航空局だったか航空会社だったかのエライさんが「整備体制を強化して、これまで以上に安全性を高めウンヌン・・」と言ってました。 

 

 整備士という専門家による飛行間点検を廃止しておいてよく言うわ、と思います。

 

落下物対策については、整備の職場環境だけではなく、市民の安全面という点からも、「ER0」に対する批判の声を広げていく必要があるのではないでしょうか。

 

 

大阪じじい報告=20200308  コロナ騒ぎに思うこと

 少し前、京都府北部・綾部の山中の一軒宿に泊まったことがあります。

 夜。 満天の星空に、山影が黒く浮き上がっています。 虫の音だけが聞こえています。 窓を開けると、冷気と共に森の香りが部屋に流れ込んできます。 と、真っ暗な山のかなたから、「ピューッ!」という、声のような物音が聞こえました。 しばらく耳を澄ましていると、今度は別の方向からまた「ピューッ!」という鋭い物音。  神秘的で、透きとおった、艶やかな音。 鹿の鳴き声だそうです。 

 部屋の明かりを消し、窓を全開にして、虫の音と、鹿の鳴き声を聞きながら缶ビールを飲んで、贅沢で幸せな時間を過ごしました。


 府道43号線は、箕面駅近くを右折すると、いきなり急な登りのワインディング・ロードになります。 箕面の滝や勝尾寺など、山中の名所に続く道です。 山にさしかかる途中には大きな住宅街があります。 ここには老健のリハビリ利用者も数人おられるので、送迎車でお迎えに行きます。 利用者のBさんのお宅は、この住宅街の端っこで、すぐ裏は箕面の山が広がっています。 Bさんを迎えに行った時、3度ほど野生の鹿を見かけました。 Bさん宅から少し離れた空き地に生えた草を食べに来るようです。 鹿はモグモグと草を食べながら、われわれが乗った送迎車を横目で意識して見ています。 “立派”とは言えないけど、それなりに角を生やしたのもいる。 人間で言えば「男子高校生」くらいですかね。

 鹿を見つけると、「アッ!鹿や!ほら、左ひだり!!」と車内は沸きます。 「いや~、あんなんおんねんね(あんなのがいるのですね)」「なんかコワイわ」など、しばらく送迎車の車内は鹿談義に花がさきます。 「そやけど、人間の家の近くに出てきて、なんかイヤやねえ」というヘルパーがいたので、私がたしなめてやりました。 「あのね、もともとここは鹿のテリトリーやったんよ。 それを人間が勝手に森を切り開いて、勝手に家を建てたんやからね。 こっちが遠慮せんといかんのですよ」と。 「う~ん、そうやねェ」。

 

 木というのは、温暖化の原因物質CO2を吸収し、人間にとって有益な物質、酸素やフェトンチットなどを排出しています。 同時に、非常に殺菌性の強い物質も排出しているそうです。 これにより、木自身を病原菌から守るのはもちろん、同時に森にすむ他の生物の健康も守っているのです。 しかし、そんな有益な物質を排出する森が、アジアでは毎年毎年、北海道に匹敵する面積が失われているといいます。  インドネシアやマレーシアなどの熱帯雨林帯の森が特にひどい。

 木を皆伐(一本残さず、丸裸にしてしまう)する。 その木をどうするか。 輸出する。 どこに。 日本です。 大半が日本に輸出される。  日本に輸出された木はどうなるのか。 今、大量に使われているのが「コンパネ」。 コンクリートを流し込む型枠用のパネル材です。 なんでそんなにコンパネがいるのか。 オリンピックです。 「在来施設を使うから、安上がりになる」といって、東京に召致決定したとたん、在来施設をぶっ壊し、新しい施設建設のオンパレードです。

 

 ここ数年、毎年夏になると、狂ったような集中豪雨、猛暑、巨大台風が日本を襲います。 大勢の人が亡くなっていきます。 地球環境破壊のしっぺ返しが起こっています。

「コロナ騒ぎ」もその一つのような気がしてなりません。

 コロナ・ウィルスはおそらく何億年も前からいるのでしょう。 人間には、半世紀以上前から発見されていました。 いろんなタイプのやつがいるようですが、そういうのも含め、地球の中で自然のバランスの中で、おとなしく住み分けていた。 それを人間が機械を使って自然環境をハデにぶち壊し始めた。 森の精気に封じ込まれていたウィルスが、戒を解かれ、外に飛び出してきた・・・。 この先、さらに環境破壊が進めば、どんな厄害が人間に襲いかかるかわかりません。

 「青い空は、青いままで、子どもらに伝えたい」、歌の歌詞ではないけれど、そのためにこそ、科学技術を駆使するべきだと思うのです。 一部の人間が儲かるための科学技術は終わらせるべきだ、と。 

 

 コロナ騒ぎに思うところです。

大阪じじい報告=20200229   ガセネタに乗らず

文房具を買いに、近所の薬局大型チェーン店に行ったら・・・「なんじゃ~!?こりゃ!?」。

レジ待ちの、ものすごい長蛇の列。 みなさん、トイレットペーパー、ティッシュペーパーを両手に山ほど抱えて・・・。 仕方ない。薬局と道路をはさんだ向かいにあるスーパーに行きました。ちょっと高いけど、こちらで・・・と思ったら、「アチャ~・・・!」。 こちらも大行列。 

 

 「コロナ騒ぎ」が人々の不安感、恐怖心をかき立てているもとでは、「トイレットペーパーがなくなる」なんていうネット上でのガセネタが、あたかも本当のことのように、あっという間に拡散され“パニック”が引き起こされたようです。「人がみんなトイレットペーパー買ってたら、なんか不安になって、私も買うたわ」と、近所のある奥さんは言います。

 

 不安をあおり、それに乗じて、世の中を誤った方向に誘導する。 

 

 関東大震災直後、「朝鮮人や社会主義者が暴動を起こそうとしている」というデマが広がり市民がパニックに陥り、それに乗じて警察や自警団員によって、たくさんの朝鮮人や社会主義者(とみなされた人)が、問答無用で殺されました。

 

 一昨年でしたか、「北朝鮮のミサイルが飛んでくる!」ということで、「Jアラート」なるアホな警報を、政府が先頭に立って鳴らしまくりました。休校になった学校もありました。豊中の公共施設の掲示板には「弾道ミサイルが発射された際の対処方法」が図示説明されていました。 「できるだけ頑丈な建物の中に避難する/窓際から離れる/床に伏せ、両手で頭部を保護する」てなことが書いてありました。

 これについて、あるルポライターは「こんなもの、天井の蛍光灯が割れた時でも役に立つかどうかわからない。それより政府としてやるべきことは、ミサイルなんか飛んでこないような外交努力をすべきではないのか」と。 

 

 あの時、おそらく政府としては、今回の「コロナ騒ぎ」ぐらいの国民的パニックを起こして、「日本も憲法を変えて正式に軍隊を持とう!」と世論誘導をしたかったんでしょうが、そこまではいかなかった。国民は冷静だった。

 

 しかしトイレットペーパーという、身近な日用品となると、弾道ミサイルとは切実さが違います。 パニックに陥りやすい。今回の騒ぎを見て、政府は「世論誘導のノウハウ」をそれなりに学習したはずです。今後、いろんな“不安ネタ”を利用して、世論誘導するでしょう。なにしろ、トランプという“不安ネタ”をふりまく男にベッタリへばりつき、すがりついているわが日本だから、“不安ネタ”には事欠かないでしょうから。

 

 

 われわれはそんな“不安ネタ”にまんまと乗せられることがないよう、冷静な目と頭で世の中を見ていかなければ。そのためにも、正しい情報を、お互い発信しあい、交換しあわなければ、と思っています。

 

 

 

大阪じじい報告=20200222   社会的インフラ

「コロナ騒ぎ」も、いよいよ熱を帯びてきましたね。

 新型肺炎で、亡くなる人もいるから確かに怖い話ですが、過去から日本人の病死の直接原因のうち、「肺炎」というのが、トップ3の中に入っていたように思います。「新型」でなくても、肺炎は怖いのです。なにか騒ぎすぎのように思うのですが。

 

 コロナ騒ぎの影響か、老健のリハビリ利用者の「お休み」が増えています。「今日、ちょっと体調が悪いので休みます」という電話が、リハビリデスクに入ると、送迎車運転手もヘルパーも「やった・・」と喜んでしまいます。仕事が楽になるからです。 

 利用者の方の健康より、自分の“しんどさ緩和”を優先させてしまう。貧すれば鈍する・・イヤですね。

 

 デイケア利用者の送迎で大変なのが、「エレベーターのない集合住宅」です。古い公団住宅や低層階の公営住宅などが主です。若い頃、2階や3階など、まったく気にせず上り下

りしていたのに、歳をとり、足腰が弱まり、さらに背骨や足の関節に異常をきたしてきたとき、階段は断崖絶壁に変わります。

 本来、階段の下で「おはようございます」「さようなら」するところですが、階段を独歩で上り下りできない老人たち。送迎に同行するヘルパーが、朝は部屋までお迎え。ヘルパーが支えながら、利用者と一段、一段「よっこらしょ・・・よっこらしょ・・アイタタタ・・・よいしょ・・・」と降りてくる。夕方の送りは、その逆。夕方など、今日一日の施設での介護の仕事疲れがでているところへ、こういう人たちを数人、送り届けるのです。

 

 送り終わった送迎車の中で、ヘルパーのみなさん「あ~、疲れた・・・。 ホンマ、こんなん家族さんにやらしたらええのに」「お迎えのヘルパー入れたらエエのに」など、利用者とその家族に対する恨みつらみの言葉が吐き出されます。きつい仕事のヘルパーが、身体が弱っている人や、その家族に不満の矛先を向ける。いやな事態です。エレベーターの設置をすれば、大きく改善されるのになあ、と思います。

 

 高齢化社会がさけばれているのに、社会的インフラはまだまだ遅れているように思います。遅れているどころか、地方では、公共交通機関、特に鉄道の廃止が進んでいます。理由はたった一つ、「もうからないから」です。地方創生や高齢化社会に対する逆行為です。 

 

 地方自治体が「国の責任で、地方の交通を守ってほしい」と要望したら、国は「みなさんから集めた税金を、一部の地方のために使うのは、公平性の面から、いかがなものか」などとぬかします。しかし、ならば、みなさんから集めた税金を「原発立地だけに使うのはいかがなものか」「米軍基地立地のために使うのはいかがなものか」「桜を見る会に使うのはいかがなものか」と思うのです。

  

 わがマンションは、丘の斜面に建っている関係で、メインエントランスは3階にあります。ウチの部屋は4階です。エレベーターは有りますが、重い荷物を運んだりするとき以外使いません。

 だけど、管理費・共益費にエレベーターの運用費(電気代など)やメンテナンス費が結構大きく占めますが、それに対しどうこう思ったことはありません。管理組合の理事会でも「ウチはエレベーターを使わないのに不公平だ」などという意見が出たことなどありません。エレベーターはこのマンションのインフラであり、これがなければ、マンション全体の居住性が下がります。公共交通って、そういうものではないでしょうか。

 

 北海道の日高本線が自然災害で不通になって5年が経ちます。地元が路線の復旧を国やJRに求めていますが、「あそこはもうからない」という理由で、再開のめどはたっていません。3年前、日高線沿線地域の人たちの集会が開かれました。住民はもちろん、自治体や商工会関係者が参加。日高本線再開通を求めたのです。集会では、鉄路再開を求める様々な発言がありました。

 

 「私どもは、なにも無理な話をしているわけではございません。これまであったものを修理して、この先も大切に使っていこうというだけなのです」と町長の弁。「日本中、いや世界中の人に紹介したい魅力が、この地域にあります。そのためにも鉄路の復旧が欠かせません」商工会専務理事。この集会の司会・進行はAIR DOの副社長さん(当時)がつとめました。

 

 必要な時に、行きたい場所に行く権利は誰でも持っています。それを保障するのが公共交通機関です。もうかる、もうからないなどの、安っぽい話ではない。エレベーターも含め、高齢化社会における公共交通機関の役割を、特に、その一端の航空に関わったものとして、もっと考えていかなければと思います。 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200210   マスク考

やっと冬らしい寒さになってきました。寒いのはつらいけど、冬はやっぱり寒くなくては。

 

寒くて空気が乾燥すると喜ぶのがインフルエンザ・ウィルスですが、今年はもうインフルエンザなど眼中にない。世間の目は、新型肺炎のコロナ・ウィルスに集中ですね。用心に、マスクを買っておこうかと、薬局に行ったけれど・・・、どこの薬局も、マスクはなし。 売り切れ。みんな、同じような行動をするから、売り切れか、と思いました。仕方ない。 

 

 ところが、これについて、わが職場の複数の職員が言ってたのが「中国人がマスクを買いしめて、中国本土に送っているからですよ」。「そうそう、テレビでもやってましたよ。何カートンも、爆買いしてるんですよ」「へ~、いややねえ・・」。

 

え~、ホント・・?。 ウ~ム、ちょっと信じられないなあ・・・。だって、ウチの近所の薬局で、中国人がマスクを爆買いしている風景なんて見たことなどありません。老健の他の職員に聞いても、中国人が、マスクを爆買いしているところを目撃した人はいないようです。日本中に数万店ある薬局、スーパー、コンビニのすべてに中国人が訪れ、店にあるマスクを、倉庫の中にあるものも、全部買いしめることが可能なのか。たとえ買いしめられたとしても、ならば新たに、またメーカーから新品マスクが補充されて、数日後には店頭に並んでしかるべきなのに、いつまでたっても新品が出回らないのはどういうことか。

 

 おそらくですが、またまた「嫌中」をあおる新たな手口のように思えるんです。そもそも、今日本で出回っているマスクの8~9割は「メイド・イン・チャイナ」だそうです。その製造元の国で、伝染病が大流行しているんです。日本に輸出する余裕はないでしょう。それに、数少ないが、かろうじて日本で作っているマスクも、その材料のほとんどは中国から輸入しているといいます。だからそんな材料も入ってこないから「メイド・イン・ジャパン」マスクも製造できない状態だそうです。

 加えて、目前に「花粉症」の季節も控えています。みなさん、早めにマスクを買っていたんでしょう。 

 かくして、マスクは街中から姿を消した、ということだと思います。

 

 まあ、どこかの店で、中国人がマスクを大量に買ったことはあるんでしょうが、それがすべてではないはず。というか、中国から、わざわざ飛行機に乗って日本にやってきて、全日本中のマスクを買い上げるなど、不可能だと思いますね。結局、「人件費が安いから、もうかるから」という点だけで、国民の健康や衛生にかかわる品物を、安易に外国に作らせていたことの愚かさが露呈したということでしょう。それを中国人のせいにする。

 何か事あるごとに、このような嫌中デマがふりまかれるように思います。

 

 今回は街中からマスクがなくなった。けれど、もしこれが食料品だったらどうでしょう。日本は先進国中、食料自給率は世界最低です。2/3は外国から輸入しています。日本より自給率が低い国は、サウジアラビアやリビアなど砂漠の国、あるいはコロンビアなど、つい最近まで内戦で国が荒れていたところくらいです。 

 最近の異常気象続きの中、いつアメリカやオーストラリアなどの食料輸出国が凶作に見舞われるかわからない。そうなると、輸出する側の国はまず、自国の食糧確保に動き、輸出は制限されるでしょう。たちまち日本は食糧難に陥ることになります。

 TPP11に続き、参議院選挙が終わるのを待って交わされた「日米FTA」は、日本農業をさらに破滅に追い込むものです。

 知らんで・・・、ホンマに・・。

 

 「コロナ・ウィルスで一番喜んでるのがアベさん(首相)やで。『桜』の話なんか、どっか吹っ飛んでしもたもんな」とある人。そう、それもあるように思いますね。「新型肺炎=特効薬なし=感染したら死あるのみ」みたいな騒ぎ方です。けれどある医師は「日頃から健康に気をつけて、抵抗力がある人は、必ず治る。必要以上に恐れず、健康的な生活と、手洗い、うがいなど、清潔にすることを心がけるようにしたらいい」といいます。

 

 健康に留意して、必要以上に“コロナ”を恐れず、そして社会の不正からも目をそらさず、暮らしていきましょう。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200131 トヨタの納税

確定申告受け付けが始まります。  

 定年退職後、今の職場に再就職するまで、自分で確定申告しましたが、その手続きのヤヤッコシさに、ほんと嫌気がさしました。苦労して、何日も悩んで、それで還付される金額が6千円位だったので、アホらしくなったものです。 

 今は、ANA現役時代のように、事業所(社協)に、必要な書類に名前を書いて、ハンコを押して提出するだけです。わからなければ、庶務の係の人に聞けば教えてくれます。これだけでも、再就職した値打ちがあります。

 

 一昨年のこの時期、「税金を払う気にならないゾ!」と、多くの人たちが国税庁の前におしかけました。森友学園に、豊中市の9000㎡の国有地を200万円という、あまりの異常な値で売りさばいた近畿理財局の佐川局長が国会に呼ばれ、そのいきさつを国会で追及された際、「刑事訴追の恐れがありますので、証言を差し控えたい」を連

           トヨタ本社           発。「書類はない」「記憶もない」と、とにかく逃げ切った姿勢が、官邸から高く評価さ

                           れ、国税庁長官に抜擢されたからでした。佐川さん。アイツは今、どうしているんですか

                           ね。 

 

 昨年10月、消費税が増税されました。そこで、消費税に関する問題を一つ。

【問題】 税金にかかわる窓口の役所は税務署です。税務署は、大阪だけでも31ヵ所、日本全体で約520ヵ所あります。この日本中の税務署のう

     ち、消費税収が最も少ない税務署はどこか、ご存じですか。

「北海道の利尻、礼文あたりを管轄している税務署じゃないか」「岩手県の内陸部にあるところ・・と思う」「人口が一番少ない鳥取でしょ」「いやいや人口減少率が最も高い高知県ですよ」「離島の沖縄です。何しろ、貧困率NO,1だから」・・。

 正解は、愛知県の豊田税務署です。トヨタ本社がある町です。大きな企業がある都市=税収が多い、と思っていたし、みんなもそういいます。だけどそうじゃないのです。

 

 そもそもトヨタはこれまで、実質的に消費税なんかは一銭も払っていない。そこへもってきて、消費税の還付金を昨年は3500億円も受け取っているそうです。車を作るための材料や部品を、関連会社や下請けから買うとき、消費税を払う(建前はそうなっているが、実際は下請けに払わせるのですけどね)のに、完成した車を海外に売っても、海外からは消費税など取るわけにいかない。 「それではあまりにもトヨタがかわいそう」という理由の還付金です。 

 

 還付金の総額は1兆4000億円だそうで、これは昨年増税した消費税増税分の1/4以上に達します。当然、東京の太田税務署も、キャノンなどの輸出大企業を抱え「大赤字」だそうです。 

 庶民のフトコロに手を突っ込むようにして、むしり取った税金を、まとめて輸出大企業に献上する・・・。 信じられないようなヒドイ税のシステムです。 

 日本人は、自分が払った(取られた)税金が、どこでどう使われているか、あまり関心を払わないようです。それをいいことに、政府は「全世代型社会保障に使う」などというフェイク情報を流し、それをマスコミがほとんど検証もせず、そのまま伝える。かくして「消費税=社会保障」「社会保障のためだからガマン」「欲しがりません、勝つまでは」という観念が植えつけられるのでしょう。

 

具体的事実に基づく、正しい情報をみんなの中に広めていく必要性を痛感しています。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20200119 町長を決意させたものは

新年を旅の下で迎えたかったんですが、諸事情がなかなか許してくれませんでした。また時を改めて、どこかに出かけたいと思っています。 

 

 あまり有名ではない、私の頭の中の“行ってみたいところ”にリストアップされていない街、山口県阿武町の町長さんのインタビュー記事が、しんぶんに出ていました。紹介します。

 

- 阿武町は長い間、町民を主役に、自然を生かし「住んでみたい」「住んで良かった」と思われる町をめざしてきました。高校3年生までの医療費無料化など子育て支援の諸施策、ジャズフェスティバルの開催、砂浜の中の細かいプラスティック片まで取り除いて「鳴き砂の浜」を復活させる事業など、町民とともに「まちづくり」にとりくんでいます。その結果、Iターンが増えてきました。 全国の過疎自治体、約800の中で、転入者の数が上から17番目です。努力が実ってきています。

 そんな時に、町に隣接する自衛隊むつみ演習場に、イージスアショアを造る計画が降ってわいたのです。高出力レーダーを備えた巨大なミサイル基地の横で、農業をやってみようとか、子育てをしようという気になるでしょうか。Iターンしてきた人が「ミサイル基地ができるなら、町を出ていく」と言っているそうです。衝撃を受けました。

 

 国防は国の大義です。国の政策にとやかく言うつもりはありません。しかし、町民の信託を受けて                       阿武町花田町長

町長に就任した私の大義は、町民の安心・安全です。それを脅かすものを排除するのは、町長としての

責務です。国の政策と、町民の要求が矛盾した場合、私は迷わず町民の側に立ちます。私が今なすべき

ことは、「イージスアショアはいらない」という住民の切実な思いをしっかり受け止めることだと思っています。-

 

 この町長さんは、いわゆる“保守系”の方です。おそらく地元の自民党などが支援して当選した方でしょう。自民党山口県連といえば、

アベシンゾーのおひざ元です。 

 

首相のおひざ元の、保守系の町長からも明確な反対の声。辺野古の米軍基地建設、絶対反対を貫いた故翁長沖縄県知事も、もともとは自民党沖縄県連の幹部でした。今の政府がすすめる政策は、心ある自民党や保守の人たちからも「おかしい」「反対」されるようなものだということでしょう。 いつまでもこんな政府をのさばらせておいたら、自分たちの街でも、何をされるかわかりませんね。

 

 

 山口県阿武町。 一度行ってみたいと思います。

 

 

 

大阪じじい報告=20200107 今年の目標は・・・

あけましておめでとうございます。

 

 昨年は、選挙続きでした。 居住地域の選挙の後援会長を引き受けたので、ものすごく忙しい一年でした。「会長」になったのは、なにも“やる気があった”からではありません。わが地域でも高齢化の波は押し寄せていて、前会長は85歳。 杖がないと歩けない。  集会などでの挨拶でも「え~と・・・・・・・、ほんで・・・・・・・・・・なんやったかな・・・・・・」と、なかなか次の言葉が出て来ず、聞いているほうがハラハラしたり、同じことを何度も言って、「おい、オッサン、いつまでしゃべってんねん・・・」となる状況でした。 だから“組織の若返り”を目指し、一番若い(?!)私が選ばれた次第です。まあ、私も昔から言葉がスラスラ出てこない人間でしたから、程度の差はあるけど、同じようなものですが。

 

 年始にあたり「今年の目標を」と思うのですが、なかなか目標達成はできないものですね。 だから別に改めて、そんなもの立てなくてもいいと思っていたとき、こんな記事が新聞に出ていました。NHKの女性ディレクター・長嶋 愛さんの話です。

 長嶋さんは、ディレクターとして入局。 しかしその後5年目から耳が聞こえなくなります。 放送局で耳が聞こえない、というのは仕事上、致命的な障害となるようで、そのため、いろんな仕事から外されていき、いわゆる窓際族状態でした。

 そんなある日、彼女は、ろう学校を訪問する機会がありました。  子どもたちに、長嶋さんを紹介する際、ろう学校の先生が「みんな、耳が聞こえなくても放送局で立派に働けるんだよ」と言ったそうです。 

 長嶋さんは、心の中では「放送局は、耳が聞こえなければ、仕事にならないんだよ」と思っていたのですが、そんなこと、子どもたちにはいえません。 子どもたちに「みなさんもがんばって、希望する仕事に就いてください」と励まして帰りました。  その時、長嶋さんは決意したんです。 「子どもたちに言ったからには、私も変わらなければ」と。

 耳が聞こえなくてもディレクターが務まる、という新しい道を切り開くため、上司に「ディレクターをやりたい」と意思を伝え続けました。 仲間たちが協力してくれ、その後通訳が配置されたうえでディレクターとして復活。  「静かで、にぎやかな世界(’18年文化庁芸術祭TVドキュメンタリー部門大賞受賞)」や「放送ウーマン賞」などを受賞します。

「『共に生きよう』を番組を通じてみんなで考えていきたい。 言うのは簡単だけど、実現できていないと思います。 それを説教くさく作っても見てもらえない。 飲み仲間に気軽に見てもらえるようにしたいですね」と長嶋さん。

 

 年始にあたり「今年の目標」といっても、なかなか達成できませんね。

 だから、あえて「今年の目標」など表明しない、と思ったけれど、長嶋さんの記事を読んだら、それじゃいかんですね。 困難な目標でもやればできる、です。 「希望や目標を表明する」「言ったからには、私も変わらなければ、と決意する」ことの大切さ。 同時に周りがそれに協力する雰囲気、風土がある、ということも大事でしょう。

 だから、ぜひ自分の今年の目標を表明しようじゃないですか。で、私の目標は・・・!

今回のアメリカ・イランの衝突で本格的な戦争が始まれば、双方に味方する陣営間の戦争に発展しかねない。 第3次世界大戦に準ずる事態になりかねない。 大変なことです。もしそんな全面戦争が始まれば、日本はトランプの言われるままホイホイ出ていくでしょう。 法的には戦争法があるから、合法的に出ていける。そうなれば、航空界は全面協力させられるでしょう。 軍事物資を運ぶ大量のチャーター便が、中東に出向くこともあり得るし、現地に整備士が駐在する可能性もある。 日本中の空港が、米軍優先で使用される恐れもある。 当然、航空はテロの標的になる。

 

このような情勢になって思うのは、今年の目標は「平和な世の中をつくるために、微力ながら、がんばろう」と思いなおしています。

今年もどうぞよよしく。

大阪じじい報告=20191223   ちょい旅で想う

今年も忙しかった・・。地域での、様々な運動に顔を突っ込み・・っていうか、引きずり込まれ、モミクチャにされたような一年でした。

 そんな忙しいなかでも、ちょっぴり自信がついたのは、2019年頭の目標、「どんなに忙しくても、月に一度は旅に出る」を実践したことです。

 

 「旅」といっても、午前中いろんな取り組みに参加して、自宅で昼メシを食って、午後から出発して、その日のうちに帰ってくる程度のこともあったから、そんなもの「旅」とは言えないかもしれませんがね。だけど、日頃うろつく地域を少し離れ、独りで、自分の時間を持つ、ということの喜びは、しっかり味わえる。 だからこれも「旅」といえるでしょう。

 

 ヒマを見つけて、チョロチョロっと出かけるのですから、遠くへは行けません。だけど、近場でも結構いいところは有るもんですね。ノンビリ、のどかなところです。そういうところは、たいてい有名でない。人知れず、ひっそりと、美しい姿を横たえています。

 

 たとえば・・

 この大阪の北部、箕面や茨木の山間部。山あいに、みごとな棚田が展開しています。亀岡の南部に広がる田園地帯。山と田んぼのコントラストがみごとです。伊賀の郷から京都府南部を流れる木津川。その両岸から覆いかぶさるような断崖と竹林。その間を縫うように走る鉄道。 

 琵琶湖西岸から比良の山中を抜けて、日本海まで続く旧鯖街道。岩と渓流。岩を割いて自生する松。まるで山水画の世界のような景色に出会います。京北の杉林。特にこれからの季節、白い雪と、よく手入れされた黒々とした杉のモノトーンの世界が広がります。

 

 そんな、うっとりと見とれるような美しい景色を見て気づいたのは「のどかで美しい景観というのは、人の手が入っているところ」ということです。田畑が、しっかり耕され、畔の草が刈りこまれ、米や作物がたわわに実っている。雑木林は下草が刈られ、見通しがよく、木々が元気です。

 人間が、手入れをして、自然をはげます。それでこそ、自然本来の美しさと力が発揮されるということでしょう。

 

 ただ、そんな美しい山や田畑が、放置され、荒れて雑草やツタ系の植物に覆われ、森がまるで幽霊のような姿に変貌したり、「開発」の名で、見るも無残に破壊されていきつつあります。それも急速に。

 

「けど、あそこに高速(道路)が出来て、帰省の時、ホンマに便利になったわ」「日本人が米を食べんようになったから、(田んぼが壊されても)しゃあないんやないですか」「若いコが百姓なんかやりたがらないからね。いつまでも田んぼほったらかしてても、もったいない」「農家は税金なんかほとんど払わんでもええみたいですよ」「何をするにも農協の許可がいるそうですよ。農協に逆らったら、村に住めないみたいですよ」。 

 

 職場の人に、野山や山里の荒れを話しても、ほとんど無関心、あるいはやむなしの反応。そのうち、農協批判に話がそれていきます。ANA現役時代でも、職場の“たたかう仲間”でさえ、自然破壊については同じような反応でした。かくして、日本中で農業が衰退し、美しい景観が破壊されていきます。

 

 以前にも投稿しましたが、国際NGOが「アメリカも日本も地球環境を守る、ということにかけては、政府の態度はひどい。しかしアメリカは、市民や自治体、企業が積極的に環境保護を進めている。心配なのは日本だ。運動が見えない」というようなことを言っています。

 国連内の科学者会議議長がこの春、声明を発表しました。「経済、生計、食料、健康、生活を支える真の基盤を、私たちはむしばんでいる」「経済や社会、政治など、すべてにわたって変革が必要だ」と。

 

 この一年、近場をウロつき、その道中、私が感じたことは、世界でも感じているのだな、と思います。また来年も、いろんなところに出かけていくつもりです。心を癒され、はたまた怒りをたぎらせに。月に一度の「心の運動」ですな。

 

 では、また来年。 よいお年を。  

 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20191216   今年 この人は

 

 今年も残すところ2週間。本当に、あっという間に一年が終わってしまいますね。 

  ということで、今年を、人物に焦点を当てて、ちょっと振りかえってみます。

 

   平成から令和へ。天皇の代替わりがありました。天皇を頂き、時代を天皇に合わせて

 区切るなど、民主主義が当然の世界の中にあって、今どき、こんなことをやっている国

 は日本だけでしょう。

 

  「これは日本古来の伝統である。日本人の心である。元号が変わる、新しい時代が始

 まる、憲法も変える!」てなことを、アベシンゾーは言っていました。

 

  しかし、天皇の代と○○時代をシンクロさせたのは明治以降だそうですね。それ以前

 は、社会的に何か大きな出来事があると、それを機会に元号も変えたそうです。明治天

 皇のお父さんは、たしか6回も元号を変えていたそうですよ。

 

  明治以前、日本人の中で、天皇の存在を知っているのは、幕府の高官や各国の大名など、いわゆる高級官僚と、皇居に近い京都在住の庶民だけだったそうです。「天皇陛下バンザイ!」は日本の伝統などではない。つい最近始まったことです。まして「天皇の代替わりと元号の変更」を日本古来の伝統などと言って、ついでに憲法を変えようなどと、ふざけたらあきまへんで。

 

  今年は、地方選挙、参議院選挙と、選挙続きでした。 

 ANA整備士出身の小林吉三(2期目)、杉山公一というオヤジが議員バッジを付けました。

 

 普通、定年退職したオヤジと言えば、もう頑張らずに、好きなことをやっていくのに、もうひと頑張りするのです。それも、利権や名誉欲などから最も遠い、権力から一番嫌われている政党に所属し、働く者、社会的に弱い人、困っている人の立場に身を置いての泥臭い頑張りです。おそらく苦難の道が続くでしょう。

 

 戦前、京都には山宣という議員がいました。たった一人、侵略戦争に反対し、治安維持法に反対し、最期は暗殺されました。「ヤマセン独り、孤塁を守る。だけど寂しくない。なぜなら私の背後には、大衆がついているから」と有名な演説。 

 この心意気。キッチャン、杉山さん、がんばれ!!

 

  「シャナハン」さんという名を、紙上で何度か目にしました。前米国防副長官。トランプ大統領お気に入りの人で、次期国防長官と目されていた人です。この春、米上院公聴会で発言しています。

「米国の宇宙政策を根本的に転換する。宇宙空間を戦争を前提とした利用に転換する。そのために陸海空、海兵隊、沿岸警備隊に次ぐ、米国6番目の『宇宙軍』を創設する」「今や、経済、生活様式、軍事のすべてにおいて宇宙に依存している。ここでの軍事的優位性は、米国にとって死活問題だ」「2024年には運用可能としたい」と。

  夜空を見上げ、宇宙の広大さ、神秘とロマンに胸をときめかせるのではなく、宇宙を見上げりゃ「戦争に使えるぞ」と発想するなど、アメリカ人を見損なってしまった・・・。

 

  その一方で、発言がどこで行われたか、失念しましたが、シャナハンさんはこんなことを言いました。「F35、ありゃヒドイ代物だ」。ヒドイ代物の表現は、かなり下品な表現だったといわれています。これが米議会で問題になりました。

 なぜならシャナハンさんはBOEING出身。B3、B5、B7などの開発プロジェクトに携わってきた人です。だからロッキード・マーチン製のF35をけなしたのではないか、これは明らかな、BOEINGへの利益誘導発言ではないか、と取り上げられたのです。

  しかしF35をけなしていたのは、なにもシャナハンさんだけではなく、トランプ大統領も「F35は制御不能だ!」と言っていたし、他でも「欠陥だらけだ」などと言われている。

 F35が超高価で欠陥だらけ、というのは共通の認識だ、ということで話は収まったようです。そんなF35を、増税してまで爆買いする日本。異常ですね。

 

  シャナハンさんは、最近突然辞職しました。DVが発覚したからではないか、ということです。国家的暴力装置の軍隊のトップに立つヤツが、家庭内暴力が原因で失脚する。皮肉ですね。と、他にも、いろんな人が話題になりましたが、もう本当に「話題にしたくない、どっか行ってちょうだい」の人。アイツは来年こそ、総理のイスから引きずりおろしたい、と思っています。

   

 

 

 

大阪じじい報告=20191201  最賃は基本的人権そのもの

 

 始業前、デイサービス送迎車運転手のFさんが、ポケットから広告を取り出し、私に見せます。「ほら、これ、どうです?」と言うので、見て見ると「送迎車運転手募集/年齢不問/

週3日~可/時給1400円/介護施設・箕面○○の郷」。

 

 「オッ!1400円!」「ねっ、いいでしょう」「行くつもりですか?」「いや~・・・、

けど心が動きますね・・」。結局、Fさんも私も、その施設には行かず、老健で運転手を続け

ています。 

 

 別に、老健に義理立てしたわけではない。新しいところに移って、また新たに仕事のルール

や利用者宅を覚えるのは、ジイサンにとってしんどいからです。

  老健の時給も1200円。「最賃よりかなり上にあるし・・」という思いもあります。

 

 勤労者の平均所得が、20世紀末をピークに下がり続けていろようです。私がANA現役時

代、最賃(最低賃金)というのは、ズ~ッと下の方にあるものと思っていたのに、今やそれが、

日本の多くの勤労者のセーフティネットになっています。賃金がどんどん下がっている。社会

は著しく貧困化しているのですね。 

 

 しかしこのセーフティネットが、地方によって高さが違う。ほとんどセーフティネットに

なっていない地方もある。 

 

 

 この春、全労連が「最低賃金一元化推進議員連盟」で意見表明をしました。その内容が「赤旗」に掲載されていました。ご存じの方も多いかと思いますが、改めて概要を紹介します。

 

・多くの自治体で「最賃を全国一律にすべき」という決議があげられている。

 

・全労連の地方組織で「最賃生活体験」が取り組まれた。その結果「この最賃では『健康で文化的な生活』はムリ!」「最賃の審議委員は、最賃で暮

 らしたことがあるのか」という声がだされている。

 

OECD(経済協力開発機構)によると、日本の賃金は、この20年の間で時給ベースで9%減。 戦争や内乱でもないのに、主要国の中で唯一マイ

 ナス。年収200万円以下のワーキングプアが1000万人を超えている。最賃アップは待ったなしだ。

 

・日本の最賃の問題は①低すぎる! 生きていけない! ②地域間格差がつけられている。差別的と言える。 ③最賃を引き上げるための中小企業支

 援がほぼ無いに等しい。

   日本の地域最賃は、37県が、韓国の最賃より低いというレベル。

   中小企業支援は87億円/年。フランスは2兆2800億円。日本は、フランスの260分の1にも満たない。

 

・地域別の最賃を決定する基準は、生計費、賃金相場、企業の支払い能力、これに生活保護費との整合性という条件が2007年に加わった。

   しかし、賃金相場だの、支払い能力だのと言っていたら、いつまでたっても最賃は上がらない。 政治的決断で最賃を引き上げる、それでこそ賃金

 相場も、景気が上向き支払い能力も向上する。そういう発想こそ必要だ。

 

・最賃が低い地域は、当然賃金相場が低い。これが人口流出につながっている。地方の知事も「コンビニや全国チェーン店など、価格やサービスは同

 じなのに、なぜ賃金が違うのか」と述べている。 

   経済政策をとり、法改正で全国一律にするべきだ。

 

・中小企業支援策が重要だ。保険料減免、減税、賃金直接手当など様々な方法がある。

   最賃引き上げと、中小企業支援をセットで取り組むべきだ。

 

・日弁連によると、最賃を上げた結果、失業率が低下した。また最賃アップで経営難になって倒産した企業の報告はないとのこと。むしろ最賃アップ

 で経済効果が期待でき、地域の活性化、税収も増える。

 

地域経済も、正規も非正規も、男も女も、すべての労働者の暮らしを守るため、最賃の抜本的引上げと全国一律化を要請したい -

 

 この意見表明に対し、参加した議員は「説得力がある」「審議会で『生計費』がきちんと議論されているのか検証が必要だ」「国際的にも日本の最賃が低いのは問題だ」。そして「最賃は基本的人権そのものだ。経済底上げのためにも全国一律最賃制は必要だ」と述べた。

 

  おもしろいなあ、と思ったのは、この議員連盟は、自民党内のものなのです。 

素直に見れば、真面目に働いても生活できない賃金など、おかしいのです。

 

 最賃など、あまり考えなかった昔。しかし今や、正規雇用ですら最賃に引っかかるなどという時代。労働条件の劣化は甚だしい。

 

 一方、「年金生活に入った者にとって、賃金相場など、関係ネー」と思っている人もいるようですが、悪名高きマクロスライドとかで、賃金が下がれば年金も下げる制度が出来てしまっています。 年金生活者とて、黙っていられないのです。また、akatsuki webの「高齢者の雇用政策」にある通り、「年寄りよ、まだまだ働け」という政府の政策もあるわけです。

 現役世代と手をとりあって「最賃上げろ!」「全国一律化を!」の運動を盛り上げたいですね。

 

 

 

大阪じじい報告=20191119 宝塚初観劇、見方が変わりました

 私が住む豊中市は、阪急宝塚線沿線にあります。休日の朝に、宝塚方面の電車に乗ると、おそらく宝塚大劇場に行くと思

われる女の子たちがたくさん乗っています。いや「女の子たち」だけでなく、「女の人たち」も結構多い。

「ええトシ」のおばさんたちが、「ホンマ、もう(チケットを)買えんかと思たわ」「な~。けどホンマによかった

わ!」なんて話しています。「タカラヅカ」は年齢を問わず、多くの女性を魅了しているようです。ちなみに、わが妻も

そのうちの一人です。私はといえば「ケッ、ショーモナイ!」という立場でした。 

 

  10年くらい前、タカラヅカファンの姪っ子の結婚式に出席しました。式の後、参加者全員がタカラヅカのショーに招

 待されることになっていました。「ケッ、そんなものいらんわい! 早よ帰りたいワ!」と、口には出さず、心で思いな

 がら、いやいや観劇しました。観た感想は・・・というと、結構感動してしまった・・。

 ミュージカルのストーリーがしっかりしている。劇として見ごたえがあるし、演者たちの動きが、一つ一つビシッつと決

 まっている。オーケストラが生演奏で、迫力がある。

 戦前から延々続いてきたのには、それなりにしっかりした理由があるんだなあ、と思いました。

 

 男性の観客も多い。 宝塚歌劇には、専属の歌劇音楽団があります。

 楽団の初代団長は須藤五郎という人です。歌劇で演じられる曲目の作曲を手がけ、戦前、宝塚歌劇団が初めてのヨーロッパ公演に出た時も、団長として楽団の指揮を執りました。有名ではないが、実力派の音楽家でしょう。須藤さんは同時に、戦後結成された宝塚音楽団労組の初代委員長でもあります。わが豊中に住んでおられました。

 戦前、非合法で活動していた日本共産党に資金援助をしていた、という理由で、彼は逮捕投獄されます。出獄後も、自宅には警察官が常駐し、ほぼ軟禁状態だったそうです。音楽活動ができない須藤さんに付きっきりの警察官。息苦しく、しかし退屈だったでしょう。だから警察官は、須藤さんの書斎にある本を手に取り、読み始めたのです。

 

「おェ、スドー、この『ジョーヨカチ』てなんや?」「『ロードーシャカイキュー』ゆうのはワシも入るんか?」「『サクシュされてる』て、ホンマか?」。こうして、毎日毎日、この警官は須藤さんに「資本論」の授業を受け続け、最後には「ワシもその『無産者運動』に加わる!」と言って、警官を辞めてしまったのです。この警察官が、その後どうなったかは知らないのですが、教育の力はすごいですね。

 

 戦後、須藤さんは日本共産党の国会議員として、平和で豊かで自由な社会のために活動されました。そうそう。わが豊中市歌の作曲者でもあります。

 須藤さんが亡くなって30年以上経ちます。阪急電車で宝塚大劇場に向かう人たち。おそらく「須藤五郎」のことはあまり知らないでしょう。「忘れられた人」です。ただ大切なことは、「須藤五郎の名を覚える」ことではなく、「休日に、宝塚歌劇を観て、少しの間『夢の世界』に入る」、そんなささやかな喜びがかなえられる世の中を、いつまでも残していくことだと思います。

 

 

 

大阪じじい報告=20191031   車離れのわけ

定年退職後、アルバイトでポスティングをしている知人がいます。自宅周辺の各戸に、チラシを投函するのです。

 決められた時間に出勤する必要はないし、仕事が終わらなくて残業、なんてこともない。ANA時代、時間に追われて仕事をしていたから、定年後まで時間に追われるような仕事はしたくないと。バイト料は安いけど、マイペースで、年金支給までの間(今は、制度改悪で、定年退職しても年金は、数年間出ませんからね)の家計の足しになる。歩くので、健康にもよい。

 

 わがマンションのポストにも、毎日いろんなチラシが入ります。こんなチラシが入っていました。

 「食べ放題、飲み放題」「全プラン、学生の方 15000円、一般の方 10000円、キャッシュバック」「学割 5000円、早割 10000円 キャッシュバック」・・・。写真には、広々とした、きれいなロビーとカウンター。天井にはシャンデリアが。どこかの宴会場かホテルの案内かと思っていたら・・・ウ~ム・・なんと自動車教習所のチラシです。

 

 最近、若者の自動車離れ”が顕著なんだそうです。 

 たしかに、業務で運転しなければならない場合以外、都会で生活していたら、別に車はさほど必要ありません。だから免許証を持たない若者が増えているそうです。ところがそれでは教習所は困る。あの手この手で集客策を練るのでしょう。

 

 私が自動車教習所に通っていたころ、指導教官は「コラッ! なにやっとんじゃ!」「ちがうやろ! あほ!」と、もうボロカスに怒られました。しかし今は、まったくそんな指導はしないそうです。

 ウチの息子に聞くと、「おれの時はその過渡期やったのか、教官は時々『コラッ』と、うっかり怒った後『と、昔は言ったんだよね、ハハハ』とフォローしとった」そうです。

 

 若い頃、車の免許をとって、マイカーに乗ることは一つの憧れでした。自宅から伊丹のANAハンガーまで、自転車で15分で行けた。車なんて全く必要なかった。けど、免許と車がほしかった。

 免許を取って、さっそく軽4の中古車を17万円で買った。今の電動アシスト自転車と変わらない値段ですね。2サイクルの360CC。なんと2気筒ツインキャブ(わかります? 非常に贅沢な吸気系統ですよ)。

 これで、六甲山や琵琶湖、丹波篠山、柳生月ヶ瀬、京都美山・・と、とにかく休みのたびに出かけました。 

 

 得意になって、「いらん」と言う親を無理やり車に乗せてドライブ。

「あんた、事故起こさんとってや。 今日はボロボロのシャツ着てるから、病院に担ぎ込まれたら恥ずかしいわ」などと母が言っていたのを覚えています。とにかく車で出かけるのが楽しかった・・・ですね。

 

 今、車に限らず、バイクで時々ツーリングに出かけた際、道の駅などで見かけるバイクのライダーたち。ほとんどが中年以降のオヤジです。若いのもたまにはいるが、少ない。またまた息子に「最近の若いのは、車に乗らないのか?」と聞くと、息子いわく「車は、カネがかかるし、ヒマがない。『車離れ』なんて言うけど、車に乗れなくなってるんじゃねえか」と言います。フ~ム、それはあるだろうなあ。

 

 日本国内での、車の販売台数が伸び悩んでいます。若者が車に乗らないのが、その一つのように思います。自動車製造は日本の最大の産業です。その日本で車が売れない。 だから製造工場を海外に持っていく。 

 工場が移転すれば、ほんの一部を除き、下請け、孫請けはついていけない。仕事がなくなる。倒産する。技術も消えてしまう。日本は、現在のアメリカの”ラストベルト地帯”と同じ道を歩いているようです。

 

 教習所がきれいになる、指導教官がやさしくなるのは歓迎ですが、それだけでは教習所に通う人は大きくは伸びないでしょう。 

 息子言うように、「カネと時間を若者に」を実現しないと、と思います。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20191025   奇跡の命

 たとえば、小さい子どもたちにキーボードを与えて、とにかく好き勝手にキー

イングさせてみる。子どもたちがキーイングした文字をプリントアウトした

ら・・・。  

 

 ゲッ! なんと! 偶然に、ある子が、シェークスピアの全作品を、書かれた

代別に、すべて正確にキーイングしていた・・・ってなことが、起こるわけが

いでしょう。と思うのだが、しかし偶然が重なって、そういうことも

「絶~対、起こらない」と言い切れない。

確率的には10の80何乗分の1だと。

 

 これはある生物学者が、地球上に生命が誕生した確率を計算した結果の値らしい

 です。

 

 つまり生命が誕生した確率というのは、それほど奇跡的なことだというのです。だから最近のいろんな研究から言われているのは「この広大な宇宙の中で、もしかしたら、生命体がいるのは地球だけではないか」ということ。

 

 大きな災害が続き、たくさんの人が亡くなっていきます。世界を見れば、人間だけではなく、たくさんの生物が絶滅しつつあります。「生物が絶滅したり、新しい種が生まれたりするのは当然だ」という人もいます。けれど、その絶滅のスピードが、この20年間で、産業革命以前の数百万年に匹敵する速さなのです。

 恐竜がある時期、一気に全部の種が絶滅しました。しかしそれでも、絶滅に約1000万年かかったといいます。今、毎年、数百の種が絶滅していきます。これは異常なことです。 

 

 この異常な状態は、間違いなく、人間の経済活動によるものでしょう。昨年(だったかな?)、生物学誕生100周年が、世界の生物学者の間で祝われました。しかしそこでは「このまま推移すれば、生物学200周年はない」という発言もありました。 

 

 奇跡に奇跡が重なって、ようやく芽生えた生命。さまざまに進化し、地球を命の星にしたはずが、その生命体の一部分のエゴで、いまや生命が消える恐れがある事態になっているのです。 

 

 実際、その前兆のように、毎年毎年、とんでもない自然災害が起こっています。

 自然に負荷をかけない社会を、今すぐにでも創っていかなければ、と遅まきながら世界が動き出している中で、まだ「いや、そんなことしたらコストが高くつく」だの、「外国との競争に負ける」だの、目の前のゼニ勘定だけしか見えない情けない日本の財界と、そこからおカネをたくさんもらって、財界いいなりになっている政府・与党。 

 

 ほんとうに自分たちの命と、地球の未来を守るためにも、政治を変えていかないといけませんね。

 

 相次ぐ災害の報道を見ての感想です。

 

 

 

大阪じじい報告=20191016   避難所事情

またまた東日本は、台風による大きな被害が出ました。 

「これまでに経験したことがないような大雨が降る恐れがある」と気象庁が警告していたのに、被害は防ぎきれなかったようです。犠牲者も多数生じていて、痛ましい限りです。

 

 私の母が大昔、「ジェーン台風、怖かったで~! アンタがまだ生まれてない時や」「どっかのおっさんが『高潮ヤ~!』言うて、外走ってるね。な~に騒いどんねん、思とったら、玄関の戸をド~ンと押し開いて水が入ってきてん。あれよあれよ言うてるまに畳がブッカブッカ浮き出してなあ」「消防署の人が助けに来てくれて、ボートに乗って、小学校の体育館に連れていってもろてんで」「おにぎりが配られたんやけど、臭っさ~いねん。腐っとったで」なんていう話をしてたのを思い出しました。

 

 災害発生時は、避難所に避難します。避難所は、たいてい学校の体育館ですね。広くて頑丈(な感じ)ですから。そこに毛布などの救援物資が届く。食べるものは「おにぎ

り・あんぱん」が相場のようです。

 

 夏でも冷房はない、冬は暖房がない、たくさんの人が雑魚寝状態で、プライバシーが確保されず、トイレも不足。食事も毎度毎度おにぎりかパン。風呂はなし。こんな状態だから、避難生活が長びくと、体調を崩す人が出てくる。東日本大震災の時は、せっかく命からがら避難所に逃げてきたのに、避難所で体調を崩し、そのまま亡くなる「震災関連死」が多発しましたね。

 また、そんな雑魚寝・詰め込み収容所のような生活がイヤで、車中生活をする人も多い。だけど、狭い車内で暮らすので、身動きがとれず、エコノミー症候群で亡くなる人も結構いました。

 

 そんな様子を見ていたら、私の母が話していた終戦直後の避難生活と、現代の避難生活は、ほとんど変わっていないように思います。

 

 これは「災害発生時の、緊急避難の話だから仕方ない。しばらくの間がまんせよ」という行政のスタンスがそんな「二次災害」を生んでしまうのでしょう。しかし本当に仕方ないのか。避難生活で体調を崩してしまうのは、やむを得ないのか。

 

 ヨーロッパでも、火山国で地震が多発しているのがイタリア。日本同様、自然災害の多い国です。イタリアでの避難所事情はどうか。災害が発生した場合、24時間以内に仮設の避難テントが設置されます。テントは各家族に一つが基本。テントの中はカーペットが敷かれ、ベッドがあります。シャワールーム、水洗トイレ(共用)も設置されます。トイレは「20人に一か所以上、男女のトイレの数は3:7の割合」など、細かく規定されています。

 

 災害発生72時間以内に、キッチンカーがやってきます。ここにはプロのシェフが搭乗していて、温かい、おいしい料理が提供されます。

 

 ボランティアがすぐに駆けつけます。「ボランティア」といっても、正式に登録され、定期的に訓練を受けている人たちです。日頃、仕事を持っている人たちですが、災害が発生したら、上司に救援活動に参加する旨申請します。上司は「そうか。気をつけてな。活躍を願っているよ」などと言って送り出すのでしょう。ANAのように、労組がボランティア休暇を要求したら「ウチはそんな、ボランティアなんぞにうつつを抜かす余裕はない」といって拒否したのとは大違いです。こんな偏狭な会社は、イタリアでは生きられないでしょう。

 

 「プロのシェフに個室。訓練されたボランティア。イタリアの避難所はさながらホテル並み」などというレベル。要するに、イタリア社会の中には「被災して困っている人を放置するなど、基本的人権をないがしろにすることで、許されない」という意識が確立しているのです。

 

 自然災害が頻発しています。被災した人たちが、一刻も早く立ち直れるよう、みんなが何らかの力添えをすべきですね。

 同時に、災害が発生しないような環境を創っていかなければ、と思います。 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20191008   消費税あがりました

   消費税が増税されてしまいましたね。

  増税後、食料品以外あまり買っていないので、私の場合、今のところ、さほど「増税感」は有りません。 

 

   ガソリンが明らかに値上げされていました。といっても、ガソリンは中東情勢などで、年中変動してい

      る ので「増税によるもの」という実感がありません。

 

   阪急電車の運賃が値上げされていました。初乗り150円から、160円に上がっていました。これって

  2%どころではない、明らかな便乗値上げではないのか!

 

  テレビでは、商店街などの店主がインタビューを受けています。

 「値上げしたいけど、するわけにいかないじゃないですか。お客さんあってのウチの店ですからね」「お客様

                  のことを考えて、元値を2%下げて、税込みで同じ値段にするようにしています」「値上げするけど、その

                  分増量して、お客さんにできるだけ負担をかけないようにしてます」など、ほとんどが、増税の痛みを店主

の努力で乗りきる美談”に仕立てられていました。

 

 コンビニで100円コーヒーを買いました。買う際に「お持ち帰りですか? こちらでお召し上がりですか?」と聞かれるかと思ったけれど、聞かれませんでした。税率は8%のままでした。もう面倒だから、聞かないのでしょうね。

 

 「ワタシら、もうあんまりモノ買わへんし、食べるんもちょっとやから、関係ないわ」とは老健リハビリ利用者のおばあさんの声です。

 

 商品流通やサービスが行われるごとに生じる税金、消費税。

この税金を誰が払うのか。取引の際の力関係で、弱い方が払うことになるのです。大企業は、この30年間、消費税を一銭も払っていないことからもそれは明らかでしょう。弱いものいじめの税金制度と言われるゆえんですよ。

 

 TVのインタビューで、スーパーに買い物に来ていた女性が「そうですね~、増税されても、買わなきゃならないものは、買わなければダメだし・・。でもやっぱり、ものを買うのには・・慎重になりますね」と答えていました。

 駅前にて。女子高生が二人、店先で話をしていました。「これエエけど、どうしょうかなあ・・。消費税上がったし・・」「そんなん、消費税上げたから、みんな買い控えとったら、結局ゼーキンちっとも増えへんのんちゃうの」「ホンマやなあ・・」。

 今回の増税に対する、なかなか的を得た見方ですね。

 

 以上、増税に対する街中の様子でした。 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20190923  「高齢者」のプチ決意

いきなり涼しくなってしまいました。

 気温の急変は体調を崩しやすくなります。老健のリハビリに来る利用者さんも、体調不良で休む人が多くなります。利用者の人がお休みすると、心の中で喜ぶのはヘルパーや送迎車の運転手。少しでも仕事が楽になりますから。だけど・・・。

 ヘルパーも、カゼや腰痛など、体調不良で休む人がでます。結局、一人当たりの業務量は変わらず・・・です。

 

 もうすぐ65歳になります。正式に、いわゆる「高齢者」になります。そこでちょっとこれまでの足取りをふり返ってみました。

 生まれたのは、京都府の宮津市。その後、西宮、尼崎、高槻、池田、豊中、横浜、福岡、豊中と転々としました。別にやましい訳があったのではありません。親の都合、私の転勤などでです。こんなわけで「オタクは、どこ出身ですか?」と聞かれたら「さあ、どこでっしゃろなァ・・」となります。 

 

 一所に長く住んでいないから、「故郷がこいしい」とか「愛郷心」みたいなものはありません。ただ、これだけいろんなところに住むと、「住みよい街の要件」みたいなものが見えてきます。

 

 「住みよい街」というと、「交通・買い物が便利」とか「学校や病院が近い」「公園や緑が多い」などがよくあげられます。たしかにそれは住むうえで大切な要件でしょう。だけど、そういうハードウェアに加えて、あまり触れられませんが、ハードとは別のソフトウェア的な要件があって初めて本当の「住みよい街」があると思うのです。

 どういうことかというと、そこに住む人たちが、地域の人たちや行政に働きかけ、少しでも自分たちの街を住みよいものにしていこうと、積極的に活動している街、地域のコミュニティーがある街、こういうところが、住みよい街なのです。 

 

 これはなにも地域に限ったことではありません。職場でもそうでした。 

 全日空の整備の職場。変則勤務、夜勤、雨の日も風の日も、日曜も祝日も、盆も正月も関係なし。本当に大変な職場でした。だけどとても楽しかった。職場にしっかりした労働組合があり、会社への不満でもなんでも、若い者でも好きなことが言えたからです。

 弱音を吐くことが許された、その弱音を受けとめ、なんとか改善するよう、会社とかけあってくれる頼もしい組織があった。だから仕事を続けることができたし、実際の労働条件も、少しずつではあるけれど、向上していきました。

 

 ところがこの労働組合が、会社の介入で崩されていきました。職場のコミュニティーが破壊されていきました。言いたいことが言えなくなった。会社はコミュニティー破壊を進めた後、おもむろに労働条件を切り崩し始めました。嫌気がさして、多くの人が職場を去っていきました。

 自分たちの職場を、力を合わせ、少しでも良くしていこう、という活動が消えた今、整備の職場は見るも無残なものになってしまいました。

 

 「akatsuki web」の「職場の目」コーナーでは、「いつまでこんなヒドイ勤務をやるんだ!」という記事があります。いつまでやるのか。内部から「いつまでこんな勤務をさせるんだ!」と大きな運動が起こるまで、やらなければならないでしょう。 

 外からハラハラして見ている者として、やるべきことは・・・。

 

 職場でも地域でも、そこで働き、生活する当事者が運動してこそ、事態はいい方向に向かうのです。当事者が動かずして、お上の恩情にすがっていては世の中前に進まない。 進まないどころか、資本主義の世の中、カネを持つ者が有利になる方向に行ってしまうのは必然です。

 

「定年退職後はノンビリと」と思っていたけれど、アベシンゾォというヤツが日本を狂わせようとしているこの時代、否が応でも、あいつの好き勝手させないよう地域で動き回らねばならなくなっています。

 

 正式に「高齢者」になるものにとって、しんどい社会情勢ですが、無理せずがんばろうと思っています。65歳を目前にしての、プチ決意です。

 しかし疲れるなあ・・。   

  

 

 

 

大阪じじい報告=20190918   筋肉質で長寿な台風が

朝晩ずいぶん涼しくなってきました。最低気温が25℃を下回りはじめたのです。昼間も33℃くらい。街中では「ホンマ、ちょっと涼しなってきましたね」なんて挨拶がかわされています。

 しかしもう9月も中旬。そんな時期、熱帯夜がなくなってきた、猛暑日がなくなってきたといって喜ばなければならない。やはり異常な気候ですよ。

 

 昨年は、西日本を中心に、7月初めに集中豪雨が発生。中国地方や四国で200名もの人が亡くなりました。その後、関西を直撃した台風により、大停電、断水、関空水浸しで、大騒動になりました。 

 今年は、関東で台風が大暴れ。千葉県では未だに停電や断水が続いているとのこと。異常な気候による被害は、もう毎年のことになってしまった感がありますね。

 

 台風で被害が出るのは大昔からです。ただ、昔は人工衛星や雨雲レーダーなどなかったから、事前に備えることができなかったからの被害です。

 ところが今は予報が発達しているから、「来るぞ~!来るぞ~!」と、それなりの身構える時間がある。にもかかわらず、やはり大きな被害が出てしまいます。

 今回の千葉での大きな被害について、森田知事さんは「自然が相手だから。想定外のことは起こる」みたいなことを言ってました。まあ、それも言えますけどね。

 

 台風、ハリケーン、サイクロンなど熱帯低気圧は、生まれてから消滅するまでだいたい2週間くらいの寿命だそうです。 

 ところが最近、こいつらは「長寿」になってきているといいます。10%~20%くらい長寿になっているという。特に東アジアで発生する台風が著しいそうです。 

 熱帯低気圧は、その名の通り、熱帯でこそ生きていける。そのエネルギー源の「高い水温の海水」があってこそ成長と活動ができるのです。

 近年、日本近海の海水温の上昇は、世界でも最も急激だといいます。そのため、フィリピン沖あたりで発生した台風は、勢力が衰えず、元気いっぱい、筋肉質なまま日本にやってきます。

 去年も、今年も、東京や大阪で「風速65m」なんて風が観測されています。自動車が風でゴロンゴロン転がされたり、コンクリートの電柱が根元からへし折れたり、なんていうことは、これまでなかったような激しさです。森田知事ではないが、「想定外」でしょう。

 

 とんでもなく強い台風、たたきつけるような集中豪雨、春の北海道で40℃、南極や北極の氷の溶解による海面上昇など、気候変動、それも人間の経済活動が原因の地球温暖化が原因であることはもう間違いないと思います。

 だから本気で対策を練って、温暖化を止めないと、毎年毎年、とんでもない激しい気候にさらされることになるでしょう。 

 歳をとって、体力的に自信がなくなってきた今日このごろ、頻繁に起こる自然災害で、猛暑の中、停電や断水のつらさに耐えるなど、それこそ自信がありません。

 

 先の国連の環境会議COP24では「温暖化ガス排出の最大要因の一つ、石炭火力発電をやめよう」が、一つの焦点になったそうです。日本は猛反対したようです。

 なにしろ、先進国で、国として積極的に石炭火力発電を推進しているのは日本くらいだそうです。国内での建設ラッシュはもちろん、海外への売り込み、および日本の銀行による石炭火力発電所建設費用への積極的融資など、世界の石炭火力発電にかかわる半分は日本が関与しているそうですから。なに考えているのでしょうね、ほんまに。

 

  今なすべきことは、被災地の一刻も早い復旧と、自民党の「巨大台風が来ても耐えられるスーパー堤防を全国に張り巡らせる!」などという土建屋的国土強靭化計画ではなく、巨大台風など起こらないような、やさしい自然環境に戻す努力こそ求められていると思います。

 

 

 

 

大阪じじい報告=20190829   車社会はトライアル的

 私のオートバイライフは、今は通勤やいろんな用事で、その辺をトロトロ走り回るのが主。時々、ツーリングで田舎に出かけたりするくらいですが、むかしは「トライアル」というモータースポーツにハマっていました。

 

 オートバイという乗り物が、この世に生まれてまだ間がない頃、その完成度、性能は非常に低いものでした。メーカー(ほとんど手作りの町工場)は、出来上がったバイクをテストします。デコボコ道や、ぬかるみ、急坂を走っても壊れないか試し乗りをしたんです。つまりトライアル”をしました。

 

 やがて製造技術が向上し、バイク自体は、もうどんなところでも走れるような性能になると、今度は人間の腕前が問われるようになりました。「あんな崖を登れるか」「垂直に切り立った壁が越えられるか」「ツルツル、ドロドロの沼地を渡れるか」なんてことを腕試しで競い合ったのです。それがトライアルのおこりらしいです。

 

 京都の亀岡や、奈良の生駒に、トライアル場があります。すごい崖の上の方や、コンクリートの壁、太い木の幹のかなり上の方に「エッ!? なんであんなところにタイヤの跡がついてるの・・?」という信じられないようなのがあります。 

 プロのテクニックは、まさに神業です。

 

 で、私は結局ほとんどモノにならないまま、トライアルから遠ざかってしまいました。 いや~、あれはほんと、臆病者にはやれません。何しろ「こんなところ、オートバイで走るの」というようなところを行くのですから、失敗したらバイクもろとも、真っ逆さま・・、ですからね。

 伊丹勤務時代、時々誘いあって、結構な人数でトライアル場に行きました。うまい人が派手に難所にチャレンジしている時、私は端っこの、コケても痛くない安全地帯”で、ちょろちょろとうごめいていました これじゃあうまくなりませんワ。

 

 よく言われるのが「モータースポーツの中で、トライアルだけは性格が違う」ということです。一つは「スピードを競わない」ということ。もう一つは「ヘタクソは、上級者のコースをまったく走れない」ということ。ロードレースでも、モトクロスでも、たとえヘタクソでも上級者が走るコースを、時間はかかるが走れます。

 しかしトライアルは「5mの崖を登り切った後、崖の上のバイク1台が何とか乗れるくらいの狭い狭いスペースで、ハンドル、左フルロックでジャックナイフターン、2m飛び降りた後、1mのコンクリの壁、二つを乗り越え・・・」ですからね。

 

 最近、高齢者の運転ミスによる交通事故が頻発しています。アクセルとブレーキを踏み間違えたり、高速道路を逆走したり。事故があるたび「年寄りは車に乗るな」「いや、車がなければ生活できないから仕方ないじゃないか」などと議論されています。

 

 たしかに高齢者の運転について、何らかの対策は必要だと思うのですが、こういう議論を聞いていると「今の車社会はトライアル的”だなあ」と思います。人間の数百倍の力を持ち、時速200キロ近くのスピードを出す、1トンを超える鉄のカタマリ。運転を誤れば、とんでもない事故になる。これを自在に操れなければ運転の資格なし。あるレベル以上か、以下かで車に乗れる乗れないが分かれるんですから。なんだかこれは、厳しすぎるように思います。 

 

 よく見かけるシニアカー”。あれは、足腰の弱ったお年寄りの強力な味方だと思います。しかし、ほんの近くに出かけるならいいかもしれないけど、長い距離は無理だろうなあ。ならば、自動車とシニアカーの間の軽車両があってもいいのではないか。車格も、スピードも、航続距離も、シニアカーより大きいが、普通の自動車より小さくてゆっくり走る乗り物。  

 だけど、そういう軽車両と、一般の自動車が同じ道を走ると渋滞や事故が起こる恐れがある。ならば、その軽車両と一般車両の車線を別にする。道幅が狭いなら、一方通行にする - など、いろいろと知恵を絞って「年寄りは、車に乗るな」ではなく、「年寄りでも楽しめる車社会」をつくる努力がいると思います。

 みんなが楽しめる社会こそ、暮らしやすい社会だと思うからです。

 

 トライアルから遠ざかった今でも、人がいないのを確かめてから、カブで老健の駐車場の車止めを越えたり、リアタイヤをわざと滑らせて曲がってみたりして、2回ほどひっくり返りました。60代半ばのジイサンのすることじゃないですな。 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20190818 盆休みに思ったこと

長い盆休み、娘・息子が帰省してきました。

 帰省のという漢字は、を組み合わせたもの。 「目を細め、ジッと見つめる」ことだそうです。 何を? 親を。年に一度か二度、親元に帰って、老いたる親の様子をしっかりと見るのが本来の帰省の意味なのです。 「お父様、お母様、ただいま戻りましてございます。 おかわりございませんでしょうか」と手をつき、丁寧にあいさつ。 そのままじっと親の様子や健康状態を観察すべき・・なのです。 

 しかしどうだ、親を気遣うどころか、やれ「その恰好はジジくさい」「歩く姿勢が悪い」「うっとうしいから散髪に行ったら」「ビール、こんだけしかないの?」など、こいつら、あーだこーだと親に注文をつけてばかり。  まあ、注文をつけるのは、しっかり親の様子を見ている証拠なのかもしれませんがね。

 

 反省は、これまでの行為をふりかえり、そこから良かった点、悪かった点を見つめ直し、教訓をひきだす、大切な行為です。 

 内閣府だったかどうか忘れましたが、昨年末、通達を出しました。 「省庁間の交渉や、業者との折衝などについては、会議の議事録のような事細かな記録は残さず、要点と結論だけを残すように」というもの。 昨年、細かいやり取りが記載された文書や音声データが国会で取り上げられ、私利私欲で国政をひん曲げているアベ政権が、あわや倒れようかというところまで追いつめられた結果の対策です。 共産党のC委員長が「政府は、森友・加計問題から、最悪の教訓を引き出した」と、怒ってました。

 昔、役人が地方を視察することをといいました。 目を細めて、しっかり地方の状況を確かめたのでしょう。  「役人が視察すること」から、いつの間にか、役所のことをというようになったそうです。 国土交通省の役人が職場視察(監査)にやってくるというと、「あれを隠せ」「これを捨てろ」と大騒ぎでしたね。 

 

 ずっと昔の話。 

 日航乗員組合がストライキを構えた時、乗員組合に抗議電が届きました。 日航内他労組からのものです。 文面の「猛省しながら、地獄に落ちろ」という部分を覚えています。 「ストをすること=極悪非道!」。 「地獄に落ちろ」とは死に値するということでしょうか。 乗員組合が、抗議をしたかどうか知りません。 労働組合が変質することの怖さを感じました。

 お盆休みの後半に、台風が近づいてきました。 我が子らは予定を繰り上げて帰っていきました。 いたらうるさい連中ですが、いざ帰るとなると、寂しくなります。 特に息子は、埼玉までバイクで帰ります。 心から道中の安全を祈念しました。 

 まったくの親バカですな。 

大阪じじい報告=20190808  核兵器保有国等が研究する殺人兵器

連日、猛暑日。 夜は熱帯夜。

 われわれが子どもの頃、暑いといっても、最高気温は32,33くらいだったように思います。 こんな連日40弱なんて、ここ数年のことでしょう。 実感として、温暖化しつつあるがわかります。 「今、人類は存亡の危機に直面している。 何らかの手をうたなければならない。 もうそんなに時間はない。 われわれ(科学者)はそう進言する。 あとは政治の分野での取り組みに委ねられる」とCOP24での、ある科学者の発言。 本当に何とかしなければ・・・。

 

 話は変わります。 車を買い替えました。 これまで乗っていた軽4を売っ払い、新しい軽4を買ったんです。 カッコよく言えばワンボックス、早い話がライトバンです。 軽のライトバン。 すぐ商売に使えそうです。 自衛隊色です・・。 買い替えの最大の理由は「これまで乗っていた軽に、大変大きな不満があった」ことです。

 これまでの車、エンジンはDOHC・4バルブ。 室内は軽とはいえ、たいへん広い。 大人三人が乗って長距離旅行。 エアコンを利かせて高速道路を100㎞/Hでクルージング。 追い越しは120KM/Hまで楽に加速。 リッター25KMくらい走る。 これで何が文句あるねん?と思うでしょう。 それはね、こいつ、言うことを聞かないんです。

 エンジンが、人間様の要求に、すぐに応じないのです。 アクセルをグッと踏み込む。 回転が少しずつ上がり始める。 どんどん回転が上がり、最後は「バオ~ン!!」と7000回転まで上がるのですが、まるで大口径ファン・エンジンのよう。 レスポンスが鈍いのです。 おそらく燃費を気にして、コンピューターがスロットルバルブをジワ~ッと開けるのでしょう。

 「こんなもん、何のためのDOHC4バルブや!」と車屋さんに言ったら、車屋さんいわく、「今はみんな、こういう特性です。 そういう時代です。 あなたが変わらんとあきませんよ」などと説教されました。  顧客に説教とは無礼者、と思いましたが、それもそうだと、しばらく乗り続けましたが、とにかくイラつく。   自分の思い通りにならない。 車のくせに生意気な!! かつての全日空の経営者も、あーだこーだと文句を言う労組に、そんな気持ちを持っていたでしょう。

 

 ただ、人間と機械は違います。 機械は、人間のためにあります。 人間が幸せになるためにこそ機械があるのです。 機械は人間の要求に応え、人間のために働いてこそのものです。

 しかし必ずしも、機械の発展が、みんなのため、人間のため、となっていない。 

 むしろ「AIが、事務作業や車の運転作業から人間を駆逐する、その結果、世界中に膨大な失業者が生まれる」など、機械が人間の幸せに反する働きをすることが、近未来社会像として描かれます。 そんな、人間の幸せのために働かない機械の究極の代表が「自律型殺人兵器」ではないかと思います。


 自律型殺人兵器とは、人間がリモコンなどで指示して動くのではなく、まったく機械自身の判断で、例えば1KM以内にいる人間の中から、殺すべき人間を選別・判断し、狙ったら最後、どこまでも追跡し必ず殺す、というようなものです。 今、アメリカやイギリス、ロシア、中国、イスラエルなどで盛んに研究されていて、近いうちに戦場に実戦配備されるといいます。 なんとまあ恐ろしい! 「機械は人間のためにこそある」、「一番大切なのは、一人ひとりの幸せが大切」という日本国憲法の精神と、最も鋭く対立する機械です。

ヨーロッパではこの殺人兵器に規制をせよという運動が起こっています。 それに対し、殺人兵器を研究している国の政府は「兵士ではなく機械が戦場でたたかうので、戦死者が減るから、戦争の被害が少なくなる」などと、ド屁理屈をこねています。 ちなみに、このバカな理屈をこねている国々は「核兵器禁止条約」に反対している国々と、ピッタリ重なりますね。


 新しい軽4ライトバンは素直です。 最高速度は少し遅いけど、素直でキビキビ。 これですよ、私が求めていたのは。 「機械は人間様の言うことを聞いてこそだ! そうだ、オレはお前のご主人様だ!」と車に言いきかせ、王様気分で豊中を乗り回しています。 ウ~ム、オレは結構、独裁者的資質があるのかもしれないなあ・・。

大阪じじい報告=20190729    単純に喜べない 五輪

梅雨明けしたと思ったら、いきなり猛暑日。たまりませんね。 

 まあ、一年中で最も暑い時期ですから、暑いのは当然ですが、最近の暑さはハンパでない。35℃など当たり前です。水分をこまめに取り、くれぐれも熱中症にはお気を付けください。

 

 このクソ暑い時期、「2020東京オリンピック・パラリンピック開会まで1年を切った」と、うれしそうに大々的にTVニュースでやってました。 

 

 しかし2020東京五輪については、首をかしげたくなる、いや「おかしいではないか」と思わずにはいられないことが多すぎます。

「7月下旬から8月上旬にかけてのこの時季、日本の気候は温暖で、晴れた日も多く、過ごしやすい」・・・。 2020オリンピック・パラリンピックを

誘致する際、日本が掲げたアピール文書です。ドコガヤネン!と言いたい。

 

 2020東京五輪については、このあと「原発事故は、もう完全にコントロールされている。大丈夫、大丈夫」と、わがアベシンゾが言ったことは有名です。これについても、実際は放射能汚染水が溜りに溜って、もう保管場所が無くなってきている。こうなりゃ、海にぶちまける以外ない、という状態です。

これもドコガヤネン!です。

 

 「コンパクト五輪を目指す。その点、東京は既存の施設を使うから、金もかからない」とアピールしていた。しかし東京での開催が決まるともう「コンパクト五輪」なんて標語は投げ捨てられ、巨大開発のオンパレード。

 古い競技場はぶっ壊し、新国立競技場をつくり始めた。けれどその建設費があまりにも高騰したことが、国民的な批判を呼びおこし、ちょっとだけ安くあげるようにした、という経緯はまだ記憶に新しいですね。

 

 業者やいろんな方面からの反対の声を無視し、築地市場を無理やり立ち退かせ、豊洲に強引に移転させたのも、東京五輪のためだといわれています。

 

 五輪開催の邪魔になるからと、都営住宅の立ち退きが強行されました。引っ越し費用として17万円だけ渡されたそうです。最後まで残っていた人たちというのは、すべて高齢者。50年以上も住み続け、80代になって「さあ出ていってちょうだい」といわれても、行くあても、体力もない。民間の賃貸住宅など、高齢者には貸してくれない。何世帯もの人たちが、途方に暮れているといいます。 

 

 選手村をめぐり、開発業者に便宜を図り、都有地をタダ同然で譲り渡している、「まるで東京の森友問題」みたいな疑惑も浮上しています。今の予想では「コンパクト五輪」であるべき2020東京五輪は、史上最高の経費を記録するようです。

 

 五輪誘致に際し、数億円という不正なカネが、コンサルタント会社に渡され、IOC委員買収に使われた疑惑で、フランス捜査当局の調査対象となり、JOC会長が辞任するなど、前代未聞ではないでしょうか。

 

 たしかにスポーツの持つ魅力や力には、偉大なものがあると思います。しかし単純に「ワ~イ、ワ~イ」と喜べない現実が多すぎます。

 やはり「改ざん、隠ぺい、ねつ造、虚偽」を常とする政府の進める事業は、フェアプレイから遠いものなのでしょう。 

 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20190717    自己責任ですか?

      7月も下旬にさしかかろうという時季。 

    超蒸し暑い午後。湧きあがる黒雲、激しい雷とドシャ降りの雨。一雨去って、日差しが戻ると「ア~ツ~

   イ~!」・・・というのが例年のパターンでしたが、最近はちょっと様子が違いますね。

 ここ大阪は、どんより曇り空。時々雨。なんだか6月の梅雨空のようです。 

 長期予報では「梅雨明けが遅れる。8月は日照不足の恐れ。農作物への影響が懸念される」ということでし

   た。困るなあ・・。

 

     降りしきる雨の中、送迎車で街を走っていると、雨に濡れた歩道を、片手に買い物袋と傘、もう片方の

    手に小さな子の手をひいた若いママが、一所懸命歩いているのを見かけます。あるいは、片手に傘、もう

    片手に、買い物袋と杖をついたお年寄りが、肩やズボンのすそを濡らしながら、ヨタヨタ歩いているのを

                                                                                   見ます。そんな人たちを見ると「ああ、辛そうだなあ」と思うのです。 

 

 添乗スタッフの女性に「おれ、ああいうのを見ると『どこまで行くんです? 乗せたげましょか?』と声をかけたくなるんですよね」と言うと、スタッフの女性いわく「そんなん、甘えてるわ。雨が降るいうのわかってるはずや。降るいうのに、あわてて買い物に行くなんて。自己責任や」と。 

 

 この女性は、夫を病気で早くに亡くし、息子を女手で育てあげた、仕事ができる、しっかりした人です。世の中の厳しさを知っている人だと思います。だから「甘えるな。苦労して当たり前。人生、自己責任」という考えが根付いたのでしょうか。

 

 昔、労働組合がひっくり返される時期、日頃職場ではあまり話せないような話をするために、職場の人たちの自宅を訪問し、いろんな話をしました。「会社が労組を転覆し、会社の意のままに従業員を操ろうとしている」みたいなことをこちらが言うと、ある人は「会社がどんな酷い事をしても、仕方ない。なるようになる。そんな会社を選んで就職した自分が悪い」と言いました。どうなろうと「自己責任」だという。

 

 イラクやシリアで、何人もの日本人ジャーナリストやボランティアの人たちが、武装勢力に拘束されました。様々なルートを通じて、無事釈放された時、日本中から「自己責任」論が沸き起こりました。老健の職場の人も「自己責任」論をぶちあげました。

 「行くな、言うてんのに、勝手に行って、ほんで身代金払ろてもろて、助けてもろて・・。 テロリスト喜ばせるだけや」。

 

「自己責任」。 

 物事を自分で始末をつけるという、どこか凛とした姿勢を表しているような響きがあります。それが、日本的美徳、武士道あたりに通じて、日本人の心の中に入り込みやすいのかもしれません。

 

 先月、医療生協の総会に出席しました。来賓で挨拶された民医連の役員の方の話です。

「政府は『健康を維持し、長生きすることも、自己責任』みたいなことを言っています。だけど、今、日本人の平均寿命は、男82歳、女87歳です。では、終戦直後、1945年はどうだったかというと、男23歳、女34歳です。健康や寿命は『自己責任』ではない。社会状況に大きく影響受けることは明らかではないですか」。

 

 少し前話題になった「年金はマクロスライド制で、これから先どんどん下げるからな。老後の生活は『自己責任』。各自、2000万円くらい貯めておくべし」など、「自己責任」論の最たるものです。 

 

 しかし日本国民なら、2000万円貯めようが貯めよまいが、健康で文化的な最低限の生活を営む権利を有しているのです。この権利を保障するのが、政府・与党の仕事でしょ? その政府・与党が「老後は保障しませんからね。各自で何とかしてちょーだい」などというんです。 

 

 真面目に仕事せんかい!と思います。そして真面目に仕事しないヤツラは、選挙でクビにしなければならないと思います。 

 

 

 

 

大阪じじい報告=20190701     G20は終わったけれど

大阪の街を、大混乱に陥れたG20が終わりました。

 

 G20が始まる先週の初めから、交通規制、検問などで、大阪市内は大混雑。この北摂地域でも、至る所で警察官が警備にあたっていました。なにを警戒しているのでしょう? テロリスト軍団が、車列をなして、国道を行進していくと思っているのでしょうか。

 

 警察のヘリコプターが、朝から晩まで、空からズーッと警戒しています。

 「ブオ~ン」「ブオ~ン」「ブオ~ン」「ブオ~ン」「ブオ~ン」「ブオ~ン」「ブオ~ン」・・・、ああ、本当に、鬱陶しい!。 しかしあんな高いところから、いったい何が見えるのでしょうね。

 

  大阪市内では、ほとんどの学校が休校になったそうです。厳しい交通規制で、交通網が寸断されるからです。先生も生徒も登校不可。周辺都市でも、給食の食材が確保できない可能性があるから、ここ豊中や箕面でも授業が午前中だけになったり、中には休校になったりしました。

 大阪を代表する黒門市場には食材が届かず、いつもはごった返すのに、この週は訪れる人もまばら。新聞は「配達に支障をきたす可能性があります。遅配でもご了承ください」となっていました。こうなると、もう「G20=災害」ですね。

 

 

 伊丹空港も、R32L南端への千里川沿いの小道は通行止め。しかしあの道は、本来は、飛行機見学のためではなく、通常の通勤や用事で人や自転車が通る「生活道路」です。あの地域、阪神高速から西側は、豊中市だけでも2万人が住む「交通空白地」。公共交通機関がほぼない地域です。自転車や徒歩は重要な交通手段。それが通行止めで通れない。大回りを強要される。いつもそこを通る人たちにとって大迷惑でしょう。

 

 空港北端の下河原公園は立ち入り禁止。 その横の猪名川沿いの堤防は大勢の見物客と警察官。見物のお目当ては「エアフォース・ワン」だったようです(その日の夜のニュースで報じていました)。

 伊丹のスポットに駐機していたのは、B4のエアフォース・ワンの他、B7、B5、B3。全てお揃いのカラリング。たしかにマニアックな魅力に包まれていました。B4-200の機体に80C2(と思われる)エンジンが付いている。結構古い機体を大事に使っているように見受けられます。

  日本では、政府専用機が、B4からB7に代わりましたね。その一番の理由は「整備を請け負ってくれるところが国内にない」というものだったように理解しています。そうです。もはや、日本ではジャンボの整備ができなくなっているということです。な~んか情けないなあ。

 

 「厳しい国際競争に打ち勝つ」だの「世界トップクラスをめざす」だのとエラそうにいうけれど、技術的に薄っぺらい、ごく狭い範囲でしか飛行機に触れない、しかしカネもうけだけは得意。そんな航空界を目指しているのでしょうか。

 

 あるテレビ番組で、女性コメンテーターが言っていました。「学校は休みになる、市場には品物が無くなる。市民の経済活動が大きく阻害されている下で『経済活性化』がテーマになるだの、『サミットの経済効果は300億円』だのと言っている。一体なんの話だ」と。 

 まったくその通り。

 

 以前にも投稿したように思いますが、もう一度。そもそも「サミット」とは何ぞや!です。主権者はわれわれ国民であり、G20にやってきた人たちは、その使用人あるいは代理人ではないか。アベシンゾだって「最高権力者」ではなく「最高責任者」なだけです。なにが頂点、サミットじゃ。威張るな、と思うのです。 

 権力は国民にある。G20参加者(いわゆる首脳)は、国民に負託され、重い責任だけは負わされている。ただ、権力はないのに責任だけ負わされるのではかわいそうだから、その見返りに、彼らは、いい生活や老後が保障されているのです。 

 

 轟音をまき散らしエアフォース・ワンは昨日飛び発っていきました。上昇を続け、大きく左旋回したあと、南下して雲に隠れてしまいました。野次馬も引き揚げていきました。街は静寂を取り戻しました。だけど、G20参加者連中は、日本に様々な「毒の種」をばらまいていきました。アメリカも、ロシアも、中国も。今後それらが芽を出すでしょう。「あっ、そんなことしないで!」とまったく言えない、情けない日本の責任者。

国民がしっかりと「毒草」を刈り取らなければならないでしょうね。